(23 / 42) 一護夢 (23)

浦原商店での勉強会を終えた日、俺は家に帰り家族との団欒を楽しむ。
勿論その中にはあかりもいる。
あいつは引っ越してきた次の日にはすでに家族扱いされていた不思議なやつだ。

……突然だが俺はあかりに惚れている。
そんな素振りを見せなかっただろうって?
当たり前だ。
態度でバレたら恥ずかしいしカッコ悪ぃだろ?
俺も男だ。
好きな奴にはカッコイイって思われたい。
あいつはまぁ…俺の事なんて兄か弟としか思ってないがな…


あいつは小心者なのかそうじゃないのか分からない奴だ。
幽霊は駄目だわ不良を怖がるわ…
だけど死神は平気で虚も平気で…
あいつは遊子と夏梨のために虚から庇ってくれたりする勇気はあるのに変なところで気が弱い。

学校でも一人でいることが多くてつるむなんてことしない。
もししても俺がいるから、いる。ってヤツだな。
正直スゲー嬉しい。
出来れば友達なんて出来ずに俺と一緒にいて俺に依存してくれれば、って考えてたりもする。

啓吾にからかわれるのも鬱陶しいとか言っても心では啓吾を褒め称えていた。
水色にはバレバレで結構アドバイス貰っているが効果はない。
それに落ち込んで慰める水色の笑いを俺は忘れん。
とりあえず殴っといたが…


ナース姿だって見惚れてた。
世話しなく動き回る姿の隣には将来の俺の姿を思い浮かんではにやけていた。
親父に変な目で見られたが蹴っておいたからいいだろう。

コンの時は本気でコンを殺そうかなぁとか考えてたわけで…
腰に手を置くとか抱き上げるとか俺がしたくても出来ないことをしていたコンを本気で追いかけていた。
ルキアには呆れた目で見られたが…。
その上キスもしたとか人形じゃなくてきったないオッサンの死体にでも入れようかとか思ったぜ…
後で思いっきり踏んでやったが気が治まらず思い出すたびに殴りかかっている。
例え中身がコンで体は俺でも中身も俺でないと意味がないんだ!
ルキアも俺もあの時の告白は冗談ではなく本気だ。


****************


「祭り?別にいいが…」

「本当!?やったー!お姉ちゃんは!?」

「え?」


俺は遊子にせがまれ祭りに行く事になった。
もしかしたら最後になるかもしれねぇし、俺も家族と一緒にいたかったから了承する。
遊子は夏梨と隣でテレビを見ていたあかりに声をかける。
あかりは聞いていなかったようで首をかしげる。
チクショー、可愛いすぎだろ…


「祭りだ、祭り。行くだろ?」

「祭りか…」


行くって言え!行くって!!、と届くわけがないテレパシーを送る。
少し考えていたら夏梨があかりを見上げる。


「行こうよ、私と遊子も浴衣着てくからさ。あかり姉の分もあるし」

「え?そうなんだ…じゃぁ行こうかな」

「やったー!」


よくやった夏梨!!と妹を褒め称えるように目を向けると夏梨と目が合う。
そして夏梨は親指を立てて勝利の笑みを浮かべていた。
俺もそれに答え親指を立てる。
あかりは遊子に抱きつかれて気付かない。
あぁ、本当に可愛い…

俺は、こいつに告白すると決める。

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