「え――っ!!!カヤさんが殺される!?村も襲われるって本当なの!?麦わらの兄ちゃん!!」
「ああそう言ってた。間違いねェ!!」
待ってても中々来ないから結局子供達の言う海岸に向かうとルフィが下で寝ていた。
寝ていたルフィを起こし、話を聞くと屋敷の執事、クラハドールとこちらに向かう途中にあった変な催眠術師がこの村を襲い、カヤというあの屋敷の少女を殺し財産を手に入れるという計画を聞いたらしい。
子供達はそれぞれ自分の大事な物を纏めて逃げるため、急いで家に帰る。
だが、襲われる前に食料を買い込もうと村へと戻ると丁度ウソップと出会う。
子供達は襲ってくるという海賊と戦うため戻ってきたのだが、ウソップは海賊が襲ってくるという話しそのものが嘘だと言った。
子供達はその言葉を信じ、ウソップは子供達から軽蔑されてしまい、子供達はウソップ達の元から離れてしまう。
そして、その夜。
ウソップとルフィ達は海岸にいた。
岩に座るウソップは項垂れており、声も沈んで聞こえる。
「…おれはウソつきだからよ……ハナっから信じてもらえるわけなかったんだ…おれが甘かった!!」
「甘かったって言っても事実は事実。海賊は本当に来ちゃうんでしょう?」
ウソップは子供達に海賊が来ることが嘘だと言った。
あの少女が住む屋敷の執事、クラハドールという男がムカついたからついた嘘だと言い、子供達はそれを信じてしまった。
しかし、それは嘘だと言った事自体、嘘だったのだ。
ルフィ達と会うまでウソップは村の人達に本当の事を話して避難してもらおうと思った。
だが、いつも嘘をついて村人たちに言いふらしているのが災いしてしまい、本当の事なのに誰一人信じてくれなかった。
それは屋敷の少女、カヤも同じだった。
カヤ達に追い出されてしまったウソップは子供達にも嘘を言って子供達を追い払う。
この時すでにウソップの中にある決意が生まれていた。
信じてくれているらしいルフィ達の言葉にウソップは頷く。
「ああ、間違いなくやってくる…でもみんなはウソだと思ってる!!明日もまたいつも通り平和な一日がくると思ってる………!!だからおれはこの海岸で海賊どもを迎え撃ち!!この一件をウソにする!!!!それがウソつきとして!!おれの通すべき筋ってもんだ!!!」
嘘をついて村人たちを困らせていたウソップだが、それでもやはりこの村は生まれ故郷であり、母との大切な思い出がある村でもある。
大切に思う少女や子供達もいるこの村を彼は見捨てる事は出来なかった。
その涙ながらの決意にルフィもアスカも、ゾロやナミも…全力で力を貸すことを決めた。
海賊として、この村を助ける義理はない。
ルフィ達はウソップの想いに心を打たれたのだ。
その後、ウソップの案内で海賊が来るであろう場所に来ていた。
坂道を下りそこからウソップは一本道を指さす。
「この海岸から奴らは攻めてくる。だがここから村へ入るルートはこの坂道一本だけだ。あとは絶壁…つまりこの坂道を死守できれば村が襲われる事はねェ!!」
「そうか簡単だな…口で言うのはな!後は戦力次第…お前ら何ができる?」
指さす先にはウソップが生まれ育った大切な村がある。
この坂道の道一本だけが村に続くと言われ、ルフィは頷き確認するかのようにゾロ達へと振り返り向く。
ルフィに問われたアスカ達はそれぞれ出来る事を述べた。
「斬る」
とゾロが言った。
その腰には三本の刀が差さっている。
「伸びる!」
とルフィは言う。
武器はなくとも己の身が彼の最大の武器である。
「盗む」
とナミは言った。
ゾロとルフィよりも弱くはあるが、海賊専門の泥棒を生業としていただけあってか、多少なりとも戦う術を知っていた。
そして…
「隠れる」
「ほとぼりが冷めるまで待機」
ウソップとアスカが言い切った。
「「「戦えよ!!」」」
3人はほぼ戦う気がないウソップとアスカの言葉に突っ込み、叱った。
それでもアスカは胸を張って堂々としていたという。
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