「吉良くーん、阿散井くーん!」
「雛森くん」
「どうした?」
「ご飯食べてないなら一緒に食べない?」
雛森の提案に二人は二つ返事で了解する。
そして三人で店にへ向かう途中、不審者を見つける。
「あの人、何してるのかな…」
雛森の言葉に指差された方へ目線を向けるとキョロキョロと周りを気にしながら柱の向こうをそっと見ていた少女がいた。
もしかしてストーカー?と思った阿散井と吉良は見て見ぬフリをしようとするが…
「あの、どうしたんですか?」
天然娘の雛森がストーカー(仮)に話しかけてしまった。
二人は『なにしてんだ−−!!』と叫びそうになるのを押さえ雛森に急いで駆け寄る。
「…え…あの…誰?」
「え?あ、私は雛森桃って言います。こっちが吉良イヅルくんと阿散井恋次くん」
「あ、はは…」
「どうも…」
天然娘は止まらない。
二人は苦笑いを浮かべるしかなかった。
しかしよく見ると意外と可愛いのだ。
男二人はストーカーって美醜関係ないんだなぁと一つ賢くなった気がした。
「私は…」
「真由美!!」
「ひっ!」
誰かに呼ばれるが少女はビクリと肩を揺らす。
「あ、シロちゃん!」
「…って雛森?何で此処に…」
「何でって私達ご飯食べに行く途中なんだよ。ね?」
少女に声をかけたのは十番隊の期待の新人、日番谷冬獅郎だった。
日番谷は雛森が此処にいることに目を丸くするが雛森の説明を聞いて納得したように頷く。
雛森に同意を求められイヅルと恋次は頷く。
日番谷は納得した後少女に顔を向ける。
「真由美、俺だ、冬獅郎だ!」
「え…冬獅郎くん…?何で此処に…」
「何でって…お前を見かけたから…最近変な噂流れてるしな。お前が心配だったんだ」
日番谷は少女…真由美の肩を持ち真っ直ぐ見つめる。
恥ずかしいセリフも気にせず言うところは若い証拠でしょうか…
「噂?」
「十一番た…」
「止めて!!それ以上言わないで!!」
「やっぱり…」
「さっきも逃げてきたばかりなの…」
「…とりあえず休憩が終わるまでどこかに隠れるしかないか…」
なにやら重い空気の中、またしても雛森はやらかす。
「あ、じゃぁ一緒にご飯食べに行かない?」
「はぁ?何言ってんだ」
「そのあとブラブラしてギリギリで戻ってきたらいいと思うんだけど…駄目かな…」
「なんで俺を見るんだ……真由美、それでいいか?」
「え、えぇ…私は構いませんが迷惑じゃ…」
「迷惑だったら誘わないよ!」
雛森が何故かやる気満々である。
雛森の勢いに負け、真由美は頷いてしまう。
そうして奇妙なメンバーで食事を取ることになった。
三人で楽しく喋っている中で後ろで寂しく男二人はついていく…
(俺達完全に忘れられてる)
(言うな、言ったら余計悲しくなるから…)
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