「なんや?コレ」
ひよ里がマユリにこき使われ終わり部屋を見渡すと昨日までただのソファだけが置いてあった場所に何とも豪華なモノになっていた。
「なぁ、これなんなん?」
近くに居た隊員を捕まえひよ里は聞く。
「え?…あぁ、それは浦原局長が娘がくるからと言って用意したものです。」
「はぁ?」
ひよ里は吃驚する。
喜助を呼ぶが喜助は姿を見せなった。
隊員に娘を向かえに言ったと聞きひよ里の怒りゲージは溜まる一方だ。
****************
お父様の副隊長がストレスを溜めているなんて知らない私は只今お父様に抱き上げられ十二番隊へ向かっております。
「あの…お父様…」
「はい♪なんですか?」
超ご機嫌でルンルン気分のお父様に恐る恐る話しかける。
「お父様が迎えに来なくても…お仕事がお忙しいのに…それに夜一様が送ってくださると言っておられたでしょ?」
「いいえ!!アタシは真由美サンの為なら仕事だって投げ出しますよ!!それに夜一サンなんかに遅れを取ることは許されないんス!」
お父様は力説する。
それに私は少し引き、誰が許さないんだと心の中で突っ込む。
****************
「真由美サン、付きましたよ!ここです!」
私はお父様に言われ目の前にある大きな門を見上げる。
その門の真ん中には<十二>と書いてあって、そう言えばお父様の羽織にも同じ数字が書いてあったな、と私は思った。
口を開けて見上げる私を見つめお父様は笑顔だった。
ギギギ、と重い音を立てながら門は開く。
「さ!入りまし…」
お父様は最後まで言えなかった。
誰かの足がお父様の顔に命中したからである。
普段のお父様ならきっと倒れたでしょうけど今お父様は私を抱えているので踏み止まっている。
とばっちりを受けないようにちゃんと避けてくれた。
「な、に、するんスか…ひよ里サン」
「なにするんスか、じゃないわ!!仕事ほっぽりだしてなにしてるんや!!!」
私は一度降ろされお父様の後ろに隠される。
多分私がこのひよ里様という方に八つ当たりされないように、という理由だろう。
「あの…」
「なんや!?……って誰や、お前…」
私はお父様に怒りをぶつけていた方に話しかける。
このままじゃお父様の隊長と言う立場が危ぶまれてしまう。
「初めまして私は浦原喜助の娘、真由美と言います。失礼ですがあなたのお名前をお聞きしてもよろしいですか?」
私は自己紹介し、お辞儀をする。
だけどどんなに待っても相手からの返事はない。
不思議に思い私は相手を見る。
すると相手は唖然とした顔で私を見つめる。
それに首をかしげ、一声かければ相手はハッと我に返りお父様を見る。
「ほんまに喜助の娘なんか?」
「えぇ、アタシの自慢の娘です!可愛いでしょ?」
「まぁ、可愛い顔してるが……しっかりした子やな…」
「あの…?」
「あ?あぁ…うちは猿柿ひよ里というんや。十二番隊の副隊長をやっとる。」
「副隊長…いつも父がお世話になっております。」
「ほんっとにな!…しかしエライしっかりしとるな…ほんとにお前の子なんか?」
「本当にアタシの子ッスよ!!!」
お父様は私を抱き上げひよ里様と一緒に十二番隊へ入る。
39 / 158
← | back | →