(281 / 293) ラビットガール (281)

「エーース!!ルフィ!!!」


エースとルフィが無事着地したのを見てアスカは飛んで海軍を飛び越えエースへ向かって落ちるように降りる。


「アスカ!?」


落ちてくる妹を慌てて抱きとめたエース。
アスカはエースに抱きついて離さなかった。


「エース!エースだ!!」

「アスカ!!危ないだろ!!」

「ルフィ!良くやった!!!」

「おう!!」


注意するエースをよそにアスカはルフィに笑顔を向けて褒める。
褒められたルフィも歯を見せて笑った。


「まったく!お前等は無茶ばかりしやがって…!!」


そう言いながらもエースはアスカを抱きしめ、喜んでいた。
しかし現実はそう甘くない。
海兵達が3人を囲い始めた。


「戦えるかルフィ!!」

「勿論だ!」

「私も!私も戦えるっ!!」

「アスカはダメだ!!」

「なんでー!!!」


エースに後ろに下がらされたアスカは手を上げて戦えるよ、と主張するもエースにばっさり切られてしまった。


「兄ちゃんはなアスカ!もう傷ついて欲しくないんだ!」

「だったらルフィは!?ルフィの方が重傷だよ!」

「女の子が傷を作るんじゃありません!めっ!!」

「めって……」


死にそうな状況で相変わらずのエースに呆れもするがまたこういうやり取りができる事に頬が緩んでしまう。
しかしやはりここは戦場なわけでエースの言葉を無視してアスカは構える。


「お前らに助けられる日が来るとは…夢にも思わなかった!ありがとうルフィ!アスカ!!」

「ししししっ!白ひげのおっさん達が助けてくれたからな!!」

「火拳のエースは"火"!『自然系』だぞ!絶対に逃がすな!!」

「助かった気になるなァ!!ここがお前達の処刑場だ!!」


海兵達は暢気に喋る3人に一斉に銃口を向けて撃つ。
自然系のエースに銃は効かず、ルフィもゴム故に銃弾を跳ね返す。
アスカは相変わらず"下僕ウサギ"を盾にしていた
ルフィとアスカの左右に海軍が切りかかろうとしていたのをエースが2人の頭をおさえ、しゃがませる。
自分は炎のため切られることはなく、海兵達の刀はエースに当たりはするも傷1つ付ける事はできなかった。


「弟と妹なんだよ、手出し無用で頼む!」


エースは"火拳"で海兵達を大数を減らす。
その後3人は大暴れし、次々と海兵を倒していく。


「ふふ!何て息の合い様だ!」

「三人の逃げ道を作れェ〜〜〜!!!」


3人の戦いを見てビスタが目を細め、ハルタの指示に海賊達は動く。


「"火拳"と"麦わら"と"冷酷ウサギ"を処刑しろォ〜〜〜〜!!!」


海兵達も逃がすものか、と海賊やルフィ達を襲う。


「強くなったなルフィ!アスカ!」

「いつかエースも越えてみせるさ!!」

「じゃあお姉さまは?」

「「う"…それは無理だ…」」


アスカの言葉に何故かエースも顔を青くして首を振る。
懐かしいそのやり取りにアスカの頬は緩みっぱなしだった。
そんな3人の前に青雉が氷のブロックを向ける。


「わ!あいつ!!」

「じゃあまだ今はおれが守ろう!さがれルフィ、アスカ!」


氷と炎がぶつかり合い、煙が立ち昇る。


「うわああ!みんな避けろ!!!敵の艦が動き出したぞォ!!!」

「近寄るな!パドルで陸を走ってる!!!」


後は逃げるだけ、と意気込んでいると、船が陸に上がってくる。


「オヤジ!!みんな逃げてくれェ!この戦場おれ達が請け負ったァ!!!」



その船に乗っているのはスクアードだった。


「スクアード!!」

「大渦蜘蛛海賊団だ!!」

「あの野郎共……」


スクアードの行動に仲間達は目を丸くし、白ひげは眉を潜める。


「バカなマネやめろ!スクアード!!!」

「てめェ死ぬ気じゃねェか!!」

「そりゃそうさ!おれはオヤジにそれだけの事をした!たとえ償いにならなくても…!!こうでもしなきゃおれの気が収まらねェ!!!エースを連れてみんな逃げろォ!!」

「スクアードの奴…!つまらねェ方法を選びやがって!おい!!この錠早く外せよい!」


止めに行きたくてもマルコには海楼石の手錠がかけられてしまっているので飛んでいくこともできない。
すると船が突然止まった。


「うおおおっ!何だ!?船が止まったぞ!!」

「ハァ…ハァ…」

「オヤジィ!」

「子が親より先に死ぬなんて事がどれ程の親不孝か…てめェにゃわからねェのか!スクアード!」

「……………!!」

「つけ上がるなよ!お前の一刺しで揺らぐおれの命じゃねェ…!!誰にでも"寿命"ってもんがあらァ…ここでの目的は果たした…もうおれ達はこの場所に用はねェ……!!」

「オヤジさん…」

「オヤジ…!!」

「…今から伝えるのは……!最後の"船長命令"だ……!!よォく聞け……白ひげ海賊団!!!」


白ひげの言葉に海賊達は驚愕する。


「最後ってちょっと待てよオヤジ!!縁起でもねェ!」

「そんなもん聞きたくねェよォ!!」

「一緒に"新世界"へ帰るんだろ!!」


嫌がる海賊達をよそに白ひげは続けた。


「お前らとおれはここで別れる!!全員!必ず生きて!無事新世界へ帰還しろ!!!」

「!!」

「オ……オヤジィ!!ここで死ぬ気か!!?」

「おれァ時代の残党だ…!!新時代におれの乗り込む船はねェ…!!行けェ!!!野郎共ォ〜〜〜〜!!!」


白ひげは大気にヒビを入れ、海軍本部を半壊させる。


「いやだオヤジィ〜〜〜!!!」

「船長命令だ!……行くんだよ!!」


海賊たちは船長命令だと白ひげに涙ながらに背を向ける。

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