(119 / 158) 浦原娘主 (119)

「その後僕も姉さんの後追って死んだ。気付いたら砂漠の真ん中に倒れててバラガンに拾われてね、彼に僕は我らの王だ、って言われれちゃって今にいたる、かな?」


えへ、と可愛らしく笑う秋斗に私は本当に何も言えなかった。


「あんた…母さんと父さんを捨てたの?…もう母さんも父さんもあんたしか居ないのに…!!それなのに捨てたっていうの!!?」


私は秋斗の胸元を掴む。
だけど子供と大人では効果はない。
秋斗は私が怒っているというのに笑っていた。


「大丈夫、父さんも母さんもいるよ、此処に。」

「何…?」

「今日はもう遅いからザエルアポロの所には明日行こう?」

「ザエ…?」

「彼は研究者だからね、大事にしてくれているだろう」

「研究者…大事…?何言ってるの…」


私は研究者、という言葉に嫌な予感がする。
だがこれ以上マイナスの方へ考えたら自分が壊れそうで考えるのが怖かった…


「じゃぁ、次の質問!」

「……あんた、今いくつなの…?なんでそんなに美形になってんの…」

「え!?僕って美形!?やった!姉さんのお眼鏡に適った!」

「……質問に答えて。」


精神的に疲れはしゃぐ秋斗を相手に出来ない…


「正確なことは分からないけど僕ここに来てからこの姿だったんだ。だから分からない。」

「え、じゃぁ…私と反対なのね…」

「姉さんは違ったの?」


私はだから仕草が子供っぽいのか、と納得する。


「私は幼児になってたわ。」

「へぇ…僕と反対だね。おそろいが良かったんだけどなぁ…」


唇を尖らせる美形。
とても絵にならないその仕草に私は苦笑いをする。


「じゃぁ次!!」


その後秋斗に質問して私はあまり眠れなかった…

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