「盾舜六花!私は拒絶する!!」
ドーン、と音を立て私達は流魂街に出る。
出れたのはいいが、衝撃のお陰で地面に叩きつけられてしまった。
私は狼陣丸に乗っていたので無事だったが一護君達はそうでもなかったらしい。
「でも、よかった!誰もケガないみたいで!」
「いいわけがあるか!」
夜一さんは突っ込みを入れるため、井上さんの目に頭突きをした。
「大丈夫?」
「あぁ…なんとか…お前は無事か?」
「うん」
『そうか』と安心した笑みを私に向ける一護君。
私は先の告白もあり一護君に顔を赤くしてしまい、バレない様に顔を背ける。
一護君は気付かなかったのか回りを見渡す。
「ここが尸魂界か…?」
「そうじゃ。ここは俗に流魂街と呼ばれるところじゃ」
夜一さんがこの世界の話しをしてくれる。
私は知っているので回りを観察する。
やっぱり隠れているのか、人っ子一人見当たらない。
「何だ?あっちの方はずいぶん街並みが違うじゃねぇか」
「ああ、あれが…」
「わかった!あっちが死神たちの住んでるナントカって街だな?」
「ば、馬鹿者!迂闊にそちらへ近づくな!死ぬぞ!」
夜一さんの止める声も遅く、空から壁みたいなものが落ちてきて。
瀞霊廷を囲む。
砂煙の中から人の声が聞こえた。
「久し振りだ…通廷所もなしに、この瀞霊廷をくぐろうとした奴は…久々のオラの客だ。もでなすど、小僧!」
一護君の前に突然姿を現したのは、巨体を持つ死神だった。
(あれがジ丹坊…大きい…)
誰しもがその大きさに圧倒されてしまう。
夜一さんが折角説明をしてくれているというのに茶渡くんと井上さんは一護くんの応援に向かう。
だが、ジ丹坊が道を塞ぎ、助けに行けなくなった。
「何だよアレ…無茶苦茶だっ!」
石田君の言葉に私は頷く。
でもそんな無茶苦茶なジ丹坊より強い奴らが向こう側にいる。
私はそれが怖い。
「お前たづ行儀が良ぐねぇな。さては田舎もんだべ?いいが?都会にはルールっでもんがあんだ…ひどづ。外から帰ったら手え洗う。ふだづ。ゆがに落ぢだもんは食わね。みっづ。決闘する時は一人ずつ…オラの最初の相手はあのこんぺいとみでぇな頭の小僧だ。それがすむまで、お前たづはここでおどなしくしでろ」
なんか憎めないような…
というかそれを日番谷冬獅郎が教えたというところが笑える。
他にも教えることあんだろ…
井上さん達はなにやら作戦会議をしていたがジ丹坊が地獄耳だったためバレてしまう。
一護くんも戦いの邪魔するなとか言うし…
「どいつもこいつも戦闘馬鹿ばっかなんだから…」
「本当にの」
****************
戦いは、やっぱり一護君の勝利で終わった。
「おらの斧がぁ!!!」
勝った…のはいいが一護君に斧を折られジ丹坊が泣き出す。
私は耐えられず耳を塞ぐが他の皆は平然としていた。
…あれ?私だけ?
一護君は謝るとそれに感激して門を開けてくれる事に。
「通れ!白道門の通行、ジ丹坊が許可する!!」
(…来た……アレは…あった。)
「気ィつげろや一護…お前えが何のためにこの門をくぐるのか知んねえがこん中は強ええ連中ばかりだぞ」
「…わかってるさ」
私は皆と一歩二歩と下がり狼陣丸を手に持つ。
「腰抜がすなよ?一気にいぐど!」
ついに、開かれる。
そして…ジ丹坊が冷え始める。
そんなジ丹坊に一護君は駆け寄る。
(大丈夫、これは予想済み。)
私は狼陣丸を持つ手の力を強くする。
緊張して手に汗が出始めるがそんな事気にする余裕がない。
「あぁ。こら、あかん」
三番隊隊長、市丸ギン…夜一さんがそう呟いた瞬間ジ丹坊の腕が斬られてしまう。
(まだ…まだだ…)
私はドクドクと煩い心臓の音を聞きながらタイミングを図る。
変な汗まで出てきて手術している医者か!と変なツッコミまでしてしまう。
「あかんなぁ…門番は、門開けるためにいてんのとちゃうやろ」
「オラは負げだんだ…負げだ門番が門を開げるのは…あだり前のこどだべ!」
「何を言うてんねや?負けた門番は門なんか開けへんよ。門番が“負ける”ゆうのは…」
市丸がジ丹坊に向かって歩き始める。
「≪殺せ、狼陣丸…彪洩・---≫」
いつでも発動できるよう狼陣丸を始解し、あとは私しだいで成功か失敗かが決まる。
失敗は最悪ジ丹坊が死ぬ可能性がある。
まぁジ丹坊はまだ役割があるから死なないが…
「門番が負けるゆうは……死ぬゆう意味や」
ジ丹坊の前に立っていた市丸を一護君が間に入り離れさせる。
市丸も夜一さんの言葉に一護君に確認をする。
「知ってんのか?俺のこと…」
「なんや、やっぱりそうか」
そう言って市丸は一護君から離れる。
一護君は戸惑っているが一護君が一番が危ない場所にいる。
「皆、横に下がって…」
「え?」
「斎藤さん、何を」
「…早く!」
私は市丸には聞こえないように声を落として皆に下がってもらうよう言う。
皆は不可解そうな顔していたが私の深刻な声色に戸惑いながらも下がってくれる。
私はもう一度アレの場所を目で確認する。
「ほんなら尚更…ここ通すわけにはいかんなぁ」
「何する気だよ、そんなに離れて?その脇差でも投げるのか?」
「脇差やない。これがボクの斬魄刀や」
市丸が斬魄刀を構える。
すると何処からか突風が拭く。
(…来るか…!)
私は緊張がピークに達し、狼陣丸を握る力を強める。
ドク、ドクと先より自分の心臓が煩い。
「射殺せ、神鑓」
(今!!)
「ROOM!!
シャンブルズ!!!」
「!!」
****************
前にいた一護君とジ丹坊の姿が消えてさっきまで一護君居た場所には斧が出現する。
ガキンッと音をさせ市丸の斬魄刀を二人の代わりに受けてもらったが、大きな斧は粉々になって砕け散ってしまった。
私はONE PIECEのキャラクター、トラファルガー・ローの能力を使い一護君達と斧を入れ替え市丸の斬魄刀を防いだ。
門は勿論支える者がいないので下がっていく。
その間私と市丸は睨み合う。
****************
「なっ…なにが起こったのだ!!?」
「二人が一瞬にして斧と入れ替わった…!?」
「…コレは…!?」
「ジ丹坊さんと黒崎君は……」
夜一さん達が唖然とする。
私は自分の斬魄刀を離した事ないので驚くのは当たり前だろうとまだ緊張で動けない体で考える。
あ、変な汗が一気に出てきた…
「イッテテ…一体なんだったんだ?」
「わがんねーだ…一瞬にしで風景が変わっただ…」
「あー!いた!!二人とも大丈夫だった!?」
斧があったはずの場所に二人はいた。
井上さんが駆けつけるが他の三人は私を見ていた。
「…あれも君の斬魄刀の力なのか?」
「…………」
「何か言ったらどうだ!?」
黙ってる私に石田君は突っかかってくる。
だけど私は好きで無視しているわけではない。
「…!石田!止めろ!」
「茶渡くん!何で止めるん…」
「斎藤を見ろ…」
茶渡くんに言われ石田君は私を見る。
自分ではなんのことか分からかったがそれを気にする余裕はいまはない、というのは自分でも分かる。
「あかり!!」
突っ立っている私に一護君は駆けつけてくれる。
私の肩に手を置き顔を覗き込む。
「お前なにや…大丈夫か!?顔色悪いぞ!!…それに体も震えて…」
「…っ…、こわかった…あの人…」
「あかり…」
あぁ、そうか。
茶渡君が止めたのは私が震えていたからか…
思い出すだけで振るえが止まらない。
一護君は私を抱き締めてくれた。
人のぬくもりで安心したのか体が強張っていたのが和らぐのが分かる。
「!!あかり!!?おい!!…!!」
そして私は一護君の腕の中で気絶してしまった。
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