(4 / 42) 一護夢 (4)

「ん…」


私は目が覚める。


「ここは…」

「お、起きたかい?」

「え…ぁ…」


病室だったらしく部屋に入って来たのは黒崎一心だった。

あ、いや…違うって。
そっくりさんだって。
黒崎ってよくある名前だし一護とか一心とか今の時代ありえる話しじゃないか…

私は無理矢理自分を納得させようと言い訳をいいまくる。


「気分はどうかな?」

「え…大丈夫です…」

「そうか…」


一心さんは頭を撫でてくれた。
頭を撫でて貰うなんて久しぶりだなぁと思った。
ちょっと恥ずかしくなって、でも嬉しくて少し笑ってしまう。
一心さんも微笑ましい感じで見てくるのでちょっとくすぐったい…


「あ、そうだ…あのコレ…」


私は脇に置いてあった物を一心さんに渡す。


「これは…?」

「あの…私隣に引っ越してきた斎藤 あかりといいます…」

「おぉ!そうだったのか!!じゃぁこっちおいで!」

「え、えぇ!?」


一心さんに手を引っ張られ私は何故かリビングに案内された。
リビングには黒崎家全員がいた。


「あ?なんだ、そいつ起きたのか?」

「誰?あの人」

「さぁ?誰だろう?」


三人とも私を注目する。
ひぃぃぃ!!!私注目されるの嫌いなのよー!!見んといてー!!


「皆驚け!!この子は隣に引っ越してきた斎藤 あかりちゃんだぁーー!!」

「ふーん、あの空き家ついに住人決まったんだ…私黒崎夏梨。よろしく」

「はじめまして!私は遊子っていいます!!」

「俺は一護な」

「そして俺は黒崎一心!黒崎家の大黒柱さ!!気楽にイッシーってよんでもグハッ!!」

「初対面の相手に何言ってやがるんだ!!!」

「ア、ハハ…」


私は一心さんと夏梨ちゃんのコントを見て乾いた笑いしかできない。
というかまた気絶したい。
ありえない。
本当にありえない。
まさかこんなことって…


「おい、大丈夫か?」

「うぇ!?何がですか!!?」

「いや…顔色悪いから…」

「大丈夫です!大丈夫…あの…もう遅いですし…お邪魔しました!」


私は失礼だと分かっててもその場を立ち去る。
ちょっと泣けてきたからもあるけど…


「あれ!?あかりちゃんは!!?」

「帰ったぞ?」


何ー!!?と煩い父を三人無視する。
これは黒崎家のいつもの風景だ。
その後すぐあかりの事も忘れてテレビに釘点けになった。

4 / 42
| back |