雪がダークマターを食べようとしている神楽を必死に止めていると聞き慣れた笑い声が響く。
「全くしょうがない奴等だな!どれ、俺が食べてやるからこのタッパーに入れておきなさい!」
振り返ればそこには近藤がいた。
近藤という名のストーカー1号がいた。
更には雪の隣にはいつのまにかストーカー1号の弟、残念なイケメンで有名な鷹臣が座っていた。
その場は近藤兄弟の登場で一瞬だが静まり返る。
「何レギュラーみたな顔して座ってんだゴリラ!どっから湧いて出た!!」
近藤の登場に今まで笑顔だった妙が一瞬にして鬼と化す。
妙は近藤を殴り飛ばし、雪は近藤がいたことに驚きはしたが鷹臣など気にもせず慣れた手つきでカバンから携帯を取り出す。
「おいおい、まだストーカー被害あってたのか…町奉行に相談した方がいいって。」
「いや、あの人達が警察なんですけど…」
「世も末だな…」
ピ、ピ、といまだ慣れない手つきでボタンを押す雪に復活した銀時が雪をジッとしつこいように見つめる鷹臣を引きはがしドカリと自分が雪の隣をゲッツする。
雪が耳に携帯をあて、相手に繋いでいた音が切れた時、
「悪かったな。」
電話の相手が雪の目の前に現れた。
電話の相手…土方も雪からの電話に耳をあてながら銀時を睨み、雪は土方登場に電話を切り、土方もまた携帯を切ってポケットに仕舞った。
「おうおう、ムサイ連中がゾロゾロと…なんの用ですかぁ?キノコ狩りですかぁ?」
「そこを退け。そこは毎年真選組が花見をする際に使う特別席だ。」
「どうゆう言い掛かりだ?こんなもんどこでも同じだろうが。チンピラ警察24時か?てめぇら。」
「同じじゃねえ…そこから見える桜は格別なんだよ。なあ?みんな。」
沖田と神楽は目と目が合えば喧嘩を始めるのと同じく、銀時と土方もその場に居合わせれば必ずは一言二言言い合いをするほど仲が悪い。
いや、逆に喧嘩するほど仲がいいという言葉もあるのだから仲がいいのかもしれない。
土方は譲る=負け、というのが頭にあるのか銀時に譲ると何か失った気がして気に入らないらしく、だらける銀時を睨む。
しかも挑発するようにわざと雪の膝の上に頭を乗せリラックスモードだったのが余計に腹正しくさせているのだろう。
額に青筋を立てながら後ろにいた部下達に話しを振る。
しかし…
「別に俺達酒飲めりゃどこでもいいっすわ。」
「アスファルトの上だろうと何処だろうと構いませんぜ」
「酒のためならアスファルトに咲く花のようになれますぜィ」
「うるせぇ!!本当は俺もどうでもいいんだがこいつのために場所変更しなきゃならねえのが気にくわねえ!!」
部下達は上司の振りに心底どうでもよさそうに答えた。
土方も部下同様酒が飲めれば隅でもいいのだが、気に入らない男が相手だとそうもいかないのが複雑な男心だろう。
しかも好いている女の膝を堂々と枕にしているのだから先ほどから銀時のドヤ顔に腹立たしさMAXになりかけていた。
「大体山崎を場所取らせに行ったはずだろ!どこ行った!?あいつ!!」
「ミントンやってますぜ、ミントン」
「山崎ィィィィ!!!!」
実は雪達がいる場所は事前に土方達が場所取りをしていた場所で、本来なら退くのは雪達である。
しかし雪達が来た時からこのスペースは空いており、荷物を置いた痕跡もない。
だから何も知らないとは言え雪達は何の疑いもなくここにシートを敷き寛いでいたのだ。
山崎を探していた土方に沖田がある方向へ指差すと、そこにはミントンを一心不乱に振る山崎の姿があり、その姿に土方の怒りゲージがついに爆発した。
「お邪魔しやすよ」
「邪魔するなら帰れ。」
部下を追いかけ殴りつける土方に雪は苦笑いを浮かべていると、沖田が靴を脱ぎ雪の膝を枕にしている銀時を蹴って退かした後銀時の頭が乗っていた膝に自分の頭を乗せる。
しかし言葉は一応礼儀正しいが行動が真逆なため、沖田に蹴られて転がった銀時から蹴り返させ雪の膝の上から落とされてしまう。
お互い蹴り落され両者の額に青筋が浮かび、起き上がった2人は手をギリギリと力一杯握り合い睨み合う。
「ちょっと総一郎くーん?なあにしてくれちゃってんのかなー?」
「旦那こそ何してるんでィ?俺ァ枕で昼寝でもしようと思っただけでさァ。あと俺は総悟ですぜ」
「へェェ!昼寝ならいつもその辺でしてるから別に雪の膝の上じゃなくてもいいんじゃない?」
「残念ながら俺ァ今から柔らかくていい匂いのする枕がないと眠れない体質になったんでさァ。」
「じゃあその辺の女でもいいんじゃないかなァ?総次郎君みたいな可愛い顔した子ならちょっと甘いこと言りゃぁ女はコロッといくだろうよ!よかったなぁ!これで毎日柔らかくていい匂いのする枕が取っ替え引っ替えだぜ?」
「だから俺ァ総悟でさァ…いやいや、実は枕にこだわりっつーもんがありましてね、黒の短髪黒目で地味で眼鏡をかけた男装もどきの枕じゃねえと俺ァ安眠できないんでさァ」
グググとお互い力を入れ引かない2人に挟まれ雪は溜息をつく。
その後ろには銀時に退かされていた鷹臣がおり、相も変わらず何をするでもなくジッと雪を見つめ観賞していた。
「……あの、鷹臣さん…」
「なんだい?」
「…なんでいつも見るだけなんですか?なんか逆に怖いんですけど…」
「!―――ッお雪さんってば見かけによらず積極的なんですね…ど、どうしよう…俺今日そんなつもりじゃなかったから勝負パンツ穿いてないんですけど…いいんですか?いいってことですよね?」
「いや、なんでそんな解釈になった!?どう翻訳したらそっち系になるわけ!?今日も何も過去から未来にかけてそういうつもりは一切ないですけど!?」
いくら空気だと言い聞かせてもジッと凝視されれば突っ込み族の身でいつまでも空気扱いも無理なわけで…雪は仕方なく気になっていた事を聞いた。
近藤兄のように現れるのは、まあ驚くが妙に飛び込む近藤兄に対し近藤弟は静かなもので凝視するのみ。
こちらが話しかけない限りほぼ凝視。
妙から羨ましいわとため息交じりに言われたことはあったが、雪は思う…静かだからこそ恐ろしいのだ、と。
雪は何故かシモへと向かう鷹臣の思考に突っ込んだ後、溜息交じりにもう一度問う。
雪の問いに鷹臣は困ったように眉を下げ笑った。
「お雪さんの知っての通り俺ってイケメンだし、惚れるっていうより惚れられる側だから…どう恋をしたらいいのか分からなくて…兄上と知り合いだった人を参考に…」
「それが凝視!?知り合いだった人ってまるっきしストーカーじゃねえか!!なんでストーカーを参考にするわけ!?あんたのストーカーこんな近くで凝視してなかったよね!?大体木の影とか電柱とか定番のところにいたよね!?」
「ああ、あの子達じゃなくて元同僚の子なんだ。その子いつも頬染めて俺の事光のない目で見てたから。」
「ひ、光のない目!?何それ怖いんだけど…!」
「あ、でもその子俺に近づく女性すべて抹殺してたけど流石の俺もそんな真似してないよ?俺、お雪さんに恋してから仕事以外で殺すのやめようって決めたから…」
「いや、ポッじゃねえから!!頬赤くする要素全く微塵もなかったから!!っていうか元同僚こわっ!抹殺こわっ!!」
ポッ、と乙女のように頬を染める鷹臣に雪は突っ込んだ。
どうも彼の発言は突っ込み満載で、突っ込まざるを得ないのだろう。
元同僚と聞き雪は男を思い浮かんだ。
鷹臣の所属している真選組は例外があるとしても基本女人禁制である。
給仕のおばちゃん以外は全員男でなくてはならない決まりがある。
だから雪が浮かんだ光景は直球で言えばホモである。
確かに鷹臣のような容姿なら同性の男性もコロッといくだろう。
だが雪は腐海に興味があるわけでもないごく一般な少女…顔も知らない男と鷹臣が抱き合っている想像をして吐き気に襲われた。
「お雪さん!?大丈夫ですか?」
「た、鷹臣さん…も、大変、だったんですね…」
「え…?」
勝手に想像し勝手に同情する雪に鷹臣はキョトンとさせた。
それが純粋無垢に見え、雪はそっと鷹臣から目を逸らす。
→
大丈夫、ホモじゃないです。
「全くしょうがない奴等だな!どれ、俺が食べてやるからこのタッパーに入れておきなさい!」
振り返ればそこには近藤がいた。
近藤という名のストーカー1号がいた。
更には雪の隣にはいつのまにかストーカー1号の弟、残念なイケメンで有名な鷹臣が座っていた。
その場は近藤兄弟の登場で一瞬だが静まり返る。
「何レギュラーみたな顔して座ってんだゴリラ!どっから湧いて出た!!」
近藤の登場に今まで笑顔だった妙が一瞬にして鬼と化す。
妙は近藤を殴り飛ばし、雪は近藤がいたことに驚きはしたが鷹臣など気にもせず慣れた手つきでカバンから携帯を取り出す。
「おいおい、まだストーカー被害あってたのか…町奉行に相談した方がいいって。」
「いや、あの人達が警察なんですけど…」
「世も末だな…」
ピ、ピ、といまだ慣れない手つきでボタンを押す雪に復活した銀時が雪をジッとしつこいように見つめる鷹臣を引きはがしドカリと自分が雪の隣をゲッツする。
雪が耳に携帯をあて、相手に繋いでいた音が切れた時、
「悪かったな。」
電話の相手が雪の目の前に現れた。
電話の相手…土方も雪からの電話に耳をあてながら銀時を睨み、雪は土方登場に電話を切り、土方もまた携帯を切ってポケットに仕舞った。
「おうおう、ムサイ連中がゾロゾロと…なんの用ですかぁ?キノコ狩りですかぁ?」
「そこを退け。そこは毎年真選組が花見をする際に使う特別席だ。」
「どうゆう言い掛かりだ?こんなもんどこでも同じだろうが。チンピラ警察24時か?てめぇら。」
「同じじゃねえ…そこから見える桜は格別なんだよ。なあ?みんな。」
沖田と神楽は目と目が合えば喧嘩を始めるのと同じく、銀時と土方もその場に居合わせれば必ずは一言二言言い合いをするほど仲が悪い。
いや、逆に喧嘩するほど仲がいいという言葉もあるのだから仲がいいのかもしれない。
土方は譲る=負け、というのが頭にあるのか銀時に譲ると何か失った気がして気に入らないらしく、だらける銀時を睨む。
しかも挑発するようにわざと雪の膝の上に頭を乗せリラックスモードだったのが余計に腹正しくさせているのだろう。
額に青筋を立てながら後ろにいた部下達に話しを振る。
しかし…
「別に俺達酒飲めりゃどこでもいいっすわ。」
「アスファルトの上だろうと何処だろうと構いませんぜ」
「酒のためならアスファルトに咲く花のようになれますぜィ」
「うるせぇ!!本当は俺もどうでもいいんだがこいつのために場所変更しなきゃならねえのが気にくわねえ!!」
部下達は上司の振りに心底どうでもよさそうに答えた。
土方も部下同様酒が飲めれば隅でもいいのだが、気に入らない男が相手だとそうもいかないのが複雑な男心だろう。
しかも好いている女の膝を堂々と枕にしているのだから先ほどから銀時のドヤ顔に腹立たしさMAXになりかけていた。
「大体山崎を場所取らせに行ったはずだろ!どこ行った!?あいつ!!」
「ミントンやってますぜ、ミントン」
「山崎ィィィィ!!!!」
実は雪達がいる場所は事前に土方達が場所取りをしていた場所で、本来なら退くのは雪達である。
しかし雪達が来た時からこのスペースは空いており、荷物を置いた痕跡もない。
だから何も知らないとは言え雪達は何の疑いもなくここにシートを敷き寛いでいたのだ。
山崎を探していた土方に沖田がある方向へ指差すと、そこにはミントンを一心不乱に振る山崎の姿があり、その姿に土方の怒りゲージがついに爆発した。
「お邪魔しやすよ」
「邪魔するなら帰れ。」
部下を追いかけ殴りつける土方に雪は苦笑いを浮かべていると、沖田が靴を脱ぎ雪の膝を枕にしている銀時を蹴って退かした後銀時の頭が乗っていた膝に自分の頭を乗せる。
しかし言葉は一応礼儀正しいが行動が真逆なため、沖田に蹴られて転がった銀時から蹴り返させ雪の膝の上から落とされてしまう。
お互い蹴り落され両者の額に青筋が浮かび、起き上がった2人は手をギリギリと力一杯握り合い睨み合う。
「ちょっと総一郎くーん?なあにしてくれちゃってんのかなー?」
「旦那こそ何してるんでィ?俺ァ枕で昼寝でもしようと思っただけでさァ。あと俺は総悟ですぜ」
「へェェ!昼寝ならいつもその辺でしてるから別に雪の膝の上じゃなくてもいいんじゃない?」
「残念ながら俺ァ今から柔らかくていい匂いのする枕がないと眠れない体質になったんでさァ。」
「じゃあその辺の女でもいいんじゃないかなァ?総次郎君みたいな可愛い顔した子ならちょっと甘いこと言りゃぁ女はコロッといくだろうよ!よかったなぁ!これで毎日柔らかくていい匂いのする枕が取っ替え引っ替えだぜ?」
「だから俺ァ総悟でさァ…いやいや、実は枕にこだわりっつーもんがありましてね、黒の短髪黒目で地味で眼鏡をかけた男装もどきの枕じゃねえと俺ァ安眠できないんでさァ」
グググとお互い力を入れ引かない2人に挟まれ雪は溜息をつく。
その後ろには銀時に退かされていた鷹臣がおり、相も変わらず何をするでもなくジッと雪を見つめ観賞していた。
「……あの、鷹臣さん…」
「なんだい?」
「…なんでいつも見るだけなんですか?なんか逆に怖いんですけど…」
「!―――ッお雪さんってば見かけによらず積極的なんですね…ど、どうしよう…俺今日そんなつもりじゃなかったから勝負パンツ穿いてないんですけど…いいんですか?いいってことですよね?」
「いや、なんでそんな解釈になった!?どう翻訳したらそっち系になるわけ!?今日も何も過去から未来にかけてそういうつもりは一切ないですけど!?」
いくら空気だと言い聞かせてもジッと凝視されれば突っ込み族の身でいつまでも空気扱いも無理なわけで…雪は仕方なく気になっていた事を聞いた。
近藤兄のように現れるのは、まあ驚くが妙に飛び込む近藤兄に対し近藤弟は静かなもので凝視するのみ。
こちらが話しかけない限りほぼ凝視。
妙から羨ましいわとため息交じりに言われたことはあったが、雪は思う…静かだからこそ恐ろしいのだ、と。
雪は何故かシモへと向かう鷹臣の思考に突っ込んだ後、溜息交じりにもう一度問う。
雪の問いに鷹臣は困ったように眉を下げ笑った。
「お雪さんの知っての通り俺ってイケメンだし、惚れるっていうより惚れられる側だから…どう恋をしたらいいのか分からなくて…兄上と知り合いだった人を参考に…」
「それが凝視!?知り合いだった人ってまるっきしストーカーじゃねえか!!なんでストーカーを参考にするわけ!?あんたのストーカーこんな近くで凝視してなかったよね!?大体木の影とか電柱とか定番のところにいたよね!?」
「ああ、あの子達じゃなくて元同僚の子なんだ。その子いつも頬染めて俺の事光のない目で見てたから。」
「ひ、光のない目!?何それ怖いんだけど…!」
「あ、でもその子俺に近づく女性すべて抹殺してたけど流石の俺もそんな真似してないよ?俺、お雪さんに恋してから仕事以外で殺すのやめようって決めたから…」
「いや、ポッじゃねえから!!頬赤くする要素全く微塵もなかったから!!っていうか元同僚こわっ!抹殺こわっ!!」
ポッ、と乙女のように頬を染める鷹臣に雪は突っ込んだ。
どうも彼の発言は突っ込み満載で、突っ込まざるを得ないのだろう。
元同僚と聞き雪は男を思い浮かんだ。
鷹臣の所属している真選組は例外があるとしても基本女人禁制である。
給仕のおばちゃん以外は全員男でなくてはならない決まりがある。
だから雪が浮かんだ光景は直球で言えばホモである。
確かに鷹臣のような容姿なら同性の男性もコロッといくだろう。
だが雪は腐海に興味があるわけでもないごく一般な少女…顔も知らない男と鷹臣が抱き合っている想像をして吐き気に襲われた。
「お雪さん!?大丈夫ですか?」
「た、鷹臣さん…も、大変、だったんですね…」
「え…?」
勝手に想像し勝手に同情する雪に鷹臣はキョトンとさせた。
それが純粋無垢に見え、雪はそっと鷹臣から目を逸らす。
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大丈夫、ホモじゃないです。
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