上空から声がし、上を見上げるとそこには弟とその幼馴染がいた。
偶然にも落ちた場所は海だっためルフィとアスカが怪我することはなく、海面から2人が姿を現したのを見てミコトはホッと安堵する。
「エ〜〜ス〜〜〜〜〜!!!やっと会えたァ!!!!」
「エーーースっ!!!!」
2人は何故か仲良く手を繋いでエースへ手を降る。
「「助けに来た(ぞ)(よ)〜〜〜〜〜!!!!」」
「ぎゃははははは!!世界よ覚悟しろ!!!」
「さすがに総戦力!ハンパじゃナッシブルね!!!」
その面子は決して関わり感がないメンバーで、かつて敵だったクロコダイルがアスカの隣にいた。
「ガープ!!また貴様の『家族』だぞ!!!」
「ルフィ〜〜!!!アスカ〜〜〜!!!」
頭を抱える祖父の声を聞きながらミコトは誰にも気付かれずスケスケの実で気配も姿も消して『モビー・ディック号』に降り立つ。
するとクロコダイルが白ひげの首を取ろうと砂になり白ひげの背後に移動する。
「久しぶりだな!白ひげ!!」
クロコダイルは左手にあるフックを白ひげに向けるがずぶ濡れのルフィが足で蹴り、跳ね返される。
「おれとお前との協定は達成された!なぜお前が白ひげをかばう?」
「やっぱりこのおっさんが"白ひげ"か!じゃあ手ェ出すな!!エースはこのおっさんを気に入ってんだ!!」
「ル、フィっ!痛い!!」
「あ!わりィ!」
手を離さず来てしまったのか、アスカは痛みで顔をひそめる。
それに気付いたルフィがパッと手を離し、アスカは手を振って痛みを逃がす。
それからルフィとアスカは白ひげと対等に話し、みんなを驚かせていた。
ミコトはというと、姿を消しているため誰にも知られることなくクロコダイルの後ろに回り…
「だーれだ♪」
「!!…このクソ女!!離しやがれ!鬱陶しいっ!!!」
えいっ!と後ろから姿を現しクロコダイルの目を手で覆う。
それにクロコダイルに乱暴に外されたがミコトは嬉しそうにクロコダイルの前に移動し抱きつく。
「クロちゃん!!!クロちゃんったら!!わたくしに会いに来てくださったのね!!!わたくし嬉しいわ!!」
「何都合のいい勘違いしてやがるんだ!!おれがお前に会いに来るわけねェだろ!!!離せ!!!!」
「いいえ!離しません!!さあ!クロちゃん!!わたくしの部下になるのです!」
「ふ・ざ・け・る・なーーーーー!!!誰がお前の部下になるか!!!くそっ!!」
「「あーーーーーーーー!!!!」」
「!」
「あら…」
姉の存在に、そしてクロコダイルに抱きついているのを見て末っ子達は声を上げる。
「ワニ!!おめェずりいぞ!!!!姉ちゃんから離れろ!!」
「姉ちゃんだと!?」
「クロコずるいしひどい!!お姉さまを独占してる!!!」
「お姉さまだと!!?」
「あらあらまあまあ…ごめんなさいね、2人とも…再会して抱きしめたいのは山々だけど今はクロちゃんを我が物にしないといけないの…後で相手してあげるわ」
「なっ…だからお前の部下にならねェっつってんだろ!!!そういうのはアホ鳥共にしてやれ!!!!」
アホ鳥とはドフラミンゴ、鷹の目のことである。
彼等2人にそれを言ってしまえば地の果てまでミコトと共にするだろうが、ミコトにそんな気はないので一生それはないであろう。
すると遠くからの青雉の声がミコトの耳に届く。
「ミコトちゃ〜〜〜ん!クロコちゃん相手するのはいいけどちゃんと仕事してよ〜〜??」
「あら!クザンさん!!敵よりクロちゃんです!むしろクロちゃん>>(越えられない壁)>>敵ですわ!!!」
「あー……うん、まあ……なんというか……予想通りの答えありがとうというか…センゴクさんが怒ってるから真面目にやろうねー」
「…はーい……」
流石のミコトもセンゴクは恐いのか、素直にクロコダイルを放す。
ミコトが放すとクロコダイルは瞬時に砂になってミコトから離れる。
それを残念そうに見送るミコトだったがルフィとアスカに両手を広げて笑みを浮かべる。
「さあ、わたくしの胸に飛び込んでいらっしゃい!」
「はい!!即行きます!!」
「……っだ!だめだ!!!」
ミコト大好きアスカが駆け寄ろうとするもルフィに止められてしまった。
ルフィに止められ、アスカは頬を膨らませ不満顔でルフィに振り返る。
「何でよ!!お姉さまよ!お姉さま!!!行かずしてどうするの!ルフィ!!」
「〜〜っだめだ!!捕まるぞ!!あれは罠なんだ!!」
「え!?罠!?こんなご褒美みたいな罠あるの!?」
「ああ!一見ご褒美みたいだがこれは立派な罠なんだ!!あぶねェ!おれァ引っかかるところだった…!!さすが姉ちゃんだ!!」
「ルフィ!ありがとう!!私全然気がつかなかった!!でもそんな罠なら大歓迎だけど今はエースね!!エースの胸に飛び込むのね!!」
「そうだ!エースを助ける事に集中だ!!!エース!!今行くぞ!だあああああああ!!!」
「だからって突進するのはどうかと思うよ!ルフィーーーっ!!!」
「あらあら…ふふっ」
もうエースしか見ていないルフィにアスカは突っ込みながら置いていかれてしまった。
すると海軍の情報を聞き、白ひげに知らせに舞い降りる。
「オヤジ!!海兵達に入った通信でエースの処刑を早めるって情報が…!」
「ああ、聞いた……だが冷静になれ…そうやってもれた情報でおれ達が焦る事も計画の内だ…うっかり作戦を聞かれるなんてヘマ…あいつはやらねェ…そういう男だ!…そうだろ?小娘」
「……………」
ミコトは白ひげの言葉に意味ありげに微笑むだけでなにも言わない。
「もう!!!"下僕ラビット"!!」
「!」
「お行き!!ルフィを守って!!!」
「キューーー!!」
ルフィの勝手な行動にアスカが溜息をつき呆れ、下僕ラビットにルフィを守るように命令する。
その後腕輪を弓と変え、エースへ狙いを定める。
「おま…何してんだよい!エースを殺す気か!!?」
「うっさい、黙ってて!これ結構きついんだから!それにこれはエースの海楼石の手錠を外すためなの!殺す気なんてあるわけないじゃん!バカパイナップル!!」
「バ…!?パイ……っ!!?」
「グララララ!!!気がつえェ娘だな!!流石は"赤髪"の娘だ!」
白ひげ海賊団の1番隊隊長のマルコにも怯むことないアスカに白ひげは機嫌よく笑い出す。
ミコトは弓を引くアスカに目を細め弓が放たれたその瞬間、すぐに弓をなんの能力も使わず素手で掴み取った。
「お、お姉さま……」
「ダメよ、アスカ……わたくしとあなたは敵同士…見逃すわけないじゃない…」
「……でもっ…エースが……!!」
アスカが弓を素手で止めたのと後ろにいたのに目の前に一瞬にして移動したのに驚き、そして初めて敵としてのミコトへの恐怖を感じアスカは体を振るわせる。
「………これは…便利な技ね……でも、ダメよ…許さないわ」
「………っ」
そんなアスカをよそにミコトは弓から蛇へ変えた矢を砂に変えてそのまま風に乗って手の平から蛇が消える。
悲しさと恐怖を感じている目で自分を見るアスカにミコトは微笑みながら見つめていると背後に殺気を感じ、咄嗟に飛刀で受け止めた。
そのままの勢いでミコトは地面に叩きつけられる。
「お前の相手はおれだろうが…!!」
「まあ、コテツったら…あなたはわたくしの邪魔ばかりするのね…悪い子…」
倒したはずのコテツが傷だらけの体でミコトを押していた。
コテツに目を細めて見つめ、ミコトはコテツの腹を蹴る。
力を入れていないためそんなに衝撃はないが傷らだけのコテツには結構な衝撃になったのか痛そうに少し距離を置く。
そんなコテツを愉快そうに笑い、ミコトは立ち上がる。
「……………っ」
「わたくしは元部下だからと手加減する気はありません…さあ…殺し合いをしましょうか」
ミコトは笑みを深め、殺気を静かに放った。
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