First RAINBOW FESTA:Without worrying
今日のフェスは中高生が同時に発表する。
とはいっても全く同時にではなく時間で区切られており、午前中並びに16時からは高校生。昼から16時までの間に中学生が挟まる、という事になっている。
「おー・・・」
立海テニス部と合流したビードロズ達は、今は完全に見る側になっている。
ステージの範囲の真ん中。
そこから右ではあるグループが演奏の準備をしており、左では違うグループが準備している。
「これって、同時に演奏するって事?」
「あ、ではなくて・・・片方の演奏が終わったら、すぐ片方の演奏が始められるように、だと思います。終わったら片付けがありますけど、こうすることでもう片方が演奏している間に入れ替わりが出来て、もたもたしないんです。」
「そうなのか、考えてあるな・・・」
「千百合達はどっち側なんだい?」
「わかんない。」
「わからないだと?」
「直前まで教えて貰えないんだって。」
「そのような事があるのか?」
「まあ、場所取り防止かなとは思うね。」
「いやあ、暑そうですなあw」
「暑いでしょうねえ。あの照り返しが。」
「ようあんな所に行く気になるの。」
「そのセリフお前が言うのwカンカン照りの中でスポーツしてるくせにw」
「むーん・・・」
「どうした?」
「真ん中が良かったなーと思って!」
「確かに、必ず左右どちらかには振れてしまうからな。」
「でしょー?こーんなにおっきな会場だからさ、真ん中とかぜーったいたのしーと思うのにー!」
「まあ、そういう仕様ならばもう諦めるしかない。」
「むー・・・」
口を尖らせる紀伊梨に、柳は笑った。
「どちらだろうと見ていてやる。」
「ほ?」
「だから、あまり気にするな。」
「・・・・!うん!」
そんな会話をしている内に、とうとう始まるらしく、司会の女性スタッフが中央に進み出た。
「お集りの皆さま、本日はお暑い中、ようこそお越し下さいました。これより、今年度のレインボーフェスタを開催させて頂きます!」
わあっと大きな歓声が上がった。
いよいよ始まる。
今日が始まるのだ。
「それでは早速、最初のグループの発表に参りましょう。皆さんの右手におりますグループ、Last Citrus で、曲は学園天国、既存曲でございます。左手のグループは3D’s、曲は奇跡の未来、オリジナルです。今から順に演奏をして頂きますが・・・観客の皆さんは、終わりましたら是非
ーーーーーステージの真ん中に来てほしい、と思うグループのバンドの手を掲げて下さい!」
え。
というざわめきより大きな声で、司会が続ける。
「皆さんには来場の時点で、チケットや受付時に2色のバンドが配られています!右手が赤、左手が青のグループとし、こうやって手を挙げて好きな方を応援してください!応援が多いバンドの中から、本日の締めのアンコール曲を演奏する権利があるグループが選ばれます!」
「・・・はーん。」
「おいwおい・・・」
「・・・これって、」
「つまりしょーぶって事ー?」
紀伊梨の一言は、実に的確に現状を説明してくれた。
その通りだった。
如何に主催側が違いますよと言っても、そうとしか思えない。
これは勝負なのだ。
より多くの観客を引き付けた方が勝ちの。
「成程・・・これはいい趣向ではないか!」
「どこがじゃ。」
「まあ、弦一郎はこういうシステムが肌に合うだろうね。」
「しかし、これは気が散るでしょうね。」
「ま、気楽に演奏って感じじゃなくなっちまうよな。」
「ウケないとそれがわかるってことだからな・・・プレッシャーがすごそうだ。」
「・・・ふむ。」
確かに、普通の演奏より断然プレッシャーになることは事実だが。
だがそれはそれとして、果たしてビードロズにプレッシャーが効くのかどうか、という話があってだな。
などと、色々各々思うことは数多くあるが、時間は待ってくれない。
まだ処理しきれていない者も居る中で、司会の女性はいとも簡単にスタートを切ってしまう。
「それでは、演奏開始です!」
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