入隊試験を合格して冬獅郎くんは十番隊に、私はやはり四番隊に配属となった。
十番隊には恩人がいるらしく文句たらたら言いながらもその人が嫌いじゃないらしい。
私も冬獅郎くんも成績トップのお陰で私は三席、冬獅郎君は四席になった。
下っ端からじゃないから責任重大で、中間管理職をこの歳にて経験させられるとは思わなかった。
でも、やはり私は嫌われるタイプらしい。
部下は嫌々私に従っている。
隊長も副隊長も優しい。
私を私で見てくれる。
貴族や、成績で見ているわけではなく、私自身を見てくれている。
同じ三席の伊江村様もグチグチ文句は言ってくるが何だかんだ言って助けてくれたりするから憎めない人だ。
私は治癒能力もそんなに大したものではない。
普通の四番隊と同じくらいだろう。
だから部下達は嫌な顔をするのだと思っている。
勿論貴族や斬魄刀での嫉妬もある。
「浦原三席〜!」
「山田様」
私は呼ばれ声をした方へ向くと山田花太郎様が前から走ってくる。
山田様が私に辿り着くが息切れしてしまっている。
死神がそれでいいのか、と言いたいが少し可哀想なので言わないでおいた。
「もうー!様は止めてくださいよ浦原三席〜」
「ごめんなさい…中々癖って直らなくて…」
山田様は『しょうがないなぁ』と笑って許してくれる。
この人は天然なのかほわほわしてて見てて飽きない。
山田様は部下の中で気兼ねなく話せる人で、その雰囲気とドジっ子炸裂のおかげで癒されてきた。
ただ見てるだけで笑顔になれる。
同じ三席の伊江村様はそれにイライラしているらしいけどそれもまた面白いので私は見ているだけである。
「で、何か御用ですか?」
「あ!そうだった…現世に虚退治に行っている六番隊からの要請です。」
「分かりました、第二上級救護班が向かいます。」
そう言って私は瞬歩で山田様から消えるように去る。
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