Solicitation:2nd game 2
紫希と対峙して、ペイントをぶつけるべく千百合は構えた。
紫希も構えた。
嫌そうな顔。
嫌なんだろう、この心優しい友人は。
そんな紫希にぶつける方も愉快ではないけれど、これも勝負だ。しょうがない。
怒らないから、遠慮なくぶつけてくれて良いよ。
その前にぶつけちゃうけど、それは許して。
なんて独り内心で呟いて、放たれたペイント弾を今正にぶつけようと腕を振り上げた。
紫希もほぼ同じタイミングで構えるが、構えからして駄目な事が千百合には分かった。
やらなきゃと思うプレッシャーや、飛び交うペイントの所為で紫希は半分パニックになっている。
ただでさえ上手くは無い事に加えて、浮ついた状態なのが紫希の姿勢を崩す。
これは駄目だ。
自分には当たらない。
「きゃあっ!」
バチュ!と音を立てて紫希の左肩で黄色のペイントが跳ねた。
紫希の放った青いペイントは、やっぱり千百合の横を通って丸井の方へ飛んで行った。
その直後。
「黒崎さん!下がって!」
(え?)
下がる?
誰が?
自分が?
何故?
今自分と紫希との一騎打ちが終わって、勝負は着いたのだから下がるも何もーーー
「もう遅い。」
そう言った仁王の背後から飛び上がる影。
自分を見て居る。
狙いを定めている。
「・・・紀伊梨!?」
「おおおおりゃああ!」
紀伊梨の放ったペイントは、真っ直ぐ千百合の腰に飛んでいき、きれいな緑の花を咲かせた。
鳴り響くホイッスルの音。
「しゅーりょーーーー!勝者はAチーム!」
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