「喜助…」
「……夜一サン…こんな夜遅くにどうしたんスか?」
「いや…」
喜助は月を一人で見つめていた。
りりん達も浦原商店に居候することが決まり一護達をサポートする。
そのりりん達と浦原商店の人達は狭い隙間から必死になって夜一と喜助を見ていた。
(ちょっと重いわよ!!)
(仕方ねぇだろ!?バレちまうんだからよ!)
(大体、貴方達まで何故覗き見するんですか!)
(俺達に任せろと言ったはずだ…)
(でも気になって…)
(そうですな、最近喜助殿は元気がないようですし。)
障子の隙間から段になって重なり二人を見つめる6人。
バレバレじゃないの?と思うが喜助も夜一も余裕がないらしい。
喜助は笑みをこちらにくる夜一に向ける。
「その……真由美の事なんじゃが…」
「……藍染に、連れてかれたらしいッスね…」
「………すまぬ…」
「なんで夜一サンが謝るんすか」
「守れなかった」
喜助は夜一の呟きに笑顔を消し、夜一から月へと目を向ける。
「…仕方なかったんスよ。アタシも…いや、藍染以外の誰もがまさか藍染が真由美サンを連れて行くなんて思いもよらなかったんスから…」
「………真由美はわしが必ず連れて帰る…」
「………………」
喜助は今敵のど真ん中にいる愛娘を思い、月夜を見上げる。
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