(85 / 293) ラビットガール (85)

それからアスカは病気も完治し、いつも通り船の上でぼーっとしていた。
一人で空を見つめ、ウトウトと夢見心地ていたらルフィとウソップの声で夢見心地から現実へと戻される。


「オカマが釣れたあああ!!!」

「オカマ?」


2人の声に目を覚ましたアスカは2人のもとへ向かう。
するとサンジ以外の全員が揃っており、その中に何故か濡れたオカマがいた。
アスカは本当にオカマが釣れた事に少しだけ驚いた。


「本当にオカマが釣れてる…」

「あらぁ〜またかーいー子ね!」

近寄らないで


オカマはいい。
別にいい。
アスカの性格上オカマだからなんだと言い切るだろう。
だが、そのオカマはいかにもキャラが濃そうなキャラだったためアスカは近づいてくるオカマに後退する。
後退するアスカに構わず、オカマは『んも〜!つれないんだから〜』と言ってアスカに触れ、その手を叩き落とされていた。


「お前泳げねェんだなー」

「そうよう!あちしは悪魔の実を食べたのよう!」

「へー!!どんな実なんだ?」

「そうねい…じゃああちしの迎えの船が来るまで慌てつつも何だし…余興代わりに見せてあげるわ!これがあちしの能力よーう!!!」

「!」

「ルフィ!!!」

「何を…!」


どうやら海に落ちてオカマはずぶ濡れだったらしく、海に浮かばなかったオカマは能力者だという。
何の能力者かと問えば説明するよりも見た方が早いとオカマは突然ルフィを張り倒した。
勢いをつけすぎたのか吹き飛んだルフィにその場は緊迫し、アスカも構える。


「待ーって待ーって待ーってよーう!余興だって言ったじゃなーーいのよーーっ!!!」

「な…!!?」


オカマは今にも襲い掛かりそうなゾロの前に手を出し止めさせる。
誰もがそのオカマを見て目を丸くし驚いていた。
それもそのはずだろう。
オカマの顔が……ルフィそのものだったのだ。
誰もが驚きすぎて唖然としていた。


「ジョ〜ダンじゃなーいわよーう!」

「……はっ?俺だ!!!」

「うわー…変な格好のルフィ…」


ルフィ本人も目の前に自分の顔があるのに違和感を感じているようで、驚いていた。
アスカは変な恰好の姿のルフィに嫌そうな顔を作り、オカマは左手で自分の顔に触れ元のオカマに戻す。
オカマは自分の能力を説明する。
オカマの能力は"マネマネの実"らしく、右手で触れた者の顔をまねる能力らしい。
その説明をしながらオカマは一人ひとりの顔を右手で触れる。


「この右手で…」

カシャッ!

「顔にさえ触れれば」

カシャッ!

「この通り誰のマネでも」

カシャッ!

「で〜〜きるってわけよう!!―――体もね!」

「「「!!!!」」」

「やめろ!!!」


オカマはウソップ、ゾロ、チョッパー、ナミの顔に変化した後、アスカに変化し身体を見せる。
アスカは裸を見られようが恥じらいがないため、平然としているアスカに変わりナミがオカマを殴りつけた。
ナミはアスカに振り向き『あんたも嫌がりなさい!』と叱るが、アスカからは『え?別にいいんじゃない?裸見られても減らないし』と首を傾げられナミはこういう系統の常識がまったくないアスカに頭を抱えてしまう。
そんなナミをよそにルフィとウソップ、チョッパーは早くもオカマと仲良くなり騒ぎ始める。
しかし時間とは時には残酷なもので…オカマのお迎えが来てしまい、仲良くなった4人は涙を流した。


「アレ、あんたの船じゃないの?」

「アラ!もうお別れの時間!?残念ねい!」

「「「エ゛ーーーーッ!!!」」」

「悲しむんじゃないわよう!旅に別れはつきもの!!でもこれだけは忘れないで…友情ってヤツァ…付き合った時間とは関係ナッスィング!!!」

「「「また会おうぜー!!!」」」

(もう来んな)


小芝居ともとれるオカマだが、多分本気なのだろう。
アスカの呟きはきっとルフィ、ウソップ、チョッパー以外の人間が同じことを思っていたに違いない。


「さァ行くのよお前達っ!!!」

「ハッ!!!Mr.2ボン・クレー様!!!」


オカマは自分の船に乗り込み部下達に命じた。
そのオカマの部下の言葉にルフィ達は目を丸くする。


「!!?」

「Mr.2!!!」

「あいつが………Mr.2ボン・クレー!!」


なんと、変なオカマだと思っていた人物は…ルフィ達が追われ今から倒しに向かおうとしている組織の人間だった。
ルフィ達は思わず二階にいたビビを見上げ、ビビはその場にへたり込む。


「ビビ!!お前顔知らなかったのか!!?」

「ええ…私Mr.2とMr.1のペアには会ったことがなかったの…能力も知らないし!!!噂には聞いていたのに…Mr.2は…大柄のオカマでオカマ口調白鳥のコートを愛用してて背中には"おかま道"と…!!」

「「「気づけよ」」」


全員がビビに突っ込みを入れた。

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