一方、シーザーの研究所に、G−5が暴れていた。
船をミコトと部下数人に任せ、ミコトが出航の間船を守っている間にたしぎ(スモーカー)は湧いて出てくるかのような動物の足を持つ海賊達を伸していた。
「"鉄筋のスムージ"、"瓢箪のフェン・ボック"、"縄引きのチャッペ"……―――スモーカーさん!やはり彼ら元囚人達に間違いありません!!少々異形をなしていますが…」
「どうなってんだ!?4年前の事故での囚人達の生存者"0"って報告は何なんだ!!!」
自分の刀をたしぎ(スモーカー)から返してもらい、スモーカー(たしぎ)は代わりにたしぎ(スモーカー)に十手を渡す。
それぞれ己の獲物で元囚人達を倒していった。
しかしまだケムリの体に慣れないスモーカー(たしぎ)はジッとしているしかなく、とりあえずリストを見ていた。
「スモやん!こいつら何なんすかァ!?」
「知らねェよ!!とにかく今はしっかり敵を陸上に引き寄せろ!!通報にいく船を出航させるんだ!!」
ミコトがいるから船自体は無事なのは確かである。
しかし自分達の役目は船を出航させる事であり、沸いて出てくる人ではなく動物の足を持つ囚人達をただただ倒すしかなかった。
そしてその数分後、船を出航させんとする囚人達を伸しおえ、船はたしぎ(スモーカー)が見送るなか海へと進んでいった。
「きゃあーっ!!ス、スモーカーさん!!戻り方をっ!!」
「てめェ邪魔だじっとしてろたしぎ!!」
まだ慣れない体で戦おうとして体をケムリにさせるスモーカー(たしぎ)の悲鳴にたしぎ(スモーカー)は苛立った声を上げた。
もうこれで何度目か分からないやり取りで、『お前も黒蝶と一緒に船に乗ってろ!!』と言いたいのを飲み込む。
自分の体がなければローと会っても戻るに戻れないからである。
それはスモーカー(たしぎ)も同じなのか怒られても船に乗るつもりはなかった。
「扉はまだ開かねェのか!!敵は研究所内にいる!!ここで燻っててもしょうがねェんだぞ!!!」
「扉ビクともしねェよ!スモさん!!」
「―――情けねェ!!てめェの体さえありゃこんな場所への侵入なんざわけねェ所を…!」
とりあえず、船は出港したため連絡を貰った海軍が動き援軍が来てくれるのを待つばかりとなった。
しかしたしぎ(スモーカー)からしたらそれが堪らず腹が立っているのだろう…グッと十手を握る手を強める。
「おい!!アレ見ろォ!!!」
「…!!」
くそ、と悪態を付いていると部下の1人が何かに気付きモクモクと体を煙とさせるたしぎ(スモーカー)とスモーカー(たしぎ)を含め、全員が指差す方へと視線を向ける。
視線を向ければ灰色の空から何か丸いものが振ってくるのが見える。
それを確認するよりもその丸い弾のようなものが崩れかけている軍艦に突撃する方が早く、軍艦を突き抜けた弾は大きな音を立て地面に勢いよく突っ込んでいった。
「え…えェ!?人間!?」
突撃する際、2つの影が弾から離れるのを海兵達は見た。
1つは小柄で羽が生えたような影、もう1つは突撃する前に飛ぶように降りる頭らへんに長い耳のようなモノを生やしている影だった。
「だァーー!畜生!!」
ドシーン、と大きな音を立て突撃したそこは衝撃の際に上がった煙で何も見えなかった。
しかし暫くしたら大きな拳が瓦礫を殴り飛ばし、海兵達は起き上がった影と着地する影に目を丸くする。
「マスター!!出て来ーーーい!!お前をぶっ飛ばして誘拐してやるぞォ〜〜〜!!!」
「ルフィ、それ内密にね。」
合わせて4つの影の正体…それは麦わらの一味だった。
正確には麦わら海賊団の船長であるルフィ、その一味のロビン、アスカ、フランキーである。
同盟を結んでからルフィ達はすぐに行動に移した。
その方法がルフィが体を膨らませそのルフィに乗って移動するというもので、ぶつかる寸前に女性陣のロビンは能力で羽を作り着地し、アスカも能力で飛び降り華麗に着地したため怪我はない。
そもそも頑丈だけが取り得のルフィとフランキーも怪我ひとつ負ってはいない。
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