(73 / 158) 浦原娘主 (073)

十一番隊の斑目一角と綾瀬川弓親は部下達を率いて現世で虚退治をしていた。
相変わらず隊長と副隊長は辿り着く事無く今に至っている。
それはいつものことなので先に退治をしている。
怪我人も多い。
雑魚である虚もこう多くては構いきれないのだ。



「しまっ…」


弓親は虚に後ろを取られた。
目を瞑り衝撃に備える。

だがいつまで経っても痛みはこない。
目を開けるとそこには…


「はっ!弓親こんな雑魚になにやってやがる!」


更木がいた。


「隊長!」

「ゆみりーん!つるりーん!」

「副隊長!」


弓親に襲い掛かってきた虚は更木が倒していた。


「隊長早いっすね」

「真由美ちんが案内してくれたんだ!」

「真由美ちん?」


弓親と一角は更木の脇に抱えられていた物を見る。


「誰っすか?」

「真由美ちんだよ!」

「だから真由美って誰っすか…」

「だから真由美ちんだって」

「いや、だから…」

「……あの…」


一角とやちるの言い合いに真由美が割り込む。
二人は同時に真由美を見る。


「なんだ」

「あの…虚…いいんですか?」


剣八に問われ周りを指差す。
周りには数多くの虚がいた。
囲まれ逃げ場はない。

真由美は剣八に降ろされ自分で自分の命は守れといわれ「あんた連れ出しといてそりゃないだろ!!」と思った。
口に出さなかったのは出したら即行命はないと思ったからだ。


「あー、もう!"咲き乱れろ!姫桜!!"」


真由美は仕方なく姫桜を始解をする。
桜の花びらを散らせ香りを虚に嗅がせて動きを鈍らせる。
それは剣八たちに気付かれることはなかった…と思う。

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