連れられた先はお風呂場。
「ささ、お嬢様!!綺麗綺麗しますからお着物を脱ぎましょうね!」
「まぁ!やはりお嬢様は綺麗な肌をなさっておられるのですね!羨ましいですわ!!」
「御髪もお綺麗で!どんな美しい髪をもつ女性でもお嬢様には敵いませんわ!!!」
そこで私は褒め殺されてます。
ははは恥ずかしいっ!!!
脱衣所では一人で脱ぐことを拒絶され、湯船でも誰か側に控え一人ゆったり出来ず、体も誰かに洗われ…
解放されたのは大分後…
クタクタになって通された部屋に行くと喜助さんが待ち構えていた。
「真由美さぁぁぁん!!!無事だったんですね!!」
「あらやだ、喜助様ったら私達がお嬢様に何かするとでも?」
喜助さんは少しの間だというのに涙を浮かべ私を抱き締める。
そんな親馬鹿の喜助さんに突っ込みを入れたのはふくよかな体の優しい感じの40代ぐらいのおば様。
じっとそのおば様を見ていたらおば様と目が合う。
するとおば様は微笑み頭を下げる。
「お初にお目にかかります、真由美お嬢様。私めはトキと申します。お嬢様の世話をさせていただくことになりご挨拶に参りました。よろしくお願いいたします」
「あ。私は真由美です。喜助さんの娘になりました。ご迷惑をかけるかも知れませんがどうぞよろしくお願いします!」
凡人の私は頭を下げられたら頭を下げ返すしかなく、それを実行したらトキさんが慌てた。
「お、お嬢様!!頭をお上げください!!私のような者にそのような…勿体のうございます!!」
「もう!!真由美サンってば礼儀正しいんスね!!!素敵ッス!!」
トキさんは慌てて、喜助さんは私を抱き締め頬ずり。
そして私は喜助さんに抱き締められ否応なしに頭を上げる。
もう喜助さんの行動には慣れているので落ち着くまでジッと待ってるのみである。
そんな私達を見てトキさんは何故か微笑ましく見つめる。
その後私は喜助さんと一緒の布団で寝る。
というか、浦原家の皆はなんでこうも簡単に私を受け入れるのだろうか。
少し警戒心を持てよ、と言いたいね。
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