冬獅郎はくたくたになり待合室に戻った。
真由美は「ほら、ね?」と見てきたのように言う。
冬獅郎は言い返す事すら面倒になり『あぁ』という返事か出なかった。
その後直ぐに真由美も呼ばれ、冬獅郎の肩を叩き励まして待合室を出て行く。
「浦原真由美です」
「入れ」
「失礼します」とドアを開ける。
そこには13人の隊長が座ってこちらを見ていた。
チラホラ知り合いっぽい人もいてそんなに緊張することもない。
だが十二番隊の隊長を見たとき、背中がゾクっとした。
十二番隊の隊長はマユリだったのだ。
真由美は目を合わす事も出来ずすぐ目線を総隊長に向ける。
「では質問じゃ。希望の隊はあるかの?」
総隊長の一言で面接は進む。
****************
「ただいま」
「おう、どうだった?」
真由美は何事もなく面接を終えた。
常にマユリの目線を感じていたが何とか切り抜けれた。
マユリとはあれ以来、会っていない。
知らない人に白い目で見られることは慣れている。
だが知り合いにそういう目で見られるのは耐え難いものがある。
だから必死でマユリを見ないようにしていた。
「どうした?」
冬獅郎は元気がない真由美に気付き顔を覗き見る。
真由美は冬獅郎のアップに驚き小さい悲鳴を上げてしまう。
「失礼な奴だな」
「ご、ごめん…」
冬獅郎は不機嫌な顔をするが真由美が謝ると噴出す。
突然噴出した冬獅郎に真由美は唖然とするが一緒に笑い出す。
面接を終えたのもあり二人は余裕を取り戻した。
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