(254 / 293) ラビットガール (254)

「エースを助けたいだぁ!!?(し〜〜〜っ!見つかる!!)

「おめェが叫んだよな、今」


バギーは事情を聞き、大声を出してしまったがルフィに静かにと指を立てる。


「おいお前ら頼むよ、牢屋のカギ…」

「やかましい黙ってろ!!」

「エースの事知ってんのか?」

「ああ…お前らの兄貴はお前らと違って礼儀正しくてなァ!この前すっかり飲み仲間になっちまったんだが今回の事は非常に残念に思っている…"白ひげ"の仲間に手ェ出すなんて愚かだぜ!海軍…!!」

「レベル5ってところに行きてェんだ…そこにエースいるんだろ!?」

「知るか!行きたきゃ勝手に行け!おれとお前らは友達か!?おれはそんな危ねェトコ行かねェよ!!じゃあな!お前らここを出るんじゃねェんならおれァ一人で逃げるぜ!」

「外は軍艦が10隻以上もいんのに?逃げられるか?」

「え…10隻も!?」

「じゅ…!10隻!?成程そうか…!"白ひげ"に備えての布陣か………今時期が悪ィな……!!じゃここで少し時間潰して…」


外から来たルフィの言葉にバギーは青ざめ、アスカは驚く。
しかしバギーはルフィの腕を見て目を丸くした。


「仕方ねェ 誰かに聞こう……!!」

「そっちの方が早そうだね」

(イヤイヤ!そんなハズねェ!!んなバカな事ねェよ………!まさか……)

「ほんじゃあな!脱獄頑張れよ!!」

(間違いねェ…!!)……ちょっと待て麦わらァ〜〜〜〜っ!!」


ルフィとアスカがバギーと別れようとしたその時、バギーがルフィを引きとめた。


「何だよっ!!!」
 
「いたぞ!!」


バギーが大きな声を出す為、看守達に見つかってしまい銃弾が飛んでくる。


「見つかったァ〜〜〜〜〜!!!」

「お前何で大声出すんだよっ!!!」

「上だー!!」


銃弾をかわしながら3人は走る。


「お…おい…!その腕輪!!す…素敵だな!くれよ!」

「何だいきなり!これナミに貰ったんだ!!」

「エ〜〜スの所への行き方を教えてやるよ〜!!」

「ほんとか!?」

「じゃ!その腕輪くれるか!?」

「おう!!だったらいいぞ!!!」

「ちょっとルフィ!信用できるの?このピエロ…」

「誰が赤ッ鼻がステキなピエロだゴルァ!!!」

「そこまで言ってない」


聞き間違えるバギーにアスカは突っ込み、バギーは気を取り直して2人の先を飛んで行き、自分の足をルフィに預ける。


「よっしゃー!!じゃあまず敵を振り切る!!おれの足を持て!」

「足!?」

「全速力で走れ!!レベル2入口へ案内する!!」


バギーの能力は体をバラバラにして自在に飛ばせるバラバラの実なのだがその操作空域は決まっていて足は飛べないらしい。
ルフィはバギーの足を持ち、バギーの言葉に異議をとなえる。


「レベル2!?違うよ!おれ達が行きてェのはレベル5!!」

「だからよ麦わらァ!そこにいきなりは行けねェんだよ!!いいか!?"インペルダウン"って監獄はな…!!この地下1階のフロアを『レベル1』と呼び…レベル2、レベル3と…下へ下へと行くにつれ強暴な罪人達が幽閉されている……!!おれでも焦熱の拷問を受ける為レベル4に行かされたくらいでそれ以下のフロアの事はわからねェ!!!レベル5なんてのァ確かに最低でも"億越え"っていうとんでもねェ奴らの行く場所だ!!だが囚人の中にゃもっと"下のフロア"があるという奴もいる!!凶悪すぎて過去の歴史から抹消された様な怪物共が眠ってるってな…まァ噂だがエ−スはあるいはそこかも知れねェ……とにかく!!おれが案内できるのはレベル4までだ!!!」

「そうか!お前急に親切になったな…」

「おめェらのアニキへの想いに心打たれたんだ!」

「で、本心は?」

「ぎゃははは!そりゃおめェキャプテン・ジョンの財宝のありかを示す"トレジャーマーク"をくれるってんだか…はっ!!」


アスカの問いについ本音をポロッと出してしまったバギーは口を手で塞ぐ。


(言…言っちまった!!)

「お前…弱ェからここにいるんだな!」

「やかましいわ!!放っとけ!!!!」


気付いていないと思うルフィにホッとするが、ルフィは腕のキャプテン・ジョンのトレジャーマークを手に取る。


「そうか〜この腕輪宝の地図みてェなもんだったのか!全然知らなかった!」

「ナミも気付かなかったもんね」

「聞いてたのか!畜生ォ!!バレちゃ仕方ねェ!!かくなる上は力ずくで…」

「じゃ!これ先にやっとくよ」


背負っていた斧をバギーは手にし、2人に向けるがルフィがトレジャーマークをバギーに渡す。


「え?…てめェ…!"宝"だと知っても…!!それをくれんのか…!?」

「やるよそんなモンよりエ−スを助けたい!なあ!アスカ!」

「うん、まあ…宝にはそう興味ないし、ルフィがそれでいいならいいんじゃない?」

「それにおめェ…!今くれたらおれァトンズラこくかも知れねェぞ!?」

「そうか?でもお前案内してくれるって言ったじゃねェか!!」


まっすぐな瞳で見つめてくるルフィにバギーは涙を流す。
そして受け取った後すぐ表情を悪どくさせ、それにアスカはバギーの思っている事が手に取るように分かり呆れ顔を見せる。
するとバギーは壁にぶつかってしまった。


「ボゲバブオゥ!!」

「あ…」

「ん!?その壁破ると近道か!?よし任せろっ!!!」

「違ギャアァア!!!」


近道だと思ったルフィはそのままバギーへ突進していき、壁を壊す。


「何だコイツら…!!」

「脱走した道化のバギーと……!」

「誰だ!?3人いる!」

「止まれ麦ばがァ〜〜〜〜〜!!!!」

「あーあ…」


監視室に入ったらしく、ルフィもバギーもアスカもバッチリ見られてしまった。
ルフィはイノシシの如く止まらずそのまま壁を壊し、先へと進んでしまった。


≪モニター室!!一人じゃない!!2人いた!!!3人は今――≫

「何だここは!!?監獄の中に…森!?真っ赤な森…!下にいっぱい人もいる!!」

「血の匂いがする…」


壁の向こうを抜けると動物系の能力者であるアスカには血の匂いが酷く不快で眉をひそめる。


「囚人達だ!ここはただの森じゃねェ!!樹の葉っぱは刃物の様に切れる"剣樹"!下に敷つめられた草は針の様に体に刺さる"針々草"足元に放たれた毒グモや獄卒達に追われ森をかけ回る囚人達は葉に切られ草に切られ血に染まり切り裂かれる痛みに苦しむ……!!!総じてレベル1 "紅蓮地獄"!!これがインペルダウンだ!!」

「本当に地獄だな………!エースもこんな目にあってんのかな…」

「エースは強いし、大丈夫だって…」


心配そうに呟くルフィをアスカが慰めているとバギーがそのまま落ちると言い出した。


「何で!?切れるじゃねェか!!」

「おれなら切れねェ!黙って捕まってろい!!おれの"足"を下に投げろ!」


言われた通りに足を下に投げると針々草に刺さる事無く足が切られ、そのまま足は動き出した。
宙に浮くバギーの背中にルフィはアスカを挟み、乗り込んだ。
落下していくバギーの体とルフィに挟まれてアスカは少し苦しそうにする。


「ぎゃはははは!足さえつきゃこっちもモンだ!!」

「うわっ危ねェ!」

「このフロアから下へ降りるのに階段はいらねェ!!階段への扉を開けるカギもいらねェ!!紅蓮地獄にゃ苦しみから逃れる為の"逃げ道"が用意されてんのを思い出した!」

「「地獄に"逃げ道"!?」」

「見ろ!ここだ!誰もここから逃げようとはしねェがな…」


バギーが指差した場所は大きな穴が開いていた。
その中を覗き込むと真っ暗で先が見えない。


「なぜならこの"逃げ道"はレベル2へ………!更に恐ろしい"地獄"へとつながっているからだ!!」

「うわ!真っ暗!」

「地獄から地上へと脱獄を計る奴ァいても地上から地獄へ堕ちて行こうなんてバカはいねェからなァ!」

「そうか!おれには好都合だ!!飛び降りりゃいいのか!」

「ああ…ただし下にゃあ」

「アスカ行くぞ!」

「うん」

「あっ!おい!オーイっ!!」


バギーの言葉を聞かず2人は仲良く穴へと飛び込んだ。


「気の早ェ奴らめ…!あいつらにゃ恐れってもんがねェのか…とはいえ…もう…おれが逃げても追っても来れねェな〜〜…ぐふふ!ぎゃーっはっはっは!!うまく離れた!遂に手に入れたぜ!念願の"トレジャー・マーク"!!誰が案内なぞするか!あばよ麦わら!冷酷ウサギ!!レベル3でも4でも勝手に行って死ねいっ!!」


高笑いするバギーだったがブルゴリが斧を投げ、バギーを斬る。
しかしバラバラの実の能力者であるバギーは斬られた首を宙に浮かべてブルゴリを振りかえる。


「ブルゴリ!バカめ!!おれは切っても切れねェバラバラ人間!!」


バギーの体はそのままルフィ達が降りた穴へと落ちていく。
足を軸にしているため、バギーの首も落ちていった。


≪現在三人はレベル2へ落ちた模様!確認を頼む!!≫

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