(56 / 158) 浦原娘主 (056)

「そこのお前!!ちゃんと出来ないのかネ!!」

「も、申し訳ありません!!!」

「もう少しで期限だっていうのにまだ完成させてないのかネ!私が何て言ったか覚えているのかネ!!?」

「すみません!!!」


最近十二番隊隊長になり技術開発局二代目局長になった涅マユリはいつもより隊員に当り散らす。


「局長、少し休んでください」


見ていられなかった阿近はマユリに近づく。
阿近はマユリを恐れず意見が言える数少ない勇者である。


「煩いヨ、阿近。私は別に休まなくても平気…」

「…じゃ、ないでしょ?ほら、此処は俺達がやりますからあっちで休んでてください。ではお休みなさい」

「な、何を…ぐふっ!!」


マユリは阿近の持っていた睡眠薬の入っているスプレーを嗅がされ強制的に眠らされた。
その瞬間沈黙が部屋を包み込んだ。


「誰か局長を仮眠室に運んであげてくれ」

「は、はい!」


マユリの側にいた隊員2人がマユリを運ぶ。
皆は思う。
この子供には逆らうのはよそう、と。


「心配なのは分かるけど八つ当たりだけはしないで欲しい…」


側にいた隊員が阿近の呟きは誰の耳にも届かなかった。


****************


マユリが自分を心配し周りに八つ当たりをして阿近が黙らせていた頃、真由美は自分の斬魄刀二人に手伝ってもらい着々と地下工事を進めていた。


≪真由美様、コレはどうすればよろしいでしょうか≫

「あぁ、これはねアッチにやって?」

≪畏まりました≫

<帝、そろそろ休憩をいたしませぬか?>

「そうね、休もうか」


姫椿に言われ休憩をとる。
最近訓練をする暇がなく、姫椿に触れていなかったため発作も起きることなく健康そのものだったが身体を動かす事をしなかったため疲れていた。
姫桜は自分でパラソルを立てた場所に真由美を座らせ飲み物を渡す。
姫椿は側に控えていた。


(なんか…お父様が居ようが居まいが過保護な人が周りに居るのは変わりないのよね…)


真由美は飲み物を飲みながらそう思っていた。

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