(235 / 293) ラビットガール (235)

サンジの救出は海の生き物の中で最速を誇る人魚、ケイミーに任せていると、デュバルの手下達は巨大な錨をサニー号へと落とすもサニー号がバックし、そして船首のライオンの口から大砲が現れ"ガオン砲"を発射させ、アジトとを吹き飛ばした。
それにルフィは感動しすぎて涙を流す。
その間にサンジは救出され、人魚の胸で鼻血を出すがすぐ止め、デュバルの顔を蹴り続けた。
その前にルフィに向かってったモトバロが何故か怯えだしデュバルを落として泡を吹き、気絶する。
そしてこの騒動はサンジの勝利に上がり、収まった。







「うんんん〜〜〜〜〜〜〜〜めェ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」


ひと暴れした後ルフィ達は約束のたこ焼きをご馳走になっていた。


「ね!はっちんのタコ焼きは世界一でしょ!?」

「止まらねェ!やめられねェ!なんてうめェタコ焼きだ!!」

「確かにうめェ…どうなってんだ?このソ−スの味の深み…」

「屋台船っつ−のがこれまたオツだしな!」

「私タコ焼きなんて文化に初めて触れます!美味しい〜〜ですね〜〜!」

「こっちがダシ入り!こっちがモチ入りね!」


屋台にはルフィ、ウソップ、サンジ、ナミ、チョッパー、ブルックが乗り、乗り切れないメンバーであるゾロ、ロビン、フランキー、アスカがサニー号で食べていた。
アスカはシュラハテンにも味わわせようとシュラハテンを蛇にさせ食べさせてあげる。


「ニュ〜〜!どんだけ食っても今日はタダだぞっ!おめェらがおれ達を助けてくれたお礼だからな!で…どうだ??あの…ナミは………その…味は…」

「………………」


ハチは恐る恐る手すりで食べるナミを見る。
ナミも横目でハチを見つめたこ焼きを頬張りながら低い声を出す。


「これで何かが許されるってわけじゃないわよねェ…」

「いやっ!!勿論そんな!そういう意味で言ったんじゃねェよ!味はどんなかなーって!ホントに!!」

「………………すっごくおいしい!」

「ニュ〜〜〜!そうか!そうか!」


からかっていたようで、ナミはすぐに笑顔を見せてハチは安心したようにホッと胸を撫で下ろした。


「よ〜〜し!おめェら!どんどんいけ!どんどん食ってくれ!!」

「おう!どんどん焼け!食い尽くしてやる!!」

「おい人魚!コッチも追加だ!」

「はいただいま〜〜〜!!」


ナミの過去を知っているルフィとサンジとウソップはホッと顔を見合わせ笑顔を浮かべる。


「はい、アーン…どう?美味しい?」

≪………ふむ…美味ですな…この中のトロトロ感といい、外のパリパリ感といい……それにソースも美味で中のタコにもよう合います≫

「うん、美味しいね」

「オ〜〜イ!おめェらァ〜〜!!若旦那〜〜〜!!」

「ん?」

「誰だ?」

「さっきの人達の声じゃない?」


たこ焼きを食べていたら聞き入った声が遠くから響き、振り返るとさっきのトビウオライダーズが現れる。


「待て待て〜〜っ!あいさつナシってそりゃないぜーーーっ!ハンサム…!あっ!間違えた!デュバルだぜーっ!!!」


現れたのはデュバル…な、ハズなのだが、その姿はサンジの手配書ではなく全くの別人になっていた。
これには爆笑していたアスカももう笑う事はない。


「えーー!?アレ…あいつか!?」

「骨格変えてやったんだ。もう何も言われる筋合いはねェだろうよ」

「いや〜!黒足の若旦那!ボッコボコに顔面蹴られたあの後意識を取り戻しておれ達も〜びっくり!!こん〜なハンサムにして貰っちまって!もう自分でウットリ!コレ女子が放っとかねェべよ!人生バラ色ぬらっ!みたいな!!アハハハハ!!すぐにでもまたのんびり田舎に帰りてェとこなんだが恩人達に恩を返さず帰った日にゃあ、寝覚めが悪ィってんでね!この海域は初めてだろ?何かおれらでお役に立つ事があれば何なりと申しつけで欲しいん…、だ!」

「慣れてねェならウインクすんなよ…」


気絶した後そのまま去っていったのでどうやら追いかけてきたらし。
ウソップの突っ込みもよそにヘタクソなウインクをするデュバルにサンジは渋々と呟いた。


「不満がねェんならそれで結構…頼みがあるとすりゃもう二度とおれ達の前に現れるな……って…聞いてんのかよ!!!」

「いっそ白馬にのりたい」

「ヘッド!ヘッド!!話を聞かなきゃ!」

「そうかそうか…え?ハンサム?」

「いってねェだろそんな事一言も!!!」


鏡を見てうっとりとしていたデュバルだったが手下の言葉に我に返りサンジへ振り向くもありえない聞き間違いをして突っ込まれる。
そして口の周りを吹いていたナミに投げキッスされたと勘違いし、テレながらその投げキッスを受け取る。


「ほんじゃ若旦那達!これ おれの電伝虫の番号なんで、いつでも呼んでくれ!必ずあんたらのお役に立つぜ!!ホント迷惑かけたな!とんだトバッチリでごめんな!行くぜ!!"人生バラ色ライダーズ"!!」

「「「イエスハンサム!!!」」」

「早く行け…」


デュバルは嵐のように去っていきサンジは心底嫌そうにしっしと追い払うように手を振る。







デュバル達が去った後もたこ焼きを食べていたルフィはやっと満足したのか腹を膨らせて膨らむ腹を叩く。


「ぶはー、ごちそうさまー!食った!食った!おれしあわせ!!」

「いやァ…よい午後でしたマスター。初めてのタコ焼きに私も大満足です」


そういうブルックは屁をこき、ゲップを出しナミに怒られていた。
そして食後のお茶をサニーでするため、場所を移動する。
ケイミーはナミの進路を見て頷く。


「ニュ〜〜〜…うめー茶だ…」

「進路はこれで合ってるよ!行き先は"シャボンディ諸島"ね」

「そこに行かなきゃ"魚人島"へは行けねェのか?」

「おれ達魚人や人魚なら潜ってすぐに行けるけどな…おめェらは人間だからそのまま潜ると水圧で死んじまう」


ハチの言葉にフランキーはシャークサブマージで潜った時のことを思い出す。


「確かに潜水艇でも限界だった…」

「よーし注目!おめェら何も知らねェみてェだからこの辺の海の事!一通り教えといてやろう…誰がだって?おれだよー!!まず!!"新世界"へ抜けるルートは実は2本ある!だがお前らみてェな無法者にとっては1本に限られる!」

「何で」

「なぜならば!1本は世界政府にお願いの上"レッドライン"の頂きにある町『聖地マリージョア』を横切るという手段だからだ!海賊に通行の許可なんか出るわきゃねェ!!」

「"レッドライン"を歩いて渡るのか?じゃあ船はどうすんだ?」

「船は一旦乗り捨てて向こうの海で似た船を購入するんだ」

「船を乗り捨てる〜〜〜!!?」


船大工のフランキーは船を捨てるというのが信じられず、怒りを見せる。


「金もかかるし申請に時間もかかるが安全だから普通はそうするんだ。だがしかし!お前らの使う航路は船もそのまま"魚人島"経由の『海底ルート』!!!」

「でも『海底ルート』は危険も多いよ!」

「あれ?ケイミーケイミー?バトンタッチしてないぞ??」

「海獣や海王類に船ごと食べられちゃう人達もたくさんいるから」

「「え?」」


ケイミーの最後の衝撃的な言葉にウソップとチョッパーは魚人島へ行く気が下がっていく。


「おれ…"魚人島"…やっぱ行きたくねェ…」

「おれも」

「ちょっと待ってケイミー!今…"船ごと"って言った!?どんな船を使って海底に行くの!?」

「この船だよ!」

「この船は潜水なんかできねェぞ?」


信じられないようなフランキーにケイミーは頷く。


「ううん、大丈夫!それでね世界を一周してるあの大きな壁"レッドライン"には唯一小さな穴が空いてる場所があって…あ、でも私達から見ればおっっきな穴だよ?"魚人島"はそこにあるの!」

「ちょうど聖地マリージョアの真下あたりだ!潜って潜って1万mの海底にある!いいトコだぞ?」

「確か空島が上空1万mじゃなかったか?」

「海底へこの船で行くってどういう事だ?」

「これから行く島で船をコーティングするんだよ!」

「コーティング??」

「ホラ!前を見ろ!着いたぞ!!」


パッパグに言われ指差す方へ目をやるとみんなの目が丸くなった。


「お!」

「あ?」

「わっ…きれい!」

「何だアレ?」

「なんか飛んでるな」

「なんとまー!」

「あわ!」

「おー!」

「幻想的」

「……………」


ルフィ達の目の前には巨大な木と何故かシャボン玉が浮いていた。
みんなが目を丸くし、感動している中、アスカだけが青ざめていた。


「あれがシャボンディ諸島だ!」

「シャ…シャボン玉か?」


目の前に浮くシャボン玉に目を奪われていた。


「どうなってんだ?あれは下から上にフワフワと…次から次へ島からシャボン玉が発生してんのか!?」

「誰が飛ばしてんだ?」

「島から発生してるの」

「してるのったっておめー…」

「何で?」


首をかしげてウソップとルフィはケイミーを見るが、ロビンが遮りナミに声をかける。


「あ、ちょっといいかしら話を割ってごめんなさい"記録指針"は大丈夫?」

「あ、そっか!今指針は"魚人島"を指してるけどこの島でログが書き換えられちゃう事はない!」

「ニュ!!それは心配ねェぞ。シャボンディ諸島ば樹゙の集まりで磁力はないからな!」

「ありゃ島じゃねェのか?」


ハチはこの島の事を話しだす。


「マングローブっていう樹を知ってるか?」

「海の干満で根っこが水上に出たり引っ込んだりするやつか…」

「この場合根っこは海上に出っぱなしだけどな!シャボンディ諸島は世界一巨大なマングローブ"マルキマン・マングローブ"という樹の集まり」

「やるき満々グローブ〜〜〜〜!?やる気ありそうだなー!おれもあるぞー!!」


漢字が違う。アスカはそう言いたくても言えるほど元気がなく顔を青くしたまま俯いていた。


「樹は全部で79本その一本一本に町や施設があってそれを79の島から成る"シャボンディ諸島"と呼ぶ。"新世界"へ行こうとする航海者が集う島だ!正面44番グロ−ブは民間の入口だからちょっと奥に船を着けよう」


ハチの言う通りの場所に船を着け、ルフィ達は島に降りる事になったのだがアスカは降りようとはしなかった。


「アスカ?」

「え?あ……ごめん…ちょっと船で休んでるから…先に行ってて…」

「え!?どこか悪いのか!?そういえば顔色も悪いぞ!?大丈夫か!!?」

「うん、ごめん…」

「アスカ…」


アスカはゆっくり船内へ消える。
船医のチョッパーが船内に消えたアスカを追おうとするもルフィに止められる。


「ルフィ?」

「なんで止めるんだよ!ルフィ!アスカすごい顔色悪かったじゃねェーか!」

「ああいう時のあいつは1人になりたいだけだ…だから行ったって追い返されるだけだぞ?」

「でも…」

「子供の頃からそういうのが定期的にあったんだ…1人にさせてやってくれないか?」

「……………」


ルフィはそのまま先に進み、他も船長で幼馴染のルフィに言われてしまっては口を出すことできず後に続く。
チョッパーもルフィに言われて渋々で後ろ髪引かれる思いで船を見つめ、ルフィの後に進む。

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