船は42番GRにつき停泊していた。
残りの3人をチョッパーが送ってくれた大きな鳥に乗り迎えに行ったためいない。
するとチョッパーと入れ違いにトビウオライダーズに送ってもらったブルックが到着した。
「ヨホホホホホ〜!!ウソップさん!ナミさん!ロビンさん!アスカさん!フ〜ルァンキーさ〜ん!!」
「ブルック〜!」
「おめェよくスターの座を降りて来たな!あっぱれだ!!」
久々のブルックはアフロなのと骨だけなのを除けばなんとも派手に変っていた。
しかし…
「…では、アスカさん」
「なに」
「2年ぶりにパンツ…見せて貰ってもよろしいでしょ「2年前も見せた事ないでしょ!!!」――ゲフッ!!」
中身は変っていなかった。
タルに座りながら持っていた魚風のギターを鳴らしながら側にいたアスカにパンツを見せろと要求。
しかし言い終わる前にナミに蹴り飛ばされ壁に叩きつけられてしまう。
「だからパンツははいてnむぐっ」
「……………」
そして、2年前同様アスカが言い終わる前にロビンに口を塞がれてしまった。
そのお陰でナミの耳に届く事なく、ナミは女なら誰にでもパンツを見たがるブルックに溜息をつく。
「ったく…どいつもこいつも成長してないんだから…」
「さ…再会の感動で…ホラ!…私…胸が震えてる…!!ガフォッ!!私!震える胸…ないんですどーー!!ヨホホ!ヨホゲフッ!」
「おい、大スターが痙攣してるぞ。」
大きすぎる溜息をつくナミは姿形が変っても中身に変化がない仲間達に先が思いやられると二度目の溜息を思いっきりつく。
「まだ…全員ではない様ですね…」
「今チョッパーが全員を迎えに…」
「お〜い!!」
「お、来た来た!」
痙攣しながらブルックは船を見渡し約4名いないことに気付く。
するとブルックとすれ違いに迎えに行っていた懐かしい声が船に残っている全員の耳に届き、アスカ達はハッと顔を上げて頭上を見上げた。
「うおーー!!みんな〜〜〜〜!!!」
「!!――ルフィ!!ゾロ!サンジ〜!!」
アスカ達の頭上に巨大な鳥が現れ、その背には4人…ルフィ・ゾロ・サンジ・チョッパーが乗っていた。
ナミ達は2年ぶりの再会に嬉しそうに笑みを浮かべ、腕を上げる。
ルフィ達もそれに返すように手を振って再会を喜んでいた。
…の、だが……
「サ、サンジ〜〜〜〜っ!!!?」
サンジがナミ、アスカ、ロビンの美女・美少女の3人を見た途端、まるでロケットのように鼻血を噴出しながら飛んでいく。
それに目を丸くして驚くも時間もなく何とか回収して船に乗せたのだが、何故かサンジは『美女が1匹…美少女が2匹…美女が3匹…』と羊のように数えながら気を失いかけていた。
そんなサンジにウソップは必死で名前を呼びこの世に留めさせながらも船医のチョッパーに助けを求める。
鳥にお礼を言って見送ったチョッパーがサンジに駆け寄ったその時、突然砲弾がサニー号を襲う。
「し、しまった!!もう打ち込める距離に…っ!!」
「反撃するか!?やられちまうぞ!!」
水しぶきを立てながら砲弾はサニー号ギリギリに襲い掛かる。
ウソップが反撃しようかとルフィに振り返ったその瞬間――…
「"虜の矢"!!」
「――!!!」
撃ち続けていた砲弾が突然石化し、海の中へと消える。
それに目を丸くさせ呆気に取られていたウソップ達と海軍の船の間にある船が入って来た。
「!?――待て!!撃ち方止めーー!!」
「しょ、少将!!あれは…!!」
「九蛇海賊団!!そこで何をしている!!任務の妨害をする気か!?」
「――誰じゃ…わらわの通り路に軍艦を置いたのは!!」
「!?」
海軍は帆にあるマークに慌てて砲弾を止め、その船へと声を上げる。
「あれは…九蛇のマーク…」
「くじゃ?」
「"七武海"『海賊女帝』の統べる屈強な女人海賊団よ。」
サニー号からは遠くて分からないが、マークを見たことがあるロビンがポツリと呟く。
その呟きをナミが拾い首をかしげた。
「"七武海"!?って何じゃ!あの絶世の美女は…!!」
「わ!!眩しい!ひ、光ってます!!美しさが留まるところを知らない!!な、なぜ"七武海"が今ここに!?」
ナミの疑問にロビンが教え、ロビンの言葉にウソップは望遠鏡で覗き、小さく映るその姿でも十分美女だと分かるハンコックに驚きが隠せなかった。
そして、例の如く女性に目がないサンジは復活したもののハンコックを見て一瞬で勝手に石化してしまう。
アスカはウソップの言葉に心外だと言わんばかりに『お姉様の方が絶世の美女じゃん!』と睨みつける。
そんなアスカにウソップは望遠鏡を下げるわけでもなく『まあ確かにルフィの姉ちゃんも美女だったなァ…』と頷く。
結局ハンコックもミコトもどっちも美女だということでウソップの中では落ち着いていた。
しかしアスカだけは『"も"ってなに!?"も"って…!!』とウソップの服を掴み揺さぶる。
「お!ハンコック達だ!おい!アスカ!!ハンコック達だぞ!!」
「知ってる!!――ウソップ!!あんたどういう目をしてんの!?お姉様もってなに!?お姉様が!本当の絶世の美女なんじゃない!!2年の間あんたどういう修行してきたのよ…!!」
「ご、ごべ…うっぷっ」
ルフィはようやくハンコックに気付き、世話になったハンコックがいるとアスカに教えようと肩を叩いたのだが何故かアスカに怒られてしまった。
アスカは今、ウソップを揺さぶるのに忙しくルフィを相手にしてる暇がなかった……が、ウソップは船の揺れに強くても人に揺らされるのには弱かった。
気持ち悪さについ謝ってしまうがそれでもアスカから与えられる揺れは止まらない。
(ルフィ…今の内じゃ)
ハンコックはルフィの声に気付き、ルフィに振り返り、ルフィにウインクを投げる。
そう、彼女の全てはルフィだけに向けられていた。
「わぁ…!今こっちに目配せを…!!」
「助かった!今のうちに出航だ!!」
しかし、そんな健気な彼女の気持ちなどあのルフィが気付くわけもなく助けてくれたハンコックにお礼を述べた後すぐに背を向ける。
「ルフィ!あの"七武海"と知り合いなの!?」
「ああ!!『女ヶ島』に飛ばされたからみんな友達なんだ!」
「"女ヶ島"って伝説の女だらけの夢の島!?ホントにあんのか!?」
やっと解放されたウソップは胸を押さえ顔色を悪くさせながらも夢物語だという女ヶ島がある事に驚きの声を上げる。
しかし…
「あの女帝と…仲良しィィ!?――おめ゙ェ!!ちゃんと修行してたんだろ゙うなーーーっ!!!」
「おう!ばっちりだぞ!」
「お前…っ!おれなんかなァ…!おれなんか…ッッ!!」
ルフィの友達という言葉を聞いて石化からサンジが復活した。
それも炎を纏って。
胸倉を掴むサンジの顔には涙と鼻水と涎が出ておりとても醜く、汚い。
よっぽど辛い状況だったんだろうなァ…、とアスカはそれを淡々と見つめそう思う。
…が、同情をしても決して慰めない。
それが我らのアスカさんである。
「バルブ開くぞ!船底のエアバッグから空気を入れる!」
興味をなくしたようにアスカがサンジから海軍へと目線を戻したその時、ハンコック達が足止めしている間にとフランキーが海へ飛び込み底にある仕掛けを開く。
すると下から床や船全体を包み込んでいたシャボンが膨らんでいき、アスカ達の身体ごと全体を包み込んだ。
マストまで膨らまず、マストは包まれたままでシャボンはある程度膨らむと止まりシャボンの屋根が出来上がる。
虹色の屋根にチョッパーは感激したように声を零す。
「………」
「ん?どうかしたか?ウソップ」
「…なあ、お前ら……海兵全部やっつけてきたのか?」
「いや…まだいっぱい海兵の声聞こえたぞ!!」
「……それにしちゃ陸から追って来ねェな…」
「来ねェなら結構だ!来る前に出航しちまおうぜ!!勝手にトラブル中ならラッキーだ!」
感激な声を零しながら嬉しそうに船を見渡していたチョッパーだったがふとウソップがシャボンディ諸島の方へ目をやったまま黙り込んでいるのに気付き首を傾げながら声をかける。
ウソップは声をかけてきたチョッパーに敵を全部やってから来たのかと聞くがチョッパーは首を振る。
チョッパーが3人を迎えに行き到着したその時、海兵はまだ数え切れないほどおり鳥の背に乗って逃げるルフィ達を追いかけていた。
ウソップはチョッパーの言葉に首を傾げるがフランキーの言葉に渋々ながら納得する。
「みんな、いい!?コーティング船は色々な圧力を軽減する力を持っているの!―――つまりコーティングした船は浮力が足りなくなり今、船底を支えてる『浮き袋』を外すと船は海底へ沈んでいく…っていう仕組みよ。」
「「なるほどー」」
「まァ…分かんないわよね。」
レイリーから教えてもらった事を一応皆に伝える。
この中で理解できるのは片手で余るほどだとだった。
そして、案の定船長と剣士は分かっていないのに納得したように腕を組み頷く。
そんな2人にナミは息をつく事なく分かっていなかったことに突っ込みを入れた。
「浮き袋外したぞ!」
「了解!――沈むわよ!みんなすぐに帆を張って!」
「「帆!?」」
海に潜っていたフランキーの言葉にナミは頷き、全員に帆を張るように指示を出す。
海に潜るのに帆を張れというナミの指示にウソップとブルックは目を丸くさせた。
「コーティング帆船は海流を風の様に受けて動かすそうよ。」
「沈めば勝手に着くんじゃねェのか!?」
ウソップとブルックの問いに答えたのは物知りなロビンだった。
ロビンの言葉にウソップは勝手に着くと思っていたようで目を丸くさせる。
「出航か!?ナミ!」
「ええ…どうぞ?船長。」
ナミが指示を出し始めたのを見て今まで黙っていたルフィが腕を組んでナミに出航かと聞く。
ナミはルフィの言葉に頷き、ルフィは隣にいるナミと、反対側にいるアスカを見た後船にいる全員を見渡した。
「ほんじゃ野郎共!ずっと話したかった事が山程あるんだけど……とにかくだ!!2年間もおれのわがままに付き合ってくれてありがとう!!!」
アスカ達はルフィの言葉に目を細め、それぞれ笑い、憎まれ口を叩く。
すると風が吹き上げたのかドクロの旗がなびき、それを合図にルフィは思いっきり息を吸い、そして…
「出航だァァ〜〜〜!!!」
声をあげ、ルフィの言葉を合図に船は出航し、海の中へと姿を消していく。
目指すは魚人島。
――――そして、新世界。
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