(18 / 38) ツェッド (18)

エロ注意!
がっつりやってます。(といいつつぼやけています)
苦手な方はご注意ください。



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(ああ…ツェッドさんの種が…ついに…)


はあはあ、と二人の荒い息が部屋に響き、ツェッドは好いた女性とセックスしたという余韻に浸かっていた。
リィリンも体に残るツェッドの精液を感じながら嬉しそうに微笑んだ。
しかし…リィリンの欲は収まらず、再び腰を振り始める。
休みもなく腰を振り出したリィリンにツェッドは驚きリィリンを見た。


「リィリン、さん…ッ!ちょっと、待ってください…ッ」

「ごめんなさい…っ、んっ…ぁ、…でも…とまらなくて…っ」

「リィリンさん…!これ以上は…っ!」


リィリンの快楽に浸る顔やあられもない姿を見て理性が飛びそうだとツェッドは思う。
ただでさえ一目惚れの女性とベッドを共にするような仲になってしまい内心喜びで理性も保つのに必死になっているのに、これ以上の刺激は耐えられかねなかった。
理性が飛べば自分がどんな行動をするかなんて想像できなくて、もしかしたらリィリンを傷つけるかもしれないと思いツェッドは必死だった。


「つぇ、ど…さ…」


目を瞑って与えられる快楽に耐えているとリィリンに名前を呼ばれた。
本当は目を開けてリィリンを見たいが、今荒れているリィリンを見ればせっかく我慢を我慢で我慢に重ねた理性が吹き飛ぶ自信だけはあるためツェッドは心苦しいが気づかないふりをして耐えた。
しかし、するり、と腹部から胸元へと滑る手の感覚にツェッドは『んっ』、と声を零し反応させる。
そして先ほどよりも声を大きくしてリィリンに呼ばれる。
流石に無視はできずうっすらと目を開ければリィリンが前に体重をかけこちらに近づいているのが見えた。
『リィリンさん』、と驚いてリィリンの名前を呼ぼうとした時…ツェッドのその開きかけた口をリィリンが塞いだ。
くちゅ、と音をさせて舌が侵入しツェッドの口内を犯す。
ツェッドはその口づけに目を丸くし固まり、リィリンは顔を離し小首を傾げる。


「つぇっど、さん…きも、いい?」


コテンと小首を傾げ、欲の浮かぶほんのりと赤らめるリィリンにツェッドの理性は完全に崩壊した。
リィリンに返事を返さずツェッドはガバリと起き上がりリィリンの腰と頭を支えリィリンを押し倒す。


「ツ、ツェッドさん!?」


まさか受けてばかりだったツェッドが突然自分を押し倒すとは思わず、熱に浸っていたリィリンの意識が覚めた。
目を丸くするリィリンをよそにツェッドは本能なのか、リィリンの細い腰を掴み、腰を引かせたかと思うと一気に突きつけた。
一気に奥まで突かれたリィリンは更に目を開きその強い快楽に背中を弓のように反らす。


「ひっ―――あああっ!!や、…んっ!」

「リィリンさん…ッ」


それからはツェッドは理性を捨て本能で動く。
リィリンはツェッドに首筋に顔を埋められながら感じたことのない強い快楽に悲鳴に似た喘ぎしかでなかった。
何かに掴まっていないと怖くて真っ白なシーツを掴みガンガンと来るツェッドから与えられるその快楽に耐えようとする。
しかしリィリンはツェッド同様ずっと快楽というものを知らずに生きて来た人魚である。
発情期が来る子供の時に人間に飼われそのまま発情せず生きて来たリィリンにとってこれが初めてのセックスである。
もう種ではなく、快楽の事しか頭になくリィリンの口からは気持ちよさに出る声しか出なかった。


「リィリンさん…!リィリンさん…!!」


ツェッドの声がリィリンの耳に入る。
強い熱に犯され頭が何も考えられない中、聞こえた声にリィリンはツェッドをチラリと見た。
ツェッドもリィリンと同じく感じる快楽に身を委ね必死にリィリンを呼ぶ。
それが不思議だった。
なぜ名前を呼ばれるのかがとても不思議で…だけど悪い気はしなかった。
リィリンは自然と笑みを浮かべツェッドへと手を伸ばす。
リィリンが何をしたいのか察したツェッドはリィリンに覆い被り、その背中にリィリンは手を回した。
快楽に委ね、ツェッドはまたリィリンの中で果てる。
また熱い種が注がれるのを感じその愛しさと嬉しさにうっとりと浸っているとツェッドが体を少しだけ起こしリィリンの顔を真っすぐに見つめ、そして頬へ手をやった。
頬を撫でられるその手にリィリンはツェッドを見上げ小首を傾げた。


「ツェッドさん?」

「リィリンさん…好きです…」

「…、!」


またやりたいのなら彼の好きにさせようと思った。
正直リィリンは繁栄のためにセックスするのは嫌いではない。
だが想像だけしかできない快楽にそんな期待もしていなかった。
だからこそベイジルのあの性欲の強さには呆れてもいた。
しかしツェッドと体を重ね、彼に与えられる快楽が予想以上に気持ちよくてリィリンは彼とのセックスならばいつまでもしていられそうな気がした。
彼もそうだと思った。
だからまたするのだろうかと思ったのだ。
だが、出てきた言葉にリィリンは目を丸くし、快楽と種の余韻に浸っていたリィリンは正気に戻った。
改めてツェッドを見つめれば、彼は真剣な表情を浮かべ驚くリィリンの唇に己の唇を落とす。
触れるだけのキスだが、彼から初めてされ、リィリンはどうしてか胸がきゅんとなった。
驚く表情を浮かべるリィリンにツェッドはどこか辛そうな表情を浮かべ、その表情にリィリンも胸が締め付けられるような息苦しさを感じてしまう。


「ツェッドさん…どうなさったのです…お辛そうな表情、しているわ…」


彼に告白された。
そう…あのベイジルのような感情を彼に向けられている。
それは出会った時から分かっていた。
それを利用してやっと種を貰ってやってもいいと思った男に出会って、リィリンはついに種を手に入れた。
これで子が成せばこの男など用済みに終わる。
そうリィリンは思っていた。
だけど目の前で辛そうな表情を浮かべるツェッドを見てしまうと、こちらが泣きたくなる感情で一杯となりリィリンは初めての感情に戸惑いを覚えた。
手を伸ばし彼の頬へ手をやればその手の上にツェッドの手が重なり、彼は懺悔をするように声を零す。


「僕は…あなたに夫がいるのを知ってショックを覚えました…でも…やっぱりそれでもあなたが好きで…好きで好きで仕方なくて…あなたに誘わるままこうしてあなたと関係を持ってしまった…でも…それでも僕は後悔なんてしていません……あなたが好きなんです…リィリンさん……あなたが…」

「………」

「迷惑だって、分かってます…あなたには夫がいる…だから今日限りでも構いません……だけど知っていてほしいんです…僕はあなたの事を愛しているって…一人の女性として…あなたを心から愛しています…」


ぽた、とリィリンの頬に雫が落ちる。
目の前の彼の瞳から透明の雫がリィリンの頬に落ちたのだ。
リィリンは彼が真剣に想いを告げているというのにその涙を見て『ああ、綺麗だわ』と思っていた。
リィリンは目を細め空いている手を彼の空いている頬に手をやり、両手で彼の頬を包み込む。
そのリィリンの手にツェッドは目を見張りリィリンを見た。
呆気に取られている彼がとても可愛く見えた。
そして同時に愛しくも見えた。
リィリンは呆気に取られているツェッドを見て笑みを浮かべ、『ねえ、ツェッドさん』とツェッドを呼んだ。


「夫が帰ってくるあと数日の間だけ…私の夫になってくださいませんか?」


リィリンの言葉にツェッドは更に目を丸くするのが見え、リィリンはその表情もまた愛おしく感じた。

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