(200 / 274) ラビットガール2 (200)

皆が勝利に酔い、宴も大いに盛り上がっていた。
その様子をアスカは人気のない2階に上がり、下で飲んで食べて騒ぐ者達を水を手に眺めていた。
別に皆を見下ろしたいからというわけではなく、ただ単に酒の香りに当てられて火照った体を冷ましたくて人気のない風通しのいい場所を探したらここに辿り着いた…というわけである。
一人になりたかったというのもあり、直葉はロビンに預けた。
手すりに肘をつきアスカは皆と楽しく宴で騒ぐルフィを見下ろしながら、アスカはアスカなりに楽しそうな表情を浮かべていた。
アスカはルフィ達以外の顔に見覚えはない。
しかし、まだ皆もそれほど酔いが回っていない時に、自己紹介と顔合わせも済ませており、当然その中には錦えもんの仲間であるカン十郎とも顔合わせはすでに済ませてあった。
カン十郎も錦えもん同様に自分を『仁』なる人と『母』なる人の娘と疑わず、しかしアスカは今は突っ込むのも訂正するのも面倒なので何も言わず無視していた。


「ここにいたのか、アスカ」


ルフィとアスカは酒をあまり好まない。
ルフィとアスカも単純に酒の美味しさをまだ理解していないからだろう。
もしかしたら、エースやサボ、ミコトと交わした兄弟の盃で初めて飲んだ酒のまずさから飲もうと思わないかもしれないが。
水を一口飲み喉の渇きを潤していると、声をかけられた。
その声の方へ視線をやれば、そこにはローがいた。
どうやら姿の見えないアスカを探してくれたらしい。
ローはアスカの隣に立ち、同じく下で騒ぐルフィ達を見つめていた。
ローの視線がルフィ達に向けられていたため、アスカも釣られたように視線をルフィ達へと戻す。
暫く二人の間には沈黙が落ちる。


「ドフィとお別れしてきた」


騒がしい声が聞こえるのに、二人の間には彼らの笑い声が届いていないように静かさが保たれていた。
しかしその沈黙をアスカが破った。
アスカの言葉にローは下にいる海賊たちからアスカへと視線を移す。
アスカはローの視線に気づきながらも、下を…手に持っている水が入っているコップに視線を固定させていた。
飲んで少し減った水面には自分の顔が映っていた。


「お別れしたって言っても直接会ったわけじゃなくて…ドフィが乗っている軍艦を遠くで見てただけで、ドフィにとったら一方的な別れなんだけどね」


ドフラミンゴが乗っているであろう軍艦をアスカは遠目で見ていた。
流石に今はもうドフラミンゴが乗っている軍艦は見えないが、何となく方向が分かる気がした。
ドフラミンゴを思い出すと必然的に兄を思い出す。
アスカを奪おうとするドフラミンゴから身を挺して守ってくれた兄。
ドフラミンゴの危険度に気づき咄嗟に偽名で身を守らせた兄。
アスカのためにドフラミンゴから逃げようとしたけれど殺されてしまった兄。
アスカを誰よりも愛してくれた兄。
大好きだった兄。
兄の全てが今でも忘れられない。
人が最初に忘れるのは声だという。
なのに、記憶を失っても聞こえたあの声はまさしく兄だった。
彼の顔も記憶を思い出した今でははっきりと思い出せるくらい、兄が忘れられない。
勿論、あのウサギの姿の兄も。
目を瞑ると、瞼の裏には消えていく兄の姿が写る。
それがつらくてアスカは瞳を静かに開き、こちらを見つめるローを見上げる。
その顔は兄を思い出した悲しみではなく、愉快そうな表情を浮かべていた。


「ロー、あのね…変な話なんだけど……兄さんと、会ったよ」


自分でも何を言っているのだろうかと思う。
だが、事実だ。
兄はいた。
この世界にいたのだ。
この時代に、この生者しかいないこの場所に。
ローが信じなくてもよかった。
夢を見たんだなと笑われたって構わなかった。
だけど、誰かに言いたかった。
兄を知っている人に、聞いてほしかったのだ。
しかし、ローから返ってきた答えはアスカを驚かせるものだった。


「知っている…麦わら屋が会ったと言っていたからな」


頷くローにアスカは目を丸くさせる。
自分を見上げるアスカに、ローは笑みを浮かべ持っていた手紙をアスカに渡した。
その手紙を怪訝そうに受け取りながら『見てみろ』と言うローに手紙を広げて文字を金色の瞳で追う。


「っ…これ…本当に…?」


目で追っていくうちにアスカの金色の瞳は揺らいでいき、涙でその色を輝かせる。
瞬きするとポツリと金色を深く染めていた雫が零れ落ちてしまった。
それを勿体ないなと思いながら涙を浮かべながら問うアスカにローは頷いて返す。
その返答にアスカは口を手で押さえ、泣き崩れて泣き出しそうになるのを堪える。
ローは泣き崩れそうになるアスカの肩を抱き慰めるように親指の腹で撫でた。


「おれはエイルマーと会うことが出来なかったが麦わら屋は直接エイルマーと会って話をしたらしい…詳しい話が聞きたかったら麦わら屋に聞くといい」


言葉が発せられない。
だからローの言葉にアスカは何度も頷いた。
何度も、何度も、アスカは頷き、心の中で兄の名を呼ぶ。
何度も、何度も。


(アフロの魂って…多分…いや、絶対ブルックだ…本当悪魔の実って何でもありなんだなぁ)


しばらくアスカは泣き続けた。
そのせいで目が真っ赤になっており、鼻先も赤い。
アスカは泣き続けて落ち着いたのか、兄からローへの手紙を何度も見返しながら、すん、と鼻をすする。
ローが傍にいてくれたから、アスカは落ち着くことが出来たのだろう。


「この手紙はアスカが持っているといい」


最後の手紙を見てはもう一度一枚目から見るのを繰り返すアスカをローはアスカの肩を抱きながら暖かな目で見守ってくれた。
そして、ローの言葉を聞いたアスカは目を瞬かせ、手紙からローへと視線を移す。


「でも…これ、兄さんがローのために書いた手紙だよ…ローだって兄さんに懐いてたじゃない…」


ローはあの頃、全てを憎んで死に急いでいた。
その中で唯一身も心もゆだねる事ができた存在が、兄であるエイルマーだった。
同じ医師として彼を師と仰ぎ尊敬し懐いていた。
だから余計に自分を邪険にするコラソンと仲が良いのが気に入らなかったのだろう。
この手にある手紙はエイルマーがローに…そして最後は同じアスカの恋人であるルフィの二人に向けたものだ。
それを手放すとローは言った。


「おれもエイルマーの事は今も尊敬している…エイルマーがいたからおれは医師になれた…エイルマーはコラさんとは別の恩人だ……だが、エイルマーの手紙はアスカが持つべきだとおれは思う…だってそうだろ…この手紙は死んだ男からの手紙だ…幽霊であろうとなかろうと…この手紙が書いたのはエイルマーなんだ…だったら、家族のお前が持っているべきだ」


『麦わら屋も同意してくれた』と続けるローの言葉にアスカはグッと唇を噛みしめる。
ローを写す視界がまたぐにゃりと歪み、アスカは俯いた。


「ありがとう…ロー……ありがとう…っ」


目を擦り涙を拭う。
その胸に手紙を大切に抱き、アスカは何度も何度もローにお礼を言った。
泣かせてばかりだな、とローは思うが心はぽかぽかと温かかった。


「早速おれはアスカを泣かせてしまったな…天国でエイルマーとコラさんが怒ってるかもな」

「ふふ…コラさんは私のこと妹みたいに可愛がってくれてたもんね…もしかしたら怒ってるかも」


手紙の最後に『妹を泣かすなよ』と妹の彼氏二人に向けて書かれていた。
泣かすという意味はそうではないのはローでも分かっているが、泣かせてばかりのアスカを見てふと『こらロー!だからアスカを泣かすなって言ってんだろ!』とプンスコ怒っているエイルマーとコラソンが頭に浮かんだ。
コラソンもドフラミンゴと同じくアスカを妹として可愛がっていた。
奴との違いは、コラソンはアスカを本当の妹として認識してしまったドフラミンゴとは違い、゙妹のような存在゙という壁はちゃんと守り続けた。
いや、本当はドフラミンゴと同じく彼もアスカを本当の血の分けた妹として認識していたのかもしれない。
だが、コラソンは肉親として認識してしまう危険に気づいていたから厚く高かった壁をずっと壊さず守り続けたのだろう。
そこが彼ら兄弟の大きな違いと言ってもいい。
自分のお茶目な言葉遊びに乗ってくれたアスカに笑顔が戻り、ローはホッと安堵する。


「でも…ローってばコラさんと仲悪かったよね…いつから仲良くなったの?」


ローに肩を抱かれたまま、想像できる兄二人の様子にクスクスと笑っていると、ふと気になったことをローに聞く。
記憶を思い出してからずっと気になっていたのだ。
覚えている記憶の中で、彼らが笑い合っている記憶は一切ない。
なのに、再会して記憶を思い出してみれば、ローはコラソンのために恩人の兄に牙を向け、アスカとコラソンについて穏やかに笑いあって語り合っている。
それが少し違和感を感じた。
ローはアスカの問いに全て話してくれた。
それを聞いてアスカは胸がいっぱいな気持ちになる。


「そっか…あれからローもコラさんと一緒に海に出てたんだね」

「ああ…あの人は何度も医者に掛け合ってくれたよ…当時は移る病気だって誤認されていたから差別だってされただろうに…めげず折れず血の繋がりもなく懐いていなかったどころか殺そうとしてたガキのために…エイルマーもコラさんも優しい人だった」

「うん…二人は優しい人だったね…今なら分かるよ…コラさんが子供に暴力を振るっていたのは海賊にさせないためだったって…」


今思えば、軍に帰ればよかったのだ。
軍に帰りセンゴクを通してガープにミコトを紹介してもらい、病気を取り除いてもらえればきっとハッピーエンドだっただろう。
ミコトは幼い頃にはすでに今の能力を得ていたと聞くため、きっとミコトなら助けてくれたはず。
その代償にローとアスカが一生再会することがなかったかもしれないが、お互い生きてこうして奇跡的に再会できたのだからきっと再会だってできただろう。
だけど、これはもしもの話だ。
タラレバの話をしたって過去は戻らない。
死んだ人だって戻らない。
アスカはコラソンとローの過去や思い出話に笑みを深めた。
ふふ、と笑みをこぼすアスカを見つめていたローは肩に置いていた手に力を入れ、グイっとアスカを抱き寄せる。
元々近かった距離が更に近くなり、アスカはローに抱きしめられる。
抱き寄せられたアスカは驚きローへ顔を上げる。


「―――」


顔を上げて見上げたローはアスカを愛おし気に見つめていた。
普段の彼からは想像できないくらい優しく愛してくれているのだと分かる表情。
アスカはその表情に息を呑んだ。
見惚れていたのだろう。
だから、ゆっくりと顔を近づける彼を拒むことが出来なかった。


「アスカ…」


短いキスだった。
一瞬しか唇同士が触れなかっただろうか。
だけど、アスカには数分に思えたし、満足感を感じることだってできたくらい嬉しかった。
きっと一瞬しかキスをしてくれなかったのはルフィの手前そうせざるを得なかったのだろう。
彼らは争わずアスカを共有するという平和的な解決をした。
最初こそそこにアスカの意思はなかったが、結果的にアスカは彼ら二人を受け入れた。
ナミの入れ知恵で船でいちゃつきが出来なくなったのは納得できないが、共有を望むのだから平等は絶対だ。
だが、その絶対を壊してでもローはアスカにキスをしたくなった。
突然キスをされて驚いて目を丸くするアスカの頬をローは優しく撫でる。


「おれ達を選んでくれてありがとう」


そして、心からの言葉をアスカへ贈った。
目の前の少女が愛しくてたまらなかった。
それはアスカだって同じだ。
アスカはそのままつま先を立て自分からローに口づけをした。
少しの時間しか口づけをしてくれない彼を責めるように時間をかけて口づけを送った。
ゆっくり彼から顔を放せば、アスカの視界には目を丸くして驚く表情を浮かべるローが見えた。
アスカからされると思っていなかったらしく、驚く彼の表情が面白くてアスカは思わずクスクスと笑ってしまう。
その笑みに釣られてローの顔も笑顔を浮かべ、お互い笑いあった。
―――しかし、その瞬間、アスカの体に手が巻き付き弾性によって引っ張られアスカはローの前から消えた。
ローは一瞬にしてアスカの姿が消え数秒立ち尽くしたが、その犯人に心当たりがあり表情を呆れへと変えた。


「びっっっっっっっ…っくりした」


一方、ローから掻っ攫われたアスカは瞬かせ、ローと同じく呆けていた。
しかし、すぐにローから誘拐した犯人に気づき、アスカは驚きの声を素直に音にして表した。
すると、にしし、と聞き慣れた笑い声が聞こえジト目で犯人――ルフィを見上げる。


「もう、ルフィ…なに―――」


ローと一緒にいたので嫉妬をしているのだろうとアスカは思った。
どうしたのかと問うとしたアスカの視界にはなぜか顔が見えないくらいルフィの顔が近くに迫っていた。
えっ、と驚きの声を上げるよりも前にルフィはアスカにキスをした。
その瞬間、騒いでいた周囲の音が消えた気がした。
アスカはキスをしているのに目を瞑る余裕はなく、目を真ん丸にさせて近すぎるルフィを見つめていた。


「んっ、ん…ん、」


沈黙を破ったのはローだった。
ルフィのキスが長いため、アスカは諦めて目を瞑り彼の好きにさせた。
それはルフィの幼馴染としての経験上、抵抗しても無駄だと知っているからだろう。
それに、アスカの好きな人はローだけではないのだ。
ルフィだって好きだし、普段からルフィは色恋など無頓着に見えるため、彼からのキスは嬉しかった。
体を重ねた時、ローとキスしたのを見て学習したのか、舌は入れられなかったが角度を変えて何度も戯れるように繰り返す。
周囲が静かだと感じる余裕はアスカにはなかった。
しかし、その沈黙をローが破る。


「長い!!」


ゴン、と能力で瞬時にルフィの背後を取ったローの拳がルフィに降りかかる。
その瞬間、それがきっかけになったように静けさが敗れる。
ただ驚きの声があちこちに聞こえ、アスカはやっと周りの状況に気づいた。
ちらりと仲間の方へ視線をやれば、彼らは慣れているのか『やれやれ』と呆れたり、微笑みを浮かべたりと様々な反応を見せた。
騒いでいるのは、二人が交際していると知らなかった傘下(無許可)の連中だろう。
『やっぱりお二人はデキてたんだべ〜〜〜!!』と一際大きな声が聞こえたが、無視である。


「いってぇ!なにすんだトラ男!」


ローは自分が勝手にキスをしたという負い目もあってルフィがアスカをローから奪いキスをするのを黙って見逃していた。
しかし、自分はルフィに気を遣って一瞬にしてやったのに、ルフィは無遠慮に何度も何度もキスを繰り返す。
いくら戯れのような軽いキスとはいえ、キスはキス。
自分は一度の触れるだけのキスで我慢したというのに、勝手にキスをしたはいえアスカに何度もキスをするルフィに堪忍袋の緒が切れたのだ。
痛がるルフィの首根っこを捕まえアスカから引き離そうとした。
しかし、それでも腕の中にいるアスカは放さず抱きしめるルフィにローは苛立ちよりも呆れが勝った。
お互い好きな女が被り平和的に解決したとはいえ、嫉妬してしまうのは当然の感情ではある。
ローは生き別れたアスカをずっと思い続け、よそ見せず恋人を作らなかったくらいアスカに執着していたが、それはルフィも同じらしい。
だが、妬みはローの方が強い。
それはそうだ。
あの時、エイルマーとコラソンが逃げようと思わなかったら、きっとルフィの場所にはローがいた。
二人は正しい選択をしたと胸を張って言えるが、それでも妬んでしまうのは仕方ない。
アスカの為に争わず協定したが、お互いが一番のライバルでもあった。
覇気付きのゲンコツは打撃を無効化するゴム人間でも痛みを感じる事ができる。
祖父に比べたら痛みはそれほどないが、痛いのは痛い。
キッと睨むルフィにローは呆れたように溜息をつく。


「勝手にキスをしたおれにも非はあるが…だとしても長すぎるぞ麦わら屋…おれは我慢したっていうのにお前は…」


ブツブツと文句を言いながらローは能力でルフィの腕の中にいるアスカを奪い返し、ルフィが文句を言う前にルフィと自分の間にアスカを座らせる。
ルフィはアスカが傍にいれば文句はないのか、奪われてムッとさせていた顔をいつもの明るい笑みへと変える。
ローはこの短時間でルフィに何を言っても無駄だと分かったのか、ある程度愚痴を吐き出したら満足したらしくそれ以上何も言わずにおいた。


「ん!」

「ん?」


ルフィとローの間に座っているこの場所は、きっと今この場で一番安全な場所だろう。
彼氏に挟まれているという安心感もあり、アスカは油断していた。
アスカはローが新しく持ってきてくれたジュースに口を付けようとしたのだが、無理矢理顔をルフィの方へ向けられてしまう。
『いった!なに!?』と文句を言う前に、ルフィは自分の唇を指さした。
その行動の意味が分からず、アスカはコテンと首をかしげる。
しかし、ローは察したのか不機嫌そうに眉を顰めルフィを睨んだ。


「…おい麦わら屋」

「トラ男ばっかりズリィだろ!」

「それはこっちのセリフだ!おれは一瞬だっただろうが!!アスカに何度もキスできたんだからそれでチャラにしてやってんだよ!!」

「でもアスカからキスされたい!!」

「我が儘抜かしてんじゃねえ!!!じゃあキスを許してやるから次はおれにもさせろ!」

「ダメだ!!」

「てめぇ…!!」


どうやらアスカからキスされたかったらしく、それを察したローが咎めた。
確かに、ローはアスカにキスをされた。
しかし、先ほどのルフィは何度も何度もアスカの唇を奪ったではないか。
勝手にキスをしてキスされたのはルフィに悪いなという罪悪感はあったが、ルフィがその罪悪感を消し去るくらいのキスをアスカに贈ったのでプラス・マイナス・ゼロどころか、プラス・マイナス・マイナスである。
それを許してやっているのだからローは優しい方だろう。
だが、ルフィは頑なにアスカからキスをされたいらしい。
羨ましかったのだろう。
ルフィとローの言い合いに、飲んで楽しんでいた周囲が再びこちらに視線を向けるのをアスカは気づいた。
口喧嘩とはいえ、二人は強者だ。
強者の口論に緊張しない者はいない。
それが女を取り合うなら余計に。
意地となったルフィはアスカからキスされたいのに、自分から近づきキスをしようとした。
それを察したローがアスカを腕で囲うように両腕を伸ばし、ルフィの顔を挟むように掴んで止めた。


「おいおい…せっかくの酒が不味くなるだろ」

「アスカの奴スーパー目が死んでるな」

「そりゃあんだけ目の前でくだらねえ喧嘩されればなぁ」

「ふふ、ナミとサンジがいなくてよかったわね」

「うう…姉上…」


困惑を見せる周囲(麦わら海賊団に骨抜きのバルトロメオ以外)を他所に、慣れっこな麦わらのクルー達はそれぞれの反応を見せていた。
ロビンの言葉に一同頷き同意した。
もしここにサンジとナミがいたのなら、アスカに一番甘く溺愛している彼らはルフィとローをヤる。
殺すと書いて、ヤる。
彼氏彼女だし、元々奪うのが本業な海賊のローとルフィが奪い合うのではなく平和エンドを選んだのだからちょっとくらい惚気は許されるだろう。
だが、自称アスカの保護者達にかかれば『それはそれ、これはこれ』でしかない。
因みに、直葉は一妻多夫にまだ抵抗があるのか、納得いかない顔で姉カップルを見つめていた。


「あーもー!鬱陶しい!!」


いつ船長二人の殴り合いが始まってもおかしくはない空気に、ロビン達以外は緊迫した空気が流れていた。
しかしその空気をアスカが破った。
ローとルフィに挟まれて言い争いを強制的に見せられたアスカは自分の事だし、自分からローにキスをしたからルフィが駄々をこねているため止めることもできなかった。
アスカだってルフィに対して罪悪感はある。
だが、その罪悪感は止まらない口論で粉々に砕け散る。
アスカは声を上げて言い争いが止まらない二人の口を強制的に閉ざさせ、ルフィの両頬を手で挟むローの手の上に自分の手を重ねるように触れ…―――ルフィに口づけを落とした。
サービスなのか、ちゅ、と愛らしい音をさせた後すぐに離れる。
そしてルフィが何か言う前に後ろに振り返り、同様にローに口づけをする。
あっという間の出来事だったが、その瞬間、周囲は再び静まり返った。


「これでいいよね!!もう言い合いは終わり!!!」


アスカは終着のない言い争いにいい加減しびれを切らしたらしい。
キスしないするで言い争っているのなら、どちらにもキスをすれば平等ではないかとアスカは考え…たというより面倒くさいからどっちにもキスをすればいいかと思った。
ルフィもローも突然のアスカからのキスに、二人はつい黙り込むように静かになった。
固まった彼氏二人を他所に、アスカは立ち上がり、ジュースを持ちながら少し離れた場所にいたロビンの隣に座り直す。
直葉が姉が来てくれたのが嬉しくて『姉上っ(ハート)』とロビンと挟むようにアスカの隣に移りぴったりとくっ付く。
直葉の嬉しそうな声に二人はハッと我に返る。


「おい!アスカ!なんでそっち行くんだよ!こっち戻ってこい!」

「いや!いつまでもキスするしないで言い争って宴も楽しめない人とは一緒にはいられません!」

「そうだな…おれ達も大人げなかった…悪かったから戻ってきてくれ…」

「そんな反省してるように装ってもダメなんだからね!ちょっとは反省して!」


自分たちは彼氏なのにアスカの傍にいられないのは、彼らにとって打撃が強すぎたらしい。
しょんぼりとさせる彼氏二人に、アスカはツンとそっぽを向く。
ローは反省の色を見せているようにみえるが、その実、ルフィ同様全く反省していないのをアスカは知っている。
ちなみに、ルフィは元から反省する気はない。
ロビンはアスカが自分の隣を選んでくれたことが嬉しくてニコニコしつつ、『アスカは私の隣が良いみたいなの、ごめんなさいね?』と顔に出しながら二人にドヤ顔をした。
直葉は二人など眼中にないように無視である。
そのロビンの挑発に気づいた二人からは目線でブーイングが飛んだが、可愛い妹を困らせる彼氏の不満などどこ吹く風である。


(そりゃあさ、ルフィに内緒でローにキスしたのは悪いと思ってるけどさ、キスするしないで勝手に争われるこっちの身になってよって話よ!)


ルフィとローがせっかく争わず彼氏の席を分け合っているのだから怒ることのほどではないとはアスカも思う。
だが、『えっ…二股…?』『えっ…公認二股???』『えっ…浮気…本人達もそれを了承してる???どういうこと???』などとヒソヒソと言われればアスカだって羞恥の感情が生まれるというものだ。
二人の事は好きだし、愛している。
しかし、流石に公開処刑は勘弁してほしかった。
まだ付き合って浅いため、ちょっぴり気恥ずかしかった。
自棄酒をするかのようにアスカは手に持っていたジュースを一気に飲み干す。


「あら、アスカ…一気に飲むなんて喉が渇いていたのね…新しいの持ってきてあげるわ」


『お腹も空いたでしょう?』と言って席を立つロビンに、アスカは慌てて自分で取りに行くと言ったが却下された。
ロビン曰く、ずっと彼氏にアスカを取られていて寂しかったからお世話をしたいのだとか。
ロビンが自分を妹のように可愛がってくれているのは知っているので、アスカはロビンの甘やかしが嬉しくて言葉に甘えることにした。
記憶を書き換えられた間の記憶はぼんやりとしか覚えていないが、それはアスカの心に傷を負わせた。
一緒に旅をした仲間を無理矢理とはいえ忘れ、更には敵と認識しウソップを殺そうとまでした。
それは世界中がアスカは悪くないと言っても、それが事実だとしても、きっとアスカにできた傷は一生消えないだろう。
だから、いつものように甘やかせてくれるロビンが嬉しかった。
素直に頷いたアスカに笑みを向けながら頭を優しく撫で、ロビンは席を外す。
ロビンが戻るまでアスカは手持無沙汰に空のコップを弄っていた。
しかし、ふと視界にある男を捉え、アスカは直葉をくっつかせながらそちらに向かう。


「ねえ、あんたベビー5の旦那だよね」


その男とは、戦闘中に敵陣の女を妻にゲットした八宝水軍のサイだった。
サイは身内や戦いの中で知り合った連中と飲んでいると、アスカに声をかけられ驚いた顔でアスカに振り向いた。
アスカとは接点はなく、声を掛けられる理由が見つからず、驚いたまま固まっていると『違うの?』と固まっているサイを人違いだと思ったアスカはサイに問う。
しかし、頷かれたアスカはサイをジロジロと不躾に見つめ、サイと弟のブーの間に割り入って座る。
二人はぐいぐいと無理矢理入ってくるアスカに『えっ…なに!?』と思うものの口には出せなかった。


「…あんた、ベビー5を騙してないでしょうね」

「はあ?なんでおれがあいつを騙さなきゃならねえんだ?」


話しかけられたと思えば、疑われてしまった。
何もしていないのに疑われるのは不快しかなく、傘下についた海賊団の副船長とはいえサイはつい不機嫌な顔を見せてしまう。
それはサイだけではなく、周囲にいる弟や祖父、同じ水軍の連中も、棟梁を疑われて誰もが顔をしかめた。
しかし、強面に睨まれ不穏な空気を醸し出されようが幼い頃から肝っ玉が大きすぎるアスカは恐怖を感じない。
睨みつけるサイにアスカは『ふーん…』と声を零しながら膝を立てて座りその上に肘をついてサイを見つめる。
その目は自分を見定めるような目だった。


「あんたとベビー5の経緯は聞いた…あの子のチョロさに付け込んでないでしょうね」


アスカはジロリとサイを睨むように見る。
実力揃いの海賊団で副船長をしているとはいえ、アスカの見た目は愛らしい少女だ。
睨んでいると言っても殺意は感じられず、サイはアスカの言葉に微かに目を丸くした反応を見せ、何が言いたいのか伺うように見つめる。
そんなサイを見つめ返しながらアスカは続ける。


「ベビー5とは子供の頃しか知らないけどさ…これでもベビー5に家族愛くらいは感じてるわけなんだよね…あっちからしたら今更家族面されていい気分じゃないんだろうけどさ…でも、縁が薄くなった今でも一応私は家族って思ってるわけで…別に結婚が反対ってわけじゃないんだけどさ…騙されたって泣くところ見たくないんだよ」

「あー……要するに、だな…その…お前さんはベビー5の事を心配してるってことでいいんだな?」


ジロリと睨むように見られたサイは、アスカに喧嘩を売られていると最初は思った。
しかし出てくるアスカの言葉に、それが勘違いだとすぐに気づいた。
喧嘩を売られると思ったせいでピリついた空気を和らぐと、周囲もそれを察してか二人を見る目を緊迫した視線から暖かな視線に変わる。
それがくすぐったくて居心地が悪く感じる。
その空気を換えようと確認するように問えば、アスカはグッと言葉を呑んだ素振りを見せた後ゆっくりと頷いた。
あちらも性格が邪魔して素直に感情を表すのが苦手らしい。


「…ベビー5には内緒にして」

「なんでだよ…別にあいつにも言ったらいいじゃねえか」

「だ、だめ!!だ、だって…ベビー5とは5歳の時に別れちゃってそのままだったから…きっとベビー5は私の事もう家族だなんて思ってくれてないし……そんなの、余計なお世話じゃん…」


今でも余計なお世話だと分かっていても声を掛けずにはいられなかった。
アスカは記憶を取り戻した。
ドフラミンゴ達が行った悪行も知っており、それがどれだけ非道な行いなのか分かる年齢である。
だが、それでもアスカはドフラミンゴ達をどうしても恨めなかった。
憎むには昔の思い出が邪魔をする。
だからドフラミンゴを兄として慕っているのと同じく、ベビー5も家族だと思っている。
しかし、あちらはどうだろうか。
ドフラミンゴは妹への執着でずっとアスカを愛してくれたが、幹部達も同じ気持ちとは限らない。
幹部達はドフラミンゴがアスカを妹として愛していたからアスカも特別扱いし、生き別れた今でも彼らはアスカを受け入れてくれた。
だが、それはドフラミンゴがアスカに執着しているからにすぎず、それが幹部達の本心とは限らない。
今更なんだと思われるのが怖くてアスカはサイの言葉に首を振ってしまう。
もじもじといじけたように指を絡めてそっとサイから視線を逸らすアスカの姿は年相応の少女だった。
これが副船長かぁ、と船長や個性が濃いクルー達を思い出し、よくあんなクルー達をまとめられているなと感心してしまう。
実際そこまで副船長の仕事はしていないが、サイが知るところではなかった。
男所帯が強いためか、どうしても女に弱い自分が憎らしい。
サイは体を後ろに傾け、それに声をかける。


「だってよ…ベビー5、お前はどうなんだ?」


サイの問いかけに、アスカは一瞬固まった。
ベビー5の名前を言ったので、そこにベビー5本人がいるのだろう。
だが、アスカは怖くて確認ができなかった。
元々サイの隣に陣取っていたベビー5に気づかず、アスカがサイと会話を始めたのだ。
サイはアスカが隣に座ったのと同時にベビー5の体が強張ったのを感じて影に隠してくれたらしい。
自分の話題に耳を立てない者はおらず、ベビー5はアスカの言葉に息をも忘れた。
サイとしてはベビー5がアスカを気にしていることに気づいており、何らかの蟠りがあるのも気づいていた。
そんなに気にするなら話しかければいいだろうとは思うが、敵だったのもあり話せば解決する物事でもないのだと無理にアスカとベビー5を会わすことはしなかった。
それがアスカとの会話で杞憂だと分かったから隠すのをやめた。
アスカはベビー5本人の登場に頭は混乱していた。
恐る恐るベビー5を見れば、アスカはぎょっとする。


「ベ、ベビー5!?」


ベビー5はその大きな瞳からポロポロと涙があふれ出ていた。
その涙を拭うこともなくアスカを見つめながら涙を流すベビー5にアスカは慌てる。
慌てすぎて何故かサイの胸倉を掴んで揺らした。


「ちょ、ちょっと!泣いてる!ベビー5泣いてるんだけど!?誰よ!誰がベビー5を泣かしたわけ!!はっ倒してやる!!」


おめえだろうが!と普段なら突っ込むところだが、ニヤニヤが止まらない。
アスカは混乱しているためか、自分の言葉でベビー5が泣いていると気づいていない。
その慌てぶりは直葉が『お、落ち着いてください姉上!』と宥めようとするほどだった。


「ロ、ロー!ロー!来て!!ベビー5の涙腺が壊れた!!治して!!」

「無茶を言うな…」


ついには彼氏を召喚しはじめ、召喚に成功したがローはどうすることもできなかった。
ちなみにもう一人の彼氏は強制的にお留守番させられている。
ルフィも心配になってきてくれようとはしてくれたのだが、ローが『これはおれ達元ドンキホーテファミリーの問題だ』とドヤ顔で肩を押して座らせた。
空気を読む気が一切ないルフィでも流石に空気を読まざるを得なかったのか、悔し気な表情をローに向けるが、ローの笑みを深めるだけである。
ローは、アスカと幼馴染特有の誰も入れない空気を醸し出すルフィにまだ根に持っていた。
しかし、呼ばれたので向かえば無茶ぶりをされてしまった。
アスカがサイと距離が近かったのでさりげなく胸倉を掴むアスカの手を取って胡坐をかいだ膝の上にアスカを乗せた。
なぜバカップル座りをするのかというと、場所がなかった―――という理由に託つけてアスカとくっ付きたかっただけである。
言えばブーが空けてくれただろうが、せっかくルフィに邪魔されずイチャつけるチャンスなのだからローは決して余計なことはしない。
ある男の視線を感じながらアスカの薄い腹に手を回し、ガッチリ囲む。
それがアスカへの執着を感じさせるとサイやブー達にドン引きされてもローは気にしない。
因みに、直葉は姉を取られぷくっとむくれている。
ローの邪魔をしないのは、一応一妻多夫に納得していなくてもローとルフィを彼氏だと認めているからだろう。


「おいベビー5…いい加減泣き止め…アスカを心配させるな」

「わ、分かってるわ…あなたに言われなくたって泣き止むわよ」


珍しくあわあわとさせているアスカを他所に、ローに言われてベビー5は涙を指で拭う。
一通り泣いたおかげか、スン、と鼻を鳴らしながらベビー5はやっと泣き止んだ。
泣き止んだベビー5を見てアスカは安堵の表情を浮かべ、こちらもやっと落ち着いたようだった。


「ごめんなさい、リサ…いきなり泣いてしまって…」


謝るベビー5にアスカは首を振り、ローは眉をひそめた。
ベビー5はアスカの名前をリサとしか知らないためそう呼ぶしかないのだが、ローはそれが気に入らなかった。


「リサ…私もね、あなたを家族だって思ってるの…だから嬉しくって泣いてしまったの…ありがとう、嫌な思いをしたのにまだ私を家族だって思ってくれて…」

「ベビー5…」


ベビー5の言葉に、アスカも目頭が熱くなりジワリと浮かんだ涙を指で拭った。
笑みを見せてくれるベビー5に釣られるようにアスカも『こっちこそありがとう』と笑みを浮かべる。
蟠りがあると思った二人の間には何もなかった。
ただお互いが素直になればすぐに解決するもので、アスカはもっと喋りたいとベビー5の手を引っ張り、気を遣ってくれたロビンの下に戻ろうとした。
サイもすぐに別れる事になるからと、こちらを気にするベビー5にむしろ行くよう背中を押した。
ここにいても仕方ないとローは別の場所で飲み直そうと思ったのだが、アスカがそれを止めた。


「あ、でもベビー5との交際を認めることは別だから…ローとの飲み勝負とルフィとの食べ勝負で勝ったらベビー5との交際を認めてあげる」


アスカはビシッとサイを指さしそう言ってきた。
言われた方は突然すぎて呆気にとられてしまい、それはローも同じである。
ローはサイ達と飲むつもりはなかったのだが、アスカから強制参加を命じられた。


「ルフィ!ちょっと来て!」


アスカの呼び出しに、ルフィはすぐに飛んできた。
ローばかりアスカにくっついて羨ましかったのもあるのか、文字通り飛んできたルフィはそのままアスカに抱きつく。
それにまず反応したのは当然ローだが、こちらもアスカを膝にのせて独占していたので見なかったことにした。


「この人と食べ勝負してくれない?」

「えー!アスカは一緒じゃないのか!?」

「うん、女子会するから男子禁制…でも、勝負してくれたらさっきの許してあげる」

「ほんとーか!?」

「ホントホント」


ドフラミンゴを含めた多くの大物を倒してきたルフィではあるが、この目の前の恋人には叶わないようでまだ怒られた事を気にしていた。
アスカとしてはそこまで怒っているつもりはなかったが、怒られた方は気にしてしまうのだろう。
許すと言われたルフィは断然やる気が起きたが、対してローはげんなりした顔でアスカを見つめていた。


「ち、ちょっと待て!いくらなんでもそりゃないだろ!!飲み勝負ならまだしもこいつと食べ勝負なんざ負け戦そのものじゃねえか!!不公平だ!」


飲むのは好きだから勝負するのは構わない。
だが、食べる事に関して短い付き合いだがルフィの異常な食欲を知っているサイは断固として断ろうとした。
ルフィの底なしの食欲はアスカの方が重々に承知しており、サイの異議の申し立てにアスカはサイの弟であるブーを指さす。


「じゃあこっちがルフィと勝負するってことでいいわね?」

「え゙…いや、おれも食べる事にはあまり自信はないんだが…」

「ぐだぐだ言ってるんじゃないわよ!やっぱりベビー5の事は遊びだったのね!最低!ベビー5はうちの船に乗せるから!!」

「はあ!?なにふざけたこと抜かしてんだ!!こいつは俺が妻にするって決めてんだよ!!誰が他所にやるか!!!」

「じゃあできるでしょう!」

「あたぼうよ!!」


ブーは完全にとばっちりである。
しかも売り言葉に買い言葉と気づいたら二人と勝負することになった。
サイが『ん??』と違和感に気づくの同時にアスカは直葉の手を取り、困惑して間に入れなかったベビー5の腕を組み、その場から二人を連れて去ってしまった。


「おいちょっと待て!!!」


何を言うおうが、すでにサイは承諾したのと同義の返事をしてしまった。
アスカの中ではもうそれはOKととらえており、引き留めようにもアスカはベビー5と共にロビンの下へと向かってしまっている。
残ったのは、巻き込まれた事に嫌そうな顔をするローと、食べる事に関したらすでに海賊王レベルのルフィ、巻き込まれて顔を青くさせるブーに、伸ばされた手が空しく空振りをしたサイ、そして傍観するしかできなかった皆様である。
周囲はもはやルフィ達のやり取りに慣れてしまって宴会騒ぎだったが、一同こう思った――


((あれが副船長…なるほど、確かにあれは麦わら海賊団の副船長をしているだけあるな…))


―――と。
アスカは知らぬ間に副船長であることに納得していることに気づかず、女子会と評してロビンとベビー5と直葉と楽しく過ごした。

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