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 少しずつ、少しずつ幸せが壊れていく時がある。
 その瞬間はどうしようもなく訪れて、あっという間に崩れていく。陽炎の向こう側に見えていたアレス王国は揺らめいては消えていく、掴めそうで掴めない遠くにある幻想とでも云わんばかりである。
 栄華は終わる、フィルムは巻き終わる、全てのものには際限があって終わりがあるのだとは思う。

 それでも、自分の理想がその先にあった時に、人はどうすべきなのだろう。

 何をしたらいいのだろう。



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Atorium