ズキン…ズキン…
ズキン…ズキン……
「ぅ…っ」
夏目は疼くような痛みに目を覚ます。
しかしふと目の前に何か黒いものが見え横になっていた体を仰向けにさせると、目の前には玄関の前にいた影が大きな口を開けゆっくりと夏目に顔を近づかせていた。
「っうわああああ…!!!」
目を開ければ口の開けた顔のない影が迫り、夏目は咄嗟に起き上がり後退った。
その瞬間影は夏目がいた場所の地面に顔を着け、夏目は自分が痛みで起きて逃げなければ捕まっていたと思うとゾッと背筋を凍らす。
(しまった…!気を失ってた…っ!!もう山まで追ってきたのか!)
影を見ると地面に顔をつけたまま夏目へ顔を向け、その様子に夏目は気味悪さに再びゾッとさせる。
ゆっくり起き上がり近づいてくる影の動きは何だか早くなっているようで夏目は逃げようとしたのだが印が急に痛くなってしまい、痛みでその場に座り込んでしまう。
「
―――ってやる―――喰ってやる………喰いに来たぞ!小僧!!!」
「―――ッ!!」
影の動きは早いと言っても走れば逃げ切れるのだが、影の動きが段々と早くなっていきボソリと影が何かを喋りだした。
その声は聞き取れないほどだったが段々とはっきりと喋りだしその声は低く不気味なものへと変える。
姿も変っていき座り込む夏目に襲いかかった。
「夏目!!使え!!」
夏目の声に魚を取りに言っていたヒノエも気付き慌てて駆け寄り夏目に巻物を投げる。
その投げた巻物を夏目はキャッチし、勢いよく開いた。
「日、通りし道より来たれ…影、祓う者…!!」
髪の毛を数本ブツリと抜き取り巻物に向かって息を吹きつける。
するとぶあっと巻物の文字が浮き上がり巻物が煙に変わり夏目の前に影が浮き上がった。
代償を払い、現れたのは―――…
「ちゅん!」
「ちっさ…!」
小さな小鳥だった。
そのあまりの小ささに夏目はつい突っ込んでしまう。
「ふ…っはははは!!それがお前の式か!まずはそいつから喰ってやる!!」
「…!!」
小さい小鳥に突っ込んでいると余りの小さく弱弱しそうな小鳥を召喚した夏目に妖かしは大笑いし、その笑い声に夏目はハッと我に返る。
まずは小さい小鳥から食べようと妖かしは小鳥に向かい大きく口を開け、それを見た夏目が小鳥を庇うように手で小鳥を掴んだその時――…
「ぎっ…ギャアアア…!!」
小鳥が夏目と共に食べられそうになったその時、体を光らせた。
その光りは目を開けられないほどで夏目は目を瞑ったその瞬間妖かしの命尽きる叫びを耳にする。
しかし夏目は今までの呪いの痛みに疲れが溜まっていたのかそのまま気を失ってしまった。
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