白ひげの命令で海賊たちは逃げようと後退しだす。
「ジョズ隊長ォ〜〜〜!!」
「まだ生きてんでしょ!一緒に…」
「ブレンハイム!!ジョズを運んでくれ!!!」
凍らされたジョズを連れて行こうとしてもジョズの重みに持ち上がらなかった。
しかし力持ちの仲間に頼みジョズを運び出す。
「麦わらボ〜イ!バニーガ〜ル!!何をつっ立ってオッチャブル!!」
ルフィ達は立ち止まっているエースを見つめていたがイワンコフに急かされ、我に返りエースに声をかける。
「エース!行こう!!おっさんの覚悟が…!!」
「…わかってる!無駄にァしねェ!!…お前らどけェ!」
エースは炎で白ひげの傍にいた海兵達を吹き飛ばし、白ひげが横を見ると炎に囲まれているエースが頭を下げていた。
「言葉はいらねェぞ……一つ聞かせろエース……おれがオヤジでよかったか……?」
「勿論だ…!!」
「グララララ…!」
涙ながらのエースの言葉に白ひげは嬉しそうに笑う。
「走れ〜〜!船へ走れ〜〜〜!!!」
「エースさん!!ルフィ君!!アスカ君!!前を走れ!!!」
「ジンベエ!!」
「お前さん達ァ狙われとる!一人でも多く生き残る事がオヤジさんの願いじゃ!!!」
「軍艦奪ったぞォ〜〜!!早く乗れェ!」
ジンベエもまた涙を溜め、白ひげに背中を向ける。
3人はジンベエに背中を守られ船へ急ぐ。
「本気で逃げられると思うちょるんか……!めでたいのう」
逃げ出そうとするルフィ達に赤犬がゆっくりと追いかけマグマを海賊達に向ける。
「エースを解放して即退散とはとんだ腰抜けの集まりじゃのう…白ひげ海賊団……船長が船長…それも仕方ねェか…!"白ひげ"は所詮…先の時代の"敗北者"じゃけェ…!」
赤犬の言葉にエースは立ち止まる。
「エース!?」
「敗北者……!?」
エースは立ち止まり、赤犬へ振り返り睨みつける。
「取り消せよ…!今の言葉……!!」
「おい!よせエース!!立ち止まるな!!」
仲間がやめるように言っても手を振り解き赤犬を睨む。
「あいつオヤジをバカにしやがった…!」
「エース!!」
「エース!やめて!」
アスカもエースの腕を掴んで引っ張るが小柄のアスカには引っ張る事ができない。
「お前の本当の父親ロジャーに阻まれ『王』になれず終いの永遠の敗北者が"白ひげ"じゃァ…どこに間違いがある…?オヤジ、オヤジとゴロツキ共に慕われて…家族まがいの茶番劇で海にのさばり…」
「やめろ……!!」
「何十年もの間 海に君臨するも『王』にはなれず…何も得ず…!終いにゃあ口車に乗った息子という名のバカに刺され…!それらを守る為に死ぬ!!実に空虚な人生じゃあありゃあせんか!」
「やめろ……!!」
「のるなエース!戻れ!!」
「エース!!!今は逃げよう!!白ひげのオジさんの命令だって言ってたじゃん!!」
仲間とアスカの言葉も聞こえないほどエースは赤犬の言葉に頭に来ていた。
「オヤジはおれ達に生き場所をくれたんだ!!お前にオヤジの偉大さの何がわかる!!」
「人間は正しくなけりゃあ生きる価値なし!!お前ら海賊に生き場所はいらん!"白ひげ"は敗北者として死ぬ!!ゴミ山の大将にゃあ誂え向きじゃろうが!!!!」
「"白ひげ"はこの時代を作った大海賊だ!!!おれを救ってくれた人をバカにすんじゃねェ!!!!!この時代の名が!!"白ひげ"だァ!!!!」
「――っ!!」
アスカを突き飛ばし、エースは炎の拳を赤犬に向ける。
「エース!!!!」
しかし火はマグマに勝てず、エースの手は焼かれてしまう。
「エースが!焼かれた!?」
「"自然系"じゃいうて油断しちょりゃあせんか?お前はただの"火"わしは"火"を焼き尽くす"マグマ"じゃ!!わしと貴様の能力は完全に上下関係にある!!!」
「エー…ス…!」
エースのもとに駆け寄ろうとするルフィは膝をついて力が出なくなってしまう。
「おいルフィ君!お前さんもう限界じゃ!!」
ここまで体を無理に使ったルフィは立てず、ジンベエは駆け寄る。
するとエースから貰ったビブルカードがヒラリと地面に落ちる。
「エースの…ビブルカード」
「"海賊王"ゴールド・ロジャー…"革命家"ドラゴン…"四皇"赤髪のシャンクス!この三人の息子達が義兄弟とは恐れ入ったわい……!!」
「!」
「貴様らの血筋はすでに"大罪"だ!誰を取り逃がそうが貴様ら兄弟だけは絶対に逃がさん!!!よう見ちょれ…」
「おい!待て!!!ルフィ!!」
「ルフィ!!!」
赤犬はエースからこの中で1番仕留めやすいルフィに目線を移し、手をマグマに変えルフィに向けるが…
「え……」
ルフィの前にはエースが赤犬に胸を貫かれていた。
「エー、ス…?」
ルフィとアスカは目を丸くし、海賊たちは驚愕する。
282 / 293
← | top | back | →
しおりを挟む