雪と銀時は急いで近くの銀行へ向かった。
普段は用もない銀行へ向かうとそこにはすでに人だかりが出来ていた。
人だかりの傍には警察の車がチラリと見え、銀時は嫌な予感を過らせる。
≪犯人に告ぐー!君は完全に包囲されている!大人しく出てきなさーい!!≫
キーン、と高い音と共に警察らしい人の言葉に銀時は予想通りの展開に顔を覆った。
「遅かったか…」
「え…う、嘘でしょ?嘘ですよね?…え?…え?神楽ちゃん?これ神楽ちゃんが?嘘ですよね!?」
「嘘じゃねえよ。拙者拙者詐欺に騙されて金を振り込もうとしたはいいが当然金なんかあるわけねえだろ?そしてこんな凶行に…」
「そ、そんな…どうしよう…私達どうすれば…」
悲しい事を言っているが、実際雪がいつも睨めっこする通帳は真っ白な紙ばかり。
拙者拙者詐欺にあっても振り込むためのお金自体がないのだ。
昨日の報酬がいいとは言っても家賃・光熱費・食費・必要品などであっという間に散って行ってしまった。
まだあるとは言え、詐欺に振る込むような大金ではない。
銀時の言葉に雪は顔を青ざめ困惑していたのだが、銀時が前へと一歩足を踏み出し入口の前へと立つ。
「あいつァやり合って勝てる気がしねえが…俺が止めずに誰が止める。奴の家族がいてもそうするはずだ。」
「銀さん…」
人ごみを通り銀時は銀行の入り口に立つ。
そんな銀時の言葉に雪も人ごみをかき分け銀時の隣へと立った。
銀時と雪の登場に呼びかけていた警察の人や野次馬達は不思議そうな目で2人を見ていた。
そして、自動ドアが2人に反応し扉が自動で開いたのだが―――…
扉の先にいたのはカウンターの上で口から何か出ている人に捕まっている神楽の姿があった。
その光景を見て2人は…
「「間違えました。」」
と口を揃えて言い張り、タイミングよく自動ドアが閉まった。
その瞬間野次馬や警察達が叫び声を上げながら散り散りに逃げていく。
「…い、いやー…良かったな。神楽ちゃん犯人じゃなかったみたいだよー…」
「…そ、そうですね……でも…なんか…襲われていませんでした?」
「あれじゃねえか?親父だろ、あれ。電話っつーのは親父からでよ、ここで待ち合わせしてたんだよ。」
「あ、そっか…そうか、親子の抱擁か、あれ」
「親子水入らずを邪魔しちゃいけ―――」
流石の銀時と雪も気合を入れて入ってみれば目の前でグロテクスな光景が広がり尚且つそれがどう見ても地球外生命体を目の前に現実逃避するしかなかった。
2人は無理矢理自分を納得させ、あれほど神楽を諭しに向かったと言うのにあっさりと裏切った。
後ろへと振り返りとっとと逃げ出そうとする2人の足首を誰かがガシリと掴んだ。
足を掴まれ2人は勢いよく振り返ればそれは這いつくばって来たらしい神楽の腕だった。
「銀ちゃああん!!酷いヨ!何で助けてくれないネ!!」
「「ギャアアアア!!!」」
流石夜兎と言うべきか…地球外生命体的な何かが身体に巻き付きあまつされ顔半分を覆っていた神楽はここまで這いつくばって2人を引き止めた。
涙目の神楽だったが、2人も逃げ出せなくなった事により涙目となり2人は同時に悲鳴を上げる。
「何してんのお前!!なんかいっぱいついてるぞ!!親父さんの内臓的なものが!!」
「私銀ちゃんのためにいっぱい振り米したヨ!!神父の件はどうなった!?カタついたか!?」
「神父の件って何!?お前どんな騙され方したんだオイ!!ちょっとアレなんなんだよオオ!!お前の親父じゃねえのか!?」
「知らないヨ!!ふらっと出てきて勝手にでろでろしはじめたネ!!」
神楽はあの電話から真っ直ぐに銀行へと向かった。
そしてお金を振り込んだのではなく、何故かお米をまき散らしたのだ。
振り込め、を振り米と勘違いした神楽の騙され方が雪はちょっぴり気になったが、今はそれどころではないのだ。
銀時曰く神楽の父親の口から何か得体のしれない何かが出ているのだ。
雪は必死に足を振って神楽の手を振りほどこうとするも、夜兎には勝てずビクともしない。
それどころか這いずって逃げた神楽を親父さん(仮)が引きよせ、神楽は2人の足首を掴んで離さないため2人も同じく引き寄せられてしまう。
引き寄せられ体勢を崩した2人は倒れた。
2人は必死に滑る床に爪を立てるも滑るだけで効果はない。
銀行内に入りゆっくりと自動ドアが閉じるのを目の前で見た雪はまるで死刑を言い渡された気持ちになったという。
「イヤアアア!!は、放して!!神楽ちゃん手ェ放してエエエ!!」
「神楽ちゃん!離しなさい!!めっ!!」
「うっせェェェ!!さっきはよくも見捨ててくれたアルな!!こうなったらお前ら全員道連れじゃアア!!」
悲鳴を上げながら雪は神楽に手を放すよう言い、銀時も母親のような口調で手を放すように叫んだ。
しかし先ほど見捨てた事もあってか神楽は逆に手の力を入れ2人を道連れにする気だった。
雪はだんだんと近づく親父さん(仮)に悲鳴すら上げれなかった。
だが…
「お、いたいた。」
三人の悲鳴だけが響くその店内に、一人の男性の声が混じった。
しかし必死すぎる彼らには届かず、そんな彼らをよそにその男性は構え、そして…
「オリャアアアア!!!」
男性の掛け声と同時に親父さん(仮)は貫かれた。
あっとう間の出来事に銀時と雪は唖然とし、ゆっくりと立ち上がった。
煙が立ち込めていたがその煙が晴れるとそこには親父さん(仮)――エイリアンの本体だけに刺さっている傘が見えた。
寄生されていたらしい人間に傷は一切なく、気を失っているように白目をむいたまま動かない。
「おい…あの傘…」
突然の事で頭が追いつけないのか、雪と神楽は唖然としていたが、銀時は壁に刺さっている傘を見て目を丸くした。
その傘は色や大きさは違えど、神楽がよく使っている傘に瓜二つだった。
そう神楽と雪に言おうとした時、背後からの男性の声に遮られてしまう。
「探したぞ、神楽。」
男性の声に三人共振り返る。
どうやら神楽と知り合いらしく、銀時と雪はお互い顔を見合った後、表情変わらず男性を見つめている神楽へと視線を送る。
どういう関係なのか神楽から聞き出そうとした時…
「―――パピー?」
神楽の口からとんでもない単語が出てきた。
その言葉を聞き2人は一瞬間を置いたが、
「「ぱ、ぱぴいいいい!!?」」
2人は驚きと共に叫んだ。
普段は用もない銀行へ向かうとそこにはすでに人だかりが出来ていた。
人だかりの傍には警察の車がチラリと見え、銀時は嫌な予感を過らせる。
≪犯人に告ぐー!君は完全に包囲されている!大人しく出てきなさーい!!≫
キーン、と高い音と共に警察らしい人の言葉に銀時は予想通りの展開に顔を覆った。
「遅かったか…」
「え…う、嘘でしょ?嘘ですよね?…え?…え?神楽ちゃん?これ神楽ちゃんが?嘘ですよね!?」
「嘘じゃねえよ。拙者拙者詐欺に騙されて金を振り込もうとしたはいいが当然金なんかあるわけねえだろ?そしてこんな凶行に…」
「そ、そんな…どうしよう…私達どうすれば…」
悲しい事を言っているが、実際雪がいつも睨めっこする通帳は真っ白な紙ばかり。
拙者拙者詐欺にあっても振り込むためのお金自体がないのだ。
昨日の報酬がいいとは言っても家賃・光熱費・食費・必要品などであっという間に散って行ってしまった。
まだあるとは言え、詐欺に振る込むような大金ではない。
銀時の言葉に雪は顔を青ざめ困惑していたのだが、銀時が前へと一歩足を踏み出し入口の前へと立つ。
「あいつァやり合って勝てる気がしねえが…俺が止めずに誰が止める。奴の家族がいてもそうするはずだ。」
「銀さん…」
人ごみを通り銀時は銀行の入り口に立つ。
そんな銀時の言葉に雪も人ごみをかき分け銀時の隣へと立った。
銀時と雪の登場に呼びかけていた警察の人や野次馬達は不思議そうな目で2人を見ていた。
そして、自動ドアが2人に反応し扉が自動で開いたのだが―――…
扉の先にいたのはカウンターの上で口から何か出ている人に捕まっている神楽の姿があった。
その光景を見て2人は…
「「間違えました。」」
と口を揃えて言い張り、タイミングよく自動ドアが閉まった。
その瞬間野次馬や警察達が叫び声を上げながら散り散りに逃げていく。
「…い、いやー…良かったな。神楽ちゃん犯人じゃなかったみたいだよー…」
「…そ、そうですね……でも…なんか…襲われていませんでした?」
「あれじゃねえか?親父だろ、あれ。電話っつーのは親父からでよ、ここで待ち合わせしてたんだよ。」
「あ、そっか…そうか、親子の抱擁か、あれ」
「親子水入らずを邪魔しちゃいけ―――」
流石の銀時と雪も気合を入れて入ってみれば目の前でグロテクスな光景が広がり尚且つそれがどう見ても地球外生命体を目の前に現実逃避するしかなかった。
2人は無理矢理自分を納得させ、あれほど神楽を諭しに向かったと言うのにあっさりと裏切った。
後ろへと振り返りとっとと逃げ出そうとする2人の足首を誰かがガシリと掴んだ。
足を掴まれ2人は勢いよく振り返ればそれは這いつくばって来たらしい神楽の腕だった。
「銀ちゃああん!!酷いヨ!何で助けてくれないネ!!」
「「ギャアアアア!!!」」
流石夜兎と言うべきか…地球外生命体的な何かが身体に巻き付きあまつされ顔半分を覆っていた神楽はここまで這いつくばって2人を引き止めた。
涙目の神楽だったが、2人も逃げ出せなくなった事により涙目となり2人は同時に悲鳴を上げる。
「何してんのお前!!なんかいっぱいついてるぞ!!親父さんの内臓的なものが!!」
「私銀ちゃんのためにいっぱい振り米したヨ!!神父の件はどうなった!?カタついたか!?」
「神父の件って何!?お前どんな騙され方したんだオイ!!ちょっとアレなんなんだよオオ!!お前の親父じゃねえのか!?」
「知らないヨ!!ふらっと出てきて勝手にでろでろしはじめたネ!!」
神楽はあの電話から真っ直ぐに銀行へと向かった。
そしてお金を振り込んだのではなく、何故かお米をまき散らしたのだ。
振り込め、を振り米と勘違いした神楽の騙され方が雪はちょっぴり気になったが、今はそれどころではないのだ。
銀時曰く神楽の父親の口から何か得体のしれない何かが出ているのだ。
雪は必死に足を振って神楽の手を振りほどこうとするも、夜兎には勝てずビクともしない。
それどころか這いずって逃げた神楽を親父さん(仮)が引きよせ、神楽は2人の足首を掴んで離さないため2人も同じく引き寄せられてしまう。
引き寄せられ体勢を崩した2人は倒れた。
2人は必死に滑る床に爪を立てるも滑るだけで効果はない。
銀行内に入りゆっくりと自動ドアが閉じるのを目の前で見た雪はまるで死刑を言い渡された気持ちになったという。
「イヤアアア!!は、放して!!神楽ちゃん手ェ放してエエエ!!」
「神楽ちゃん!離しなさい!!めっ!!」
「うっせェェェ!!さっきはよくも見捨ててくれたアルな!!こうなったらお前ら全員道連れじゃアア!!」
悲鳴を上げながら雪は神楽に手を放すよう言い、銀時も母親のような口調で手を放すように叫んだ。
しかし先ほど見捨てた事もあってか神楽は逆に手の力を入れ2人を道連れにする気だった。
雪はだんだんと近づく親父さん(仮)に悲鳴すら上げれなかった。
だが…
「お、いたいた。」
三人の悲鳴だけが響くその店内に、一人の男性の声が混じった。
しかし必死すぎる彼らには届かず、そんな彼らをよそにその男性は構え、そして…
「オリャアアアア!!!」
男性の掛け声と同時に親父さん(仮)は貫かれた。
あっとう間の出来事に銀時と雪は唖然とし、ゆっくりと立ち上がった。
煙が立ち込めていたがその煙が晴れるとそこには親父さん(仮)――エイリアンの本体だけに刺さっている傘が見えた。
寄生されていたらしい人間に傷は一切なく、気を失っているように白目をむいたまま動かない。
「おい…あの傘…」
突然の事で頭が追いつけないのか、雪と神楽は唖然としていたが、銀時は壁に刺さっている傘を見て目を丸くした。
その傘は色や大きさは違えど、神楽がよく使っている傘に瓜二つだった。
そう神楽と雪に言おうとした時、背後からの男性の声に遮られてしまう。
「探したぞ、神楽。」
男性の声に三人共振り返る。
どうやら神楽と知り合いらしく、銀時と雪はお互い顔を見合った後、表情変わらず男性を見つめている神楽へと視線を送る。
どういう関係なのか神楽から聞き出そうとした時…
「―――パピー?」
神楽の口からとんでもない単語が出てきた。
その言葉を聞き2人は一瞬間を置いたが、
「「ぱ、ぱぴいいいい!!?」」
2人は驚きと共に叫んだ。
← | back | →
しおりを挟む