Solicitation:4th game 5


ROOM:先のヒントによる

PLACE:
姫を生み、同時に奪いし果実
踏み越えて進む先
待ち受ける謎に立ち向かう
導き手の答えに寄りて
道標は眠りにけり

CAUTION:不正解した場合
そのチームは2分間
再回答する権利を
剥奪されるものとする

※ROOMは両チーム共通とする




(相変わらず分からん・・・)

「桑ちゃーん!どすか?どすか?何か見つかった?」
「ああ、いや何も・・・何のことかさっぱりだ。」
「うーん・・・姫かあ、お姫様・・・うおうっ!?」
「五十嵐!」

紀伊梨がこける寸前に、咄嗟に襟首を桑原が掴んでくれたおかげで、紀伊梨は顔面強打を免れた。

「ふう、やれやれだぜ・・・ありがとー桑ちゃん!」
「良いけど、気をつけろよ?此処はかなり足元が危ないぜ。」

持ち主が適当だったのか、或いは後の所有者が適当だったのか。
それは分からないが、この温室はかなり雑多に色んなものが所狭しと植えられていた。

放置気味なのも相まって植物同士がお互い自由に伸びており、何処が足の踏み場で何処が土部分なのか分からない所も多々ある。
もはや何処に何が植わっているのか分からない状況。その上広いと来ると、もう全貌の把握は絶望的である。

「温室というよりジャングルだな、これは・・・」
「お!という事は、私達探検隊だね!よし、行くぞ桑ちゃん隊員!五十嵐隊長についてこーい!」
「・・・・・」
「あれ?桑ちゃん返事は?」
「あ、お、おー。」
「おー!」

(ビードロズって肝の太い奴らの集まりなんだな・・・)

紀伊梨が隊長とか結構不安なんですけど、と思う桑原だが、紫希達ビードロズメンバーは実際に紀伊梨をリーダーとして活動しているわけで。
ただ、これに関しては紀伊梨が気の毒だろう。
桑原にとってのリーダーといったら幸村なので、幸村と比較してリーダー然としてろと言われると紀伊梨でなくても難しい。

「あー!たんぽぽだ、桑ちゃんたんぽぽだよー!」
「本当だ・・・隙間も多いし、雑草が入り込んでるのか?」

実はこのたんぽぽ、入り込んだ雑草ではない。
今や絶滅が噂されている、関東タンポポがわざわざ植えられているのである。

とはいえ、そんなニッチな学術的な話を紀伊梨が知るわけもない。
そんな事より。

「たんぽぽって食べるの難しいよねー!もーちょっと楽なら良いのにー。」
「食べる!?たんぽぽをか!?」
「そーそー!なんと、たんぽぽは食べられるんですよっ!」
「確かに、葉物だろって言われたらそうかもだけど・・・どうやって?」
「えーとね、紫希ぴょんはいつもおひたしにしてくれるよ!」

でも、普通の野菜のお浸しと違って、ちょっとの手順ですぐ苦くなったりえぐみが出たり。
難しいのだと言って紫希は困った顔をしていた。

「・・・・・そうか・・・いや、待て・・・・」
「おろ?桑ちゃん、どったの?」
「・・・そうだよ、ブロッコリーだって放っておいたら花が咲くもんな・・・そうか・・・」
「桑ちゃん?桑ちゃーん!おーい!」
「五十嵐、サンキューな!希望が見えて来たぜ!」
「お!?おお・・なんだかよく分かんないけど、どーいたしまして!よかったね!」

何故に礼を言われたのか、この時の紀伊梨はまだ知らない。



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