ルフィ達はレベル4を抜け、レベル3を走っていた。
すぐ追いついたマゼランのヒドラが襲う中ルフィ達は上へ上へと急ぐ。
流石に手を引いては敵を倒し難いと手を離し二人は戦っていた。
「ぎゃああああ!!」
「どんどんやられていく!!!」
「軍艦と監獄船は監獄を囲むように配置されている!どれか一隻奪い取れれば処刑までにマリンフォードへ着ける!!」
ジンベエの言葉にルフィは気を引き締める。
そのころ、『レベル3」』飢餓地獄の『レベル2』への階段前にはイナズマとイワンコフが遅れる囚人達を見送っていた。
「急げ〜〜〜!!」
「マゼランはすぐそこだァ〜〜〜〜〜!!!」
「レベル2へ急げ〜〜〜!!!」
「この集団が最後ね!ここから後ろはもう誰一人…………立ってはいナッシブル!!」
女のイワンコフが振り返るとそこには確かに立っている者がいなかった。
しかしマゼランの毒にやられ倒れている者が大勢いた。
仕方ないとはいえ、その中にはニューカマーランドの者もいてイワンコフは眉を潜める。
「イナズマ!!!」
「了解……"大鋏"!!」
イワンコフはイナズマに先に行かせ、階段の壁を切らせる。
「イ…イナズマさん!?なぜ階段を…!?まだ下にイワ様が!!」
「いいから早くフロアへ出ろ!!!」
イワンコフを残し、イナズマは最後にはさみで完全に壁を切る。
下に居るイワンコフはこれでマゼランと対峙し、逃げ場を失う事になる。
レベル2に辿り着いたルフィはマゼランが来ない事に疑問に思っていた。
「"ドクの奴"さっきまですぐ後ろにいたのに!!」
「さっきイワさんとイナズマが下のフロアで立ち止まってたわ」
「じゃもしかしてイワちゃん達ドクの奴と戦ってんのか!?じゃ戻ろう!!!」
「ダメよ!ルフィ!!!」
「そうよーう!!ジョーダンじゃないわよーう!!!もしそうなら尚更前へ進まなきゃ!信じるのよう!!"奇跡の人"の力を!!」
「……!…そうか……!!心配だけど…」
2人に止められ、ルフィは渋々ながら前に進む。
クロコダイルとジンベエは周りを見渡しながら首をかしげる。
「どうしたってんだ…このフロアは手薄にも程があるぜ」
「妙じゃのう…檻を見渡しても囚人達の姿も見えん……誰が逃がしたんじゃ…?鍵が全て開いとる…!」
周りは空になった檻ばかりで囚人は人っ子一人いない。
レベル1へ上がると目の前に見た顔の2人組みが獄卒獣に追われているのが見える。
ルフィ、アスカ、ジンベエが獄卒獣を倒すと背後から聞いた事ある声が響いた。
「キャプテン・バギー!!獄卒獣がKOされました!!」
「え〜〜〜〜〜っ!!麦わらァ〜〜〜〜!!!ウサギ〜〜〜〜!!!!」
「あ…あ…あれは!七武海の…ジンベエ!!!」
「あ、ねェルフィ…あれ」
「え…あ!よかった!!お前ら無事だったのか!!!」
バギーとMr.3は獄卒獣達を瞬殺するルフィ達に目を丸くし、ルフィはアスカに言われ振り返った先のバギー達の姿に素直に喜ぶ。
そんなルフィに2人は再びルフィの言葉が胸に刺さった。
「キャプテン・バギー!『レベル2』から次々に囚人達と変態達が登ってきます!!!」
「変態まで〜〜〜!?ナニソレ〜〜!!!」
「アンタらあん時ァよくも見捨ててくれたわねーーーい!!!」
「ぶへェ!お前もかァ!!Mr.2!!」
Mr.2が恨みを込めてバギーとMr.3を蹴りつける。
後ろで『よくやった!』、といい笑顔でアスカが親指を立てていた。
「まずいぞ!『レベル4』の囚人達がとうとうここまで上がって来たんだ!!」
「マゼラン署長から逃げのびたのか!何て事だ!!暴動と暴動を合流させてしまった!署長は今どこに!?」
大勢の囚人に看守達が焦っているとマゼランのヒドラが追いついてきた。
「来たァ!マゼランだァ〜〜〜〜〜〜!!!」
「マゼランまで〜〜!?どうなってんだこのフロアは〜〜〜!!」
「え………!?」
「マゼラン!?」
「じゃイワちゃんとカニちゃんは!?くそォ!!」
2人がやられた事に頭に血が上ったルフィはマゼランを止めに入ろうとしたがボン・クレーに止められてしまう。
≪了解ですが本当に船を…!?≫
「!」
≪万事指示通りに迅速に手配しろ!≫
「しまった…そういう作戦か…!!」
上の方で密かにマゼランと連絡を取っていた看守に気付いたジンベエは二人の会話に作戦に気付き、慌ててルフィへ声をかける。
「ルフィ君!上のフロア『正面入口』へ急ぐぞ!!!まずい事になった!マゼランにばかり気を取られていた……!!」
「え!?」
「みんな避けろ〜〜〜〜!!!ヒドラが直撃するぞ〜〜〜!!!」
「!!!」
巨大なヒドラが一気に追い詰め、襲いかかりそうになる。
その危機をMr.3が"キャンドルウォール"で壁を作ってヒドラを防いだ。
「まったく…貴様の甘っチョロさにはヘドが出るガネ!麦わら!!ちょっと気を許せば友達みたいに思いやがって!!」
「3!!」
「今の内に行け!私の諦めは早いぞ!!借りの作りっぱなしはゴメンだガネ!」
マゼランは目の前の白い物体に眉をひそめる。
「"蝋"か…」
「そうだガネ!私は"ドルドルの実"の『キャンドル人間』!鉄の硬度のこのロウの壁は毒液など通しはしない!!」
「フン…能力の相性ってのはわからねェもんだな」
毒を防いだMr.3にクロコダイルは鼻を鳴らす。
するとルフィが何かに気付いてMr.3へ駆け寄ってくる。
「そうか!お前そんな事できるよな!!」
「熱いフロアじゃなきゃな!全員早く先へ進め!!私も早く逃げたいんだガネ!!!」
そんなMr.3をよそにルフィは走りださずジンベエを見上げる。
「おめェさっき軍艦奪うって言ってたよな」
「そうじゃ、急がにゃあ…」
「みんなと先行って軍艦奪っといてくれ!!それまでおれドクの奴止めてみる!!」
「ルフィ!!?」
「ちょっと考えがあるんだ!どうせあいつに追われながら軍艦奪うの大変だぞ!!」
「確かにそうじゃが…本当に見込みはあるのか?」
「ああ!」
心配そうに見つめるジンベエに頷くルフィを見てアスカも名乗り出た。
「なら私も一緒にいる!!!」
「ダメだ!!おめェはこのおっさんと一緒にいろ!!あいつはおれが引き止めるから!!」
「またそれ!?私も一緒に居る!!」
「ダメだ!!!!」
「一緒に居る!!!」
「お、お前さん達少し落ち着いて…」
「「(あんた)(おめェ)は黙って(て)(ろ)!!!」」
「……………はい…」
喧嘩が始まってしまいジンベエはどうしようかと思っていたらアスカがルフィにジンベエに押し付けられてしまい、ジンベエはつい反射的にアスカの肩に手を置く。
「ルフィ!!まだ話が…」
「話てる暇ねェよ!!!文句なら後で聞くからおめェはぜってェおっさんから離れるなよ!!!おっさん!!!アスカを頼む!!」
「あ、ああ…無茶だけはしてくれるなよ!」
「ルフィ!!!バカルフィ!!!帰ってきたら絶対気絶するまで殴ってやる!!!!」
ジンベエに背中を押され、アスカは渋々走り出す。
ちゃんと捨てセリフを忘れずに。
そんな幼馴染を見送ったルフィは指を鳴らしながらMr.3の隣へ移動する。
「よし3!一緒に戦うぞ!!」
「待て!!違う違う!戦う気は全くないんだガネ私はっ!!ガードできるものだけガードしながら逃げようと…!!」
「おれ達も微力ながら残ります!3兄さん!!」
「だから!そこまでやる気はないんだガネ!!」
Mr.3の訴えも空しく、ルフィの戦いに巻き込まれるのだった。
後ろをチラチラと振り返りながら走るアスカは足元がもつれ、こけてしまった。
「あっ!」
「アスカ君!!」
転がるアスカをジンベエが駆け寄って起こしてやるとアスカは震える手でジンベエの袖をギュッと握っている事に気付く。
「……ルフィ君が心配なのは分かるが…彼なら大丈夫じゃよ」
「…………うん…」
ジンベエの言葉にチラリと来た道を見つめ、アスカは再び走りだす。
その後ろを守るかのようにジンベエも後に続いた。
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