ルフィが男の素顔に驚いていたその頃外では、ゾロがくまから受けた傷が痛み、辛そうにしているとブルックが肩で息をして飛び込むように着地する。
「ハァハァ……ぬお………!ヨホ!!ドゥハーー!もう限界〜〜!足ツリそうです!ツる筋肉ないんですけどー!!」
「ブルックはりきってんな…トビウオだいぶ落としたろう」
「ハァ…ハァ〜!お役に立たねば…!!でもちょっと休憩をば…ゾロさん…やっぱりあなたまだダメージが…」
「こんな魚達に参る程じゃねェ気にすんな…それにアスカを見てみろ、何もしてねェだろ。」
「ヨホホ!…ハァ…それもそうですね!」
ゾロが指差す先は戦闘準備していたがすでに肘をついて興味なさ気にゾロ達を見つめているアスカがいた。
自分のことを言われている事に気づいていないアスカはつまらなさそうに欠伸をして涙を溜めており、その姿にブルックとゾロは苦笑いを浮かべる。
そんな2人の背後にトラウマライダーズの1人がトビウオに乗って狙いにきていた。
「ニュ〜〜!油断して!ロロノアめ!!」
それをハチがそのトビウオライダーズを倒し、ゾロの背後に立っていた。
「へー、助けてくれたのか…」
「ニュ〜!おおよ!おめェらボーッとしてっからよう!ニュッフッフッフ〜」
「はっち〜〜ん!カックよかったよーーー!!!」
「ニュ!?そうかァ??ニュッフッ…!」
ケイミーに褒められ照れているとまたトビウオライダーズが迫りゾロとブルックに斬られてしまう。
「し…しぬかと思った!!ありがとうな!」
「ツメが甘えっつったろ」
トビウオライダーズはゾロ達を見て通信を入れた。
≪一騎で行くな 編隊を組め!≫
「え?」
≪編隊飛行で攻めろ!≫
「え?」
「その"へんたい"じゃないから」
"編隊"と"変態"を聞き間違えたフランキーにアスカは突っ込む。
「女か!もったいねェが皆殺しの命令!!」
「来た!!」
「殺せるかしら? いらっしゃい!」
編隊を組み、向かってくるハネウマライダーズにナミ達が迎え撃つ。
ナミはミラージュ=テンポでトビウオライダーズ達を騙し雷雲で感電させ、ロビンは能力でクラッチを食らわせ、フランキーとチョッパーはそれぞれトビウオライダーズを倒していき、アスカも飛んでトビウオを掴んで吹き飛ばす。
「みんな本当に強いね!!パッパグ!」
「ここまでやる奴らだとは…!ハチを取り返して一目散に逃げるつもりだったのにな…」
感心しているとルフィが銛から逃げてくる。
「うわあっ!危ねェ危ねェ!!」
「ルフィ」
「逃げろ!でっけェの来るぞ!!」
「でっけーの!?鉄仮面か!!?」
「仮面のやつと!牛!!」
「牛!?」
ルフィの言葉に首を傾げてると動物の雄たけびが響く。
「ヴオオオオオ!!!」
「"モトバロ"の声だ」
「ヘッドだ!!」
「バタバタと叩き落とされやがって!!」
ガラガラと部屋を壊しながら現れた仮面の男がモトバロに乗って現れ、手下達に一喝する。
「何だよ!何か出たぞーー!」
「蚊やハエじゃねェんだぞ!"トビウオライダ−ズ"!!」
「ヴォ…」
「自分ち踏み潰して現れた…!!」
「もう このアジトはいらねェんだ!麦わらの一味さえ殺せりゃあな!!!」
仮面の男、デュバルの怒りで震える声を聞き、手下達は怯え始める。
「申し訳ありませんっ!!ヘッド!今すぐにこいつら全員海へ引き込んで…」
「どけェ!魚人や人魚に用はねェんだ!!逃げたきゃどこへでも行きやがれェ!!」
「うわ!」
手下の言葉も聞かずデュバルはハチをどかし、サニー号へ声を上げる。
「おれは好きでこんな人拐い稼業やってんじゃねェんだよ!!よくわかってるよなァおめェら…!!」
「勿論ですヘッド!!」
「めでてェ日だ今日は…!!殺したくて殺したくて夢にまで見たその男が…!今おれの目の前にいる…!!ありがてェ…!神様ってのァいるんだなァ……!!ある日突然おれを地獄のどん底へと突き落としやがったその男!!」
「アイツ…こっち見て喋ってねェか!?」
「おれは今日ここで…!たとえ刺し違え様とも…必ずお前を殺す!海賊"黒足のサンジ"!!!」
「!?」
「会いたがったぬらべっちゃ…!!」
「やべェ!怒りでなまった……!!」
デュバルは怒りで訛り、サンジを名指しするもサンジは首を傾げる。
「おれ……!?おれを殺してェって!?あの野郎…!!」
「サンジ!あいつ誰だお前何か恨まれてんじゃねェか!!」
「レストランの時代じゃない!?よく思い出して!」
「そんな前の話なら…まー、あの時代は人に恨みを買う事ばっかやってたから…」
「討たれろ!自業自得だ」
「おれ達に迷惑かけんな!あいつコエーぞ!」
ウソップとチョッパーは心当たりありすぎる過去に巻き込まれるのがイヤなのか、それともあの男が恐いのかデュバルをサンジ押し付ける。
「すっトボケてんじゃねェ!"黒足"ィ!!ごく最近の話だ!!」
「!!」
デュバルは白を切るサンジに銛をサニー号へ放つ。
その銛はサソリの毒が塗られており刺さったところから溶ける音と煙が上がり、ウソップの背筋が寒くなる。
再び銛を放ったデュバルを物陰で見ていたルフィが素顔を見たとデュバルを指差す。
「おれ… あの仮面の下見た…!」
「本当か?何者だよ」
「今見せる!驚くなよ!お前も知った顔だぞ!」
「おれも!?」
ルフィはデュバルに向かって走り、仮面を蹴って取る。
「ああっ!あの野郎!!」
「デュバル様の…鉄仮面が!!」
「いいさ よく見ろ……!このおれの傷ついた顔をよく見ろよ………!!!」
デュバルは仮面を取られてのに関わらず焦らず逆に顔を見せるように顔を上げる。
「ああっ!!」
「うそ…!」
「え〜〜〜〜!!?」
「ぶッ…!」
「!!」
「こいつ……!」
「まあ」
「あらら」
「ウオオオ…!泣ける!!」
仮面を取られたデュバルの素顔に各々の反応を示すもアスカは噴出していた。
「今日という日を待ってたんだらべっちゃ…貴様をブチ殺すと心に決めでオラは海さ出た…!!だどもおめェを探すのは…大変だったべっちゃ…!手配書と本人の顔が違−がらなァ…!!海軍や賞金稼ぎはもすかすて本人を見がげでも素通りがもすれねェぬらなァ!!いィや そんだら事はねェ……!奴らはお前を見づげる!」
サンジはデュバルの素顔を見て船を降り、海を泳いでアジトへ上陸。
「見づけでそいづらこう言うぬら…『見づげだどー!』『黒足のサンジ』!!そしてオラは言う!!」
サンジはアジトへ上陸した後一直線にデュバルへ駆け寄り…
「オラ違うよォーーーー!!!オラそんな奴知らねェよーーー!!海賊ですらねェぬらべっちゃ!!わがるが!?ある日突然命を狙われたオラの恐怖!!なしてオラが…『海軍本部』に追われなぐっちゃならねんだ!!名のある賞金稼ぎに殺されがげにゃならねェぬら!!オラが一体何をすた!?オラの人生を返せェ〜〜!!!!」
「知るかァ〜〜〜〜〜!!!!」
「ボベ〜〜〜!!!!」
サンジの手配書に瓜二つの男をサンジは蹴りつける。
「何が『知るか』だァ!!おめェ以外に誰がこぬ責任さ取るぬらー!!!」
「うるせー!!あの手配書に頭キてんのはおれの方なんだよ!!」
「ヘッドーー!!!」
蹴られたところを手で押さえ、デュバルとサンジは言い合いを始める。
そんな2人を見てナミ達は唖然とする。
「びっくりした〜…世界って広いわ」
「サンジの奴奇跡の星の下に生まれてきたんじゃねェだろうか…」
「いつの日かすごく面白い最期を遂げそうね」
「おれァデュバルって野郎が不憫でならねェ」
「こーいう事あんのな…」
「ニュ〜〜あいつらそっくりじゃねェか…」
「ウリ二つだ」
「ヨホホホ!!ヨホホホホ!!!ヨホホホホ!!」
「アッハハハハハハハ!!!ひィィ〜〜っ!おかしい〜〜!!お腹…っ!!お腹痛いっ!!!」
「ブルック!てめェ後でハッ倒すぞ!!!」
流石女性主義のサンジ。
ブルックより大笑いしているアスカに怒らずブルックに怒る。
アスカは笑いすぎて腹が痛いのか腹を抱え、床を叩いていた。
「じゃあサンジ、おれ達先行ってるから」
「おれのせいか!?これ!!」
ルフィはサンジの肩に手をやり去ろうとする。
サンジはデュラルへ振り返る。
「手配書に似たくなきゃまず髪型とかヒゲとか!簡単に変えられる場所があんだろうが!!」
「……!!…!!!」
「あー、その手があったーって…バカなのか!?お前ら根本的に!!!」
サンジの言葉にデュバルもその手下も成る程ー、と手の平を打つ。
「バカじゃねェぬらべっちゃ!おれ達ァなァ"黒足"ィ!おれ達ァ…!この海の片田舎で…しがねェマフィアをやってたんだよ……!!村の住人達をオドし回って暮らす…それなりに幸せな人生だった…!それがどうだ…ある日突然現れたレベル違いの海兵達!背中に大きな"逃げ傷"を受け…世間にゃ二度とツラを晒せず鉄仮面…!おめーのせいでオラの人生メジャグジャだらっちゃ!!オラはおめーを地獄の果てまで追っていぐべっちゃ!それがイヤなら今ここでオラを殺せばいいぬら!!!」
デュバルの言葉にサンジは黙ってデュバルの胸倉を掴む。
「殺されるーー!!」
「ヘッドーーー!!!」
「てめェのくだらねェ言いがかりで何でナミさん達まで危ねェ目に遭わせにゃならねェんだ!!」
「おめーが海賊として名を揚げちまった原因の船!!ならばそのクルーもおれの恨みの対象になって当然!!おめェら全員死ぬがいい〜〜!!!」
胸倉を掴んだ手を解き毒の銛をサンジに放つも避けられる。
≪編隊を組め≫
「え?」
「しまった!」
「サンジ!網を破れ!!海へ引きずり込む気だ!」
ウソップは慌ててサンジに声を上げるが、その網は鉄で出来ているのか流石のサンジも破れなかった。
そしてお約束でフランキーが"ヘンタイ"に反応するが、アスカはデュバルを見る度に笑うので突っ込めずにいた。
そのままサンジは海の中へ…
「サンジーーーー!!!」
「くそォ!今助けに!!」
「お前が行くなバカ!おれが行って来るからよ!!」
「待て!人間じゃ遅くて追いつかねェ!おれに任せろ!!」
「ハハハハ…!バカめ!おめェら魚人だろうが追いつきゃしねェ!トビウオは海の生物中トップクラスのスピードを誇る!!」
「ニュ〜!」
「それに乗るライダ−ズはしっかりと酸素ボンベをつけて何分でも潜水可能!!名づけて"海中引き回しの刑"!」
デュバルの言葉にハチもルフィ達もどうする事も出来ずにいたが、見ていたケイミーが海へ飛び込んでサンジを救出しに行った。
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