(12 / 26) 15話 (12)

夏目は妖達に似顔絵を見せながら聞き込みをしていた。


「小春達、大丈夫だろうか…」


数時間ほど聞き込みを開始して疲れが出たのか、夏目は適当な場所で休むことにし、丁度いい切り株があったためそこに座る。
休憩し思うのはやはり妹の事。
そして多軌の事。
まあついでに斑の事もミジンコほどは思い出してやろう。
小春の事になると本当に斑と夏目は仲が悪い。


「あと一か月…あと一か月の間で全てが終わる…大丈夫だ…俺も小春も妖が見えるから情報収集も出来るし、負けるわけにはいかないし……………何より小春を残したら小春の貞操が危ぶまれる!」


妖との勝負の期限はあと一か月。
多軌が不安がっていたから夏目は少しでも気を軽くさせようと『大丈夫』だと言ってみたものの…不安なのは夏目も同じだった。
しかしそれ以上に心配だったのが、小春の貞操である。
夏目は『ニャンコとか馬人間とか女好きとか女好きとか女好きとか!!!』、と考えうる敵達を思い浮かべ、なんの収穫もなくしょんぼりとしていた気持ちを入れ替える。
『よし!』、と気合を入れ妹と多軌を守らんべく何とかして妖の情報を手に入れようと立ち上がったその時―――


「お前だな?」

「―――!!」


背後からの声に夏目は意識を失った。

12 / 26
| back |

しおりを挟む