Solicitation:4th game 8
「うおおおおお!?何かカンカンがちょー落ちてきてるよ!?」
「やはり、狙いはこれか。」
「ど、どうしたら良いんだ!?」
「兎に角、何でも良いので缶を落として下さい!此方のターンを終わらせない事には、どうにもなりません!」
「分かった!」
と、言いつつである。
ターンを終わらせたって、どうにもならない事が柳生と柳には良く分かっていた。
勝つ為には先ずターンを貰わなければならないのに、ターンを貰うと相手の有利になり。
逆に相手のターンになっても、こちらが缶を落とし返したってどうにもならないから、目には目を、が出来ない。
正に八方塞がり。
取り敢えず手近な缶を落とすべく立ち去る桑原の背中を成すすべなく見つめながら、柳生と柳は溜息を吐いた。
「・・・これは、」
「ああ。極めてやりたくはなかったが、勝利には変えられまい。」
「え?何々?」
「しかし、体の良い物はありましたか?」
「少なかったが、幾らかは見た。数はそんなに要らないだろうから、十分だ。」
「ねーねー、何がー?」
「それよりも、もう一方の方が悩ましいな。どうやって止めるか・・・」
「それは大丈夫です。心配には及びません。」
「ほう、当てがあるのか?」
「ええ。何も我々が動かずとも良い・・・そうは思いませんか?。」
「!ふむ、成程。確かに、その通りだな。」
「ねー!何の話してるのってばー!」
がああ!と叫ぶ紀伊梨。
いい加減仲間に入れてくれても良いじゃないか。
「ああ、これは失礼。今からお話しますので。」
「お前にも働いて貰う。そのつもりで、良く聞いておいてくれ。」
「はーい!あ!桑ちゃんも帰って来たー!」
「ナイスタイミングです、桑原君。」
「え?今から作戦の説明をする。聞いておいてくれ。」
「よーし、皆で頑張ろー!」
なんて高らかに叫ぶ紀伊梨だったが。
ーーーーーーー
「やなぎー。」
「なんだ。」
「私と「代わって、とお前は言う。断る。」
「なんでー!」
そこまで分かってくれてるなら代わってくれても良いじゃない!
と紀伊梨は思うが、柳はすげなくそれを躱す。
「五十嵐さん、柳君には代われませんよ。」
「この中だと柳が1番上手いからな。」
「ううう〜〜〜〜・・・じゃあ桑ちゃん!」
「俺かよ!?」
「桑原君もいけません。柳君の次点に上手いのは、この中では桑原君ですから。」
「じゃあやーぎゅ、」
「柳生にはリーダーとして全体を見て貰わねばならない。必然、お前しかその役割に回れる人間は居ない。」
「嫌だよ!やりたくなーい!」
心の叫びである。
やりたくない、本当にやりたくない。あらゆる意味で。
「そうもいかない。今のこのチームの勝率は精々37.8%という所。手段を選んでいる場合ではないんだ。」
「うう・・・・」
「ま、まあまあ。お互いゲームだって分かってるし、もし何かあったら一緒に怒られてやるよ。な?」
「・・・・むー!本当だよー!本当に本当だかんね!絶対だかんね!」
「ええ、約束します。」
柳生達だって、これを紀伊梨にやれと言うのは酷だとは思っている。
でも、もう他に手段が無い所まで追い詰められているのだ。
さあ、作戦開始。
もう猶予は残り少ない。
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