インペルダウン 『レベル2』魔界の猛獣フロア…
そこに落ちていったルフィ、アスカ、バギーは巨大なニワトリに追われていた。
「「出たァああああああ!!!!」」
「ナニあれ!!」
「ギャアギャアッ!!」
動物の女王(笑)であるアスカでも流石に分かり合う事が出来なかったのか、ニワトリを振り返りながら走る。
「畜生ォ〜!もうダメだ!食い殺される!!おれァレベル2へ来るつもりはなかったのに!!てめェら置いてトンズラこくつもりだったのによォ!!!」
「やっぱり!」
「ええ!?何か言ったか!?バギー!!何だあの生き物!!?」
「アレは突然変異の珍獣中の珍獣っ!ニワトリが生んだヘビ!!"バシリスク"だ!!レベル2は"猛獣地獄"!このフロアの全体にこんな怪物達が解き放たれてんだよォ!!!」
「ニワトリってあんなの産むのか!?」
「普通は産まねェから怪物なんだろ!!地上に放置すりゃ人を食っちまうんでこの監獄で飼われてんだ!」
「動物ならアスカが何とかしてくれよ!!!」
「無理!あんな凶暴で知能のない動物は専門外!」
道を曲がった時バシリスクが口を開き食べようとするが3人はそれぞれ逃げる。
「ハァ…ハァ…よォし!来てみろ…!!」
埒が明かないためルフィはバシリスクへ構える。
署長に侵入者の報告していた途中、署長から連絡が途絶えたモニター室は二人の侵入者を調べていた。
「おかしいな…マゼラン署長との連絡が途絶えた!!」
「とにかく全フロアの看守室と『海軍本部』への報告を急げ!!どういう経緯かどんな目的かわからんが今レベル2で道化のバギーと走り回ってたのは間違いなく…!!海賊"麦わらのルフィ"と"冷酷ウサギのアスカ"だ!!!」
「レベル2看守室と連絡が取れません!!」
「!!?」
部下の知らせに看守は受話器を受け取り、レベル2の看守室へ問いかける。
≪レベル2看守室!!応答せよ!何かあったのか!?看守室!≫
「………………!!!」
「おし!」
看守の声が響くレベル2ではバギーが唖然と倒れるバシリスクを見つめる。
「て……手が巨大化した…!何だ今のは!そしてその姿は何だ!!」
「"ギア3"だ!ハァ…何とか倒せた……!!早く…!レベル3へ行こう!!」
バシリスクの倒れた先は丁度看守室になっていたのか、レベル2の看守達は気絶してしまっていた。
それを見ていた囚人達はバギー以上に唖然とする。
「地獄に…救いの神が降りたぞ…」
「あの怪物を倒した…」
「うおおおおおおお〜〜〜〜!!!」
「バシリスクを仕留めたァ〜〜〜〜!!!」
「「「!!」」」
囚人がバシリスクを倒した事に雄たけびを上げ、元に戻ったルフィとバギー、アスカは騒ぐ囚人達を見渡す。
「やってくれたぜ!!おめェらすげェぞ〜〜〜!!」
「ついでに看守室まで潰してくれるとは信じられねェ!神様だ!!」
「どこの誰だか知らねェがありがとよ!!!」
「願わくば鍵取ってくれ!牢と手錠の鍵を!!そこに落ちてる鍵の束!!!」
囚人達が指差す方へ目をやると鍵の束が落ちていて、バギーが早く下へと催促するルフィを無視し、囚人全員の鍵を開ける。
「やったァ〜〜〜!!開いたぞ〜!!!」
「檻から出られた〜〜〜!!!」
「ぎゃははははは!感謝しろバカヤロー共!てめェらに自由を与えた男の名を言ってみろ!!」
「"キャプテン・バギー"!あんたへの恩は忘れねェ!!」
「"キャプテン・バギー"はおれ達の救世主だ!!」
「んぎゃっはっはっはっはっ!そうだ!その名を胸に刻み込め!!どんどん檻を開けてやれい!!」
「あんた呆れる程頭が働くんだね…」
ハァ、とバギーの考えてる事が分かり溜息をつくアスカ。
すると待ちきれないルフィがバギーの肩を掴み走り出す。
「お前何やってんだよ!早く案内してくれよ!!またさっきみたいに下に行ける穴があんのか!!?」
「ギャー!放せてめェ!!知らねェんだよ!レベル3への道なんて!!こんな迷路みてェな監獄の全フロア憶えてるわけねェだろ!!」
「何言ってんだ!!レベル4まで案内してくれるって言ったじゃねェかよ!!」
「ウソだウソ!お宝欲しさにウソついたんだ!ぎゃはは!これからこのフロアは囚人達の大暴走に…………………あれ?あれ??おい!お前らどうした!!脱獄のチャンスだろ!?大混乱は…!!?」
獣の雄たけびが響いた瞬間囚人達は素早く監獄へ戻っていった。
「いやァ…ちょっとおれ達うかれちまった!チャンスでもねェよ!!このフロアのボスの…アイツがいる限り…」
「まだ檻の中の方が安全だ…!!」
「よ……よし!麦わら!!レベル3への降り方を教えてやるぜ!!」
「お前今知らねェっつったじゃねェか!!デカッ鼻!!!」
「誰がデカッ鼻だクラァ!!!」
「このフロアで何か困っているなら力を貸そうカネ!」
「ん?」
「何だアイツァ」
「あ」
言い合いが始まった2人を見ていたアスカの背後から聞いたことあるようなないような声がし、振り返ると元バロックワークスにいたMr.3が立っていた。
「フハハハ…!久しぶりだガネ!! "麦わらのルフィ"!!"冷酷ウサギのアスカ"!!くしくも貴様のお陰で自由の身になれた……私は恩は返す男なのだガネ!」
「誰だ?」
首を傾げるルフィにMr.3はたれていた髪を戻す。
「あ!"3"!って事は…お前は!巨人のおっさん達の島にいた…!………"3"!!」
「Mr.3だガネ!!!」
Mr.3が仲間になり4人になったルフィ達は先へ進む為走っていた。
「"バラバラ砲ーう"!!」
「"ゴムゴムのピストル"!!!」
「"ラビット爆弾"!!!」
「"キャンドルロック"!!!」
4人は追いかけてくる猛獣達に逃げながらそれぞれ技をかける。
しかしどんなに斧を持っている手を離しても、腕を伸ばしても、ウサギを爆破させても、ロウソクで足の動きを封じても猛獣達は減るでもなく、逆に増えていっていた。
「どんどん増えるぞ!怪物達が!!」
「うわ!大ムカデが爆発した!!」
「気持ち悪い!!」
「あれは元々複数のパズルサソリだガネ!猛毒を持ってる!!」
「ヴォルルルルルルル!!」
Mr.3の説明にバギーはライオンを振り返る。
「そういや、レベル2の怪物達のボスはライオンみてェな奴だと聞いたが…コイツらか?」
「違うガネ!アレは人の顔を持つ人食いライオン『マンティコラ』…捕まればホネまで食われてしまうガネ!」
「ヴォルルルルルル!」
「カギ…!」
「カギヲヨコセ……!!」
「え!?」
マンティコラが喋ったことにルフィは目を丸くする。
「気にするな!人の骨格によって人のモノマネができるだけだガネ!囚人達の言葉を覚えただけで意味なぞわかっておらんのだガネ!!」
「気…気味悪ィな…!」
「フンドシ フンドシ」
「イチゴパンティ」
「アホな言葉仕込まれてんじゃねェか!!」
「ビーフステーキ」
「え!?」
「反応すなァ!!!」
食べ物に反応したルフィにバギーは突っ込み、アスカもバギーと同じく無言でルフィの頭を叩く。
「おいお前!力を貸してくれるって言ったよな!!」
「勿論だガネ!ここは一つ力を合わせて脱獄しようじゃないカネ!!」
「どこから降りればレベル3へ行けるんだ!?」
「え?脱獄じゃないのカネ〜〜〜〜〜!?レベル1へ登るのでは!!?」
今更ながら驚くMr.3にルフィがそこで初めてココに来た理由を述べる。
「"火拳のエース"を救出〜〜〜!!?イカレてるガネ!逃げるガネ!!」
「待て!じゃ降りる階段の場所だけでも教えてくれ!!」
逃げ出そうとするMr.3をルフィは腕を伸ばして捕まえる。
するとMr.3が何かを考える素振りを見せたと思ったら急に案内する気になったのか、先頭を切る。
「よーし!!麦わら!共に行こう!!」
(こいつもピエロの同類か…)
アスカはバギー臭を嗅ぎつけ半目でMr.3を見る。
「ついて来…」
活き活きとして先頭をきるもMr.3はぶつかってしまいルフィ達は足を止める。
「ん?行き止まり?」
「うわっ…」
見上げるとそこには巨大な猛獣が一匹振り返っていた。
(う〜〜〜〜わ…なんかいるぞコレ――…)
「ラ…ライオ…いや…オッサン?」
(階段の守り主スフィンクスだガネ―――ッ)
「イケメンだ…」
「「「え"…」」」
唯一アスカだけがスフィンクスに好意的で、男3人は笑顔でスフィンクスを見上げているアスカを奇妙な目で見る。
するとスフィンクスは立ち上がりルフィ達を追いかけ始めた。
「ヴォルルルルル…ソーメン…」
「「ソーメン!?」」
「ラーメン!ヴォルルル!タンメン…ヤキソバッ!!」
「「「麺類中心に覚えさせられてる〜〜〜!!」」」
追いかけてくるスフィンクスから逃げるルフィ達だったが、『可愛い〜!カッコイイ〜!』と頬を染めて見上げるアスカは危機に気付いていないのか逃げだす様子もなくルフィに担がれていた。
「ヴォルルルルル!!ジャージャーメン!!」
「あだっ!!」
「くっそー!!何ちゅう力だよ!ん!?おい!何やってんだおめェら!!」
「「!!」」
スフィンクスが狙いを定めて思いっきり足を4人へ叩きつける。
叩きつけた力で地面がえぐれ、瓦礫の破片がアスカの頭に当たる。
ルフィは着地した後アスカが『降ろして』と言われたので降ろすと逃げ出そうとするバギーとMr.3を見つける。
2人は目を合わせ一瞬にしてルフィとアスカを餌にして逃げ出す作戦を立てる。
だが…
「"ゴムゴムのォバズーカ"!!!」
「"ラビットファイト"オオオ!!!」
ルフィとアスカは素早くスフィンクスの頭上に飛び上がりそのまま攻撃を当てる。
ルフィは腕を伸ばし、アスカは両足をウサギにしてスフィンクスの頭に当てた。
「ヴォルルルルラァ〜〜〜!!!」
「マズイ!!」
「キミ達何をわざわざ怒らせとるのカネ!!!」
「私に手を出すコイツが悪い!!見てよ!この頭!!このコブ!!!」
「さっきまで猫かわいがりだったのが何を言うんだガネーーー!!!……はっ!!三人共卑怯だガネ!そんな高い場所へ逃げて!!」
アスカはMr.3にタンコブを作る頭を見せるが何故か怒鳴られ、アスカは膨れる。
頭にきたのかスフィンクスは雄たけびを上げ、バギーが1人で飛んでいってしまったため下に残っていたMr.3を見下ろす。
「ヴォルルルルル!!」
「わ…ぎゃああああ!!!」
Mr.3に目掛けて手を振り下ろすもそこには本人ではなくろうそくの塊だった。
「フハハハハハ!!ひっかかったな!単純動物め!それは私のドルドルの能力で作り出した!"ろう人形"!!ミス・ゴールデンウィークの着色なしでは物足りないが…動物くらいの目をダマすのには充分だガネ!!それそれ本物はど〜〜れカネ!!」
スフィンクスは何人ものMr.3のろう人形を手で潰していく。
「ハズレだガネ」
「ハズレ」
「ハズレだガネ」
「うわっ!面白ェ!!もぐらたたき!いけ!」
「ちょっと!ルフィ!!あまり揺らさないでよ!!!」
叩いても叩いていても現れるろう人形にルフィも面白くなってきたのか何故かスフィンクスに指示していた。
アスカは揺れるスフィンクスの髪にしがみ付いていた。
≪こちらレベル3!上から何か凄い音がするが…!!≫
≪それがレベル2と今交信できず…何が起きてるのかわからない!!≫
電伝虫から聞こえる声を聞いているとミシミシという音とズズズ、と重い音に2人は顔を上げる。
その瞬間上ではなく床が崩れ、スフィンクスと共に4人は落下していく。
「ぎゃああああああああ!!このバカ怪物め!!フロアの床をブチ抜きやがったァ〜〜〜!!!」
≪こちらレベル3…うわ!天井が抜けて怪物が…!!!≫
「うわあああ!!!」
「……!!」
「まずい〜〜!!」
「オイオイ この下『レベル3』だぞォ!!!」
4人と一匹は瓦礫と共に落ちていった。
255 / 293
← | top | back | →
しおりを挟む