(117 / 158) 浦原娘主 (117)

「さ、ここが姉さんの部屋だよ!」

「う、わ…」


宛がられた部屋は何畳あるのか分からないほど広かった。
その上部屋の位置は屋上なのに庭みたいなものがありそこは一面花畑だ。
今まで通った道でも思ったが閑散していた他の作りとは違い、ここは生活感が感じられる上に今まで和室で生きてきた自分には住み心地が悪そうだ。


「でも寝るときは一緒に寝ようね」

「え…」

「姉さんと寝るの久々だなぁ!」


一人でウキウキしている弟にそれは私の部屋と言わないのでは?突っ込みを入れ損ねた。
唖然としていると秋斗に腕を引っ張られ死神装束を脱がされる。


「え、な…ちょっと…秋斗!!!何すんの!!!」


バシーンといい音を立てて真由美は秋斗の頬を平手で叩いた。
秋斗は頬を赤くし、手を当てる。


「何するの姉さん!!痛い!」

「何するのはこっちのセリフよ!!いくら姉弟だからって脱がして言いわけないじゃない!!セクハラよ!?」


姉の言葉に秋斗は今気付く。


「あ、そうか。ゴメンネ、姉さん僕虚暦長いから気付かなかったよ!今ウティル呼ぶから待ってね!!」

「分かればいい……って誰を呼ぶの?」


先のような声ではなく冷たい声で誰かを呼ぶ弟に真由美は困惑する。
暫らくするとこれまた超絶美形の男が音もなくやってきた。
服は中国系で腰には斬魄刀が見える。


「ウティル、姉さんの着替えの準備を。」

「畏まりました」

「…ちょっと、秋斗…おいで。」


姉に呼ばれ秋斗は駆け寄る。
ウティルと呼ばれる美形は無表情で見つめる。


「私の性別言ってみ?」

「え、女?」

「何で疑問系なのかしら?あ?」

「ご、ごめんなさ!!美しく可憐な女性です!!」

「そんなに畏まなくていいんだけど……で、あの美形の性別は?」

「男です…」

「ねぇ、あっくんはお姉ちゃんが性別聞いた意味、分かってるわよね?」


秋斗は頷きウティルの方へ顔を向ける。


ウティル、性別を変えろ。

「は!?何言ってんの!?性転換!?」

御意

「ってええええ!!?」


あっけなく了解したウティルに驚きを隠せない真由美だがこれから起こることにもっと驚くことになる。


****************


「……………」

「……………」


真由美は絶世の美女に裸を見られお風呂にも入り背中を洗われた。
その上着替えも美女にさせてもらって申し訳ない気持ちで一杯だった。


「ウ、ウティル…さん…」

「我が君…どうかウティルとお呼びください…」

「うぇ!!?我が君!?」

「?」


そう、この美女はあの絶世の美男子だったウティルだった。
あの後ウティルは男から女になり秋斗と並ぶ程の背丈も縮んだ。
それでもスーパーモデル並だ。
姫椿といい勝負であろう。
声も顔つきも身体つきもガラっと変わってしまった。
真由美は顎が外れたのか、と言われそうなぐらい口を開けてウティルを見る。

その後あっという間に素っ裸にされてしまい風呂にも入らされて今に至る。


「あの、我が君って大げさすぎじゃ…」

「いえ、我が君は私がずっと待ち望んでいた主。我が君以外そう呼ぶことは拒否致します。」

「えー…」


それを言った後ウティルは喋ることはなかった。
声をかければ答えるが必要以上は喋らない。
真由美は此処での生活に少し不安なる…

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