(16 / 21) 頂上戦争 (16)

赤犬がエースを倒し、ルフィはそのショックで気を失ってしまった。
白ひげは海賊たちを逃がす為だと能力で島に1つのおおきな割れ目が作られ、海賊と海軍を隔離させる。
海賊たちが涙を飲み、逃げる事に集中しようとしたその時、海軍本部に大きな何かが見えていた。


「おい…アレ…何だありゃァ!本部要塞の陰に何かいるぞォ!!」

「あ…見つかっつった…」


それは人だったらしく、指差す海軍を見て顔を覗かせる。


「え!あいつまさか…!!」

「それだけじゃない!!処刑台の上にいるのは誰だ…!」

「おお…やっと気づきやがった」

「…!…貴様らが!!一体どうやってここに!!」

「フッフッフッフッフ!!!最高だ!こりゃすげェのが出て来やがった!!!」

「てめェ…」


その人物達を見てセンゴクは驚愕し、ドフラミンゴは笑い出し…白ひげは睨む。
その人物達とは、


「"黒ひげ海賊団"!!!?」


七武海だった黒ひげとその手下たちが立っていた。


「ゼハハハハハハ!!久しいな!死に目に会えそうでよかったぜ!オヤジィ!!!」

「ティーチ……!」


白ひげは黒ひげ見上げ、声を低くする。
突然現れた黒ひげ達にもそうだが、背後に居る新たなメンバー達に海兵達は目を丸くさせた。


「あれは間違いなくインペルダウン『レベル6』の死刑囚達!!なぜあいつらがここにいるんだ!」

「どいつも過去の事件が残虐の度を越えていた為に世間からその存在をもみ消された程の…世界最悪の犯罪者達……!」

「一人たりとも絶対に世に出してはいけない奴ら…!!」

「あんなデカイ生物は他にはいない…!海賊『巨大戦艦 サンファン・ウルフ』!『悪政王 アバロ・ピサロ』!『大酒のバスコ・ショット』!『若月狩り カタリーナ・デボン』!…そして!インペルダウンの『雨のシリュウ』看守長!一体どうなってるんだ!!?」


悪名高い海賊達はすでに捕まって今、インペルダウンに幽閉されているはずなのに、と海兵達は驚愕する。


「シリュウ貴様…!マゼランはどうした!インペルダウンはどうなった!!貴様らどうやってここへ来た!!!」

「後でてめェらで確認しな…ともかくおれは…コイツらと組む…以後よろしく」

「センゴク元帥!お伝えするチャンスがなかったのですが……先程再び"正義の門"が開き、認証のない軍艦が一隻通ったと報告が!!」

「それがこいつらか!どういう事だ!!動力室には海兵しかおらず異常もない筈!!」


海兵の報告にセンゴクは眉を潜める。
センゴクの疑問に応えたのはラフィットだった。


「ホホホ!申し訳ない!単純な話………!私が出航前動力室の海兵に"催眠"をかけておいたのです…『正義の門』に軍艦を確認したら全て"通せ"と……他の方々の役にも立ってしまった様ですが…」

「海賊として政府に敵視されてちゃあ『正義の門』も開かずインペルダウン潜入も不可能!"七武海"に名乗りを上げたのはただそれだけの為だ…!!称号はもういらねェ!」

「…!…そいつらの解放が目的だったのか!!」

「ゼハハハハ!そうとも!!始めからそれだけだ!そしてこれが全て!今にわかる!!」


センゴクは黒ひげの言葉に奥歯を噛み締めた。


「ティーチィ〜〜〜〜!!!」

「危ない!船長!!」


白ひげは笑みを浮かべる黒ひげに能力をぶつける。
その衝撃で半壊していた本部がまた壊れてしまう。


「容赦ねェな……!あるわけねェか!!」

「てめェだけは息子とは呼べねェな!!ティーチ!おれの船のたった一つの鉄のルールを破り…お前は仲間を殺した!!」

「オヤジ…!!」

「手ェ出すんじゃねェぞマルコ!!」

「!」


マルコが炎を纏うが白ひげに止められてしまう。


「4番隊隊長サッチの無念!このバカの命を取っておれがケジメをつける!!!」

「ゼハハハハハ!望むところだ………!!」


白ひげに睨まれても黒ひげは笑うだけで"ブラックホール"で周りの瓦礫を闇に吸い込む。


「サッチも死んだが…エースも死んだなァ!オヤジ!!」

「!」

「おれはアンタを心より尊敬し…憧れてたが…!アンタは老いた!!処刑されゆく部下一人救えねェ程にな!…バナロ島じゃおれは殺さずにおいてやったのによォ!!」

「あの野郎!!」


黒ひげの言葉にビスタが黒ひげに向かおうとするが仲間に止められてしまう。


「…………」

「おっとっと!無駄だぜ!!おれの前では"能力"は全て無駄!!!」


白ひげが能力を出そうとするも黒ひげの闇水に無効とされてしまう。
しかし白ひげは薙刀を黒ひげの肩に振り下ろし、黒ひげは激痛に倒れる。


「過信…軽率…お前の弱点だ…」


倒れている黒ひげの顔に白ひげは手をやり、能力をつける。


「ぎゃあ〜〜〜!やべろォ!!オヤディ!!おれ"は息子だど!本気で殺スン………ああああああ!!!」


黒ひげの言葉など端から聞く気ではない白ひげはそのまま能力で黒ひげを地面に叩きつける。


「ア……あ…!この…"怪物"…がァ!!死に損ないのクセに!黙って死にやがらねェ!!!!」


黒ひげの手下達が各々の武器を構える。


「やっちまえェ!!!」


黒ひげの号令に一斉に襲い掛かった。


「オヤジィ〜〜〜〜〜〜!!!!」

「ゼハハハハハ!!!やれェ!ハチの巣にしろォ!!!」


海賊たちは涙を流し、黒ひげは高笑いを上げる。
暫く銃声が鳴り響いていると弾が切れたのか、カチ、カチ、という音しかしなくなる。


「んあっ弾切れだ……」

「お前じゃねェんだ…ハァ…ハァ…」

「!?…まだ生きてんのかよ!!!」


血を吐き、声をからせながらも白ひげは口を開く。


「ロジャーが待ってる男は…少なくともティーチ…お前じゃねェ…」

「あ!?」

「ロジャーの意志を継ぐ者達がいる様にいずれエースの意志を継ぐ者も現れる…"血縁"を絶てどあいつらの炎が消える事はねェ…そうやって遠い昔から脈々と受け継がれてきた………!そして未来…いつの日かその数百年分の"歴史"を全て背負ってこの世界に戦いを挑む者が現れる……!!!センゴク…お前達『世界政府』は…いつか来る…その世界中を巻き込む程の"巨大な戦い"を恐れている!!興味はねェが…あの宝を誰かが見つけた時……世界はひっくり返るのさ…!!誰かが見つけ出すその日は必ず来る………"ワンピース"は実在する!!!!!」

「…!…貴様っ!!!」


白ひげの言葉にセンゴクは眉をひそめ、映像で聞いたシャボンディ諸島の記者達は言葉を失っていた。


そして、白ひげは立ったまま息を引き取った…



"白ひげ"死す!


死してなお


その体


屈する事なく


頭部半分を失うも


敵を薙ぎ倒すその姿


まさに"怪物"


この戦闘によって受けた刀傷


実に


二百六十と七太刀


受けた銃弾


百と五十二発


受けた砲弾


四十と六発


さりとて


その誇り高き後ろ姿には…


あるいは


その海賊人生に


一切の"逃げ傷"なし!!

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