Solicitation:4th game 9
「・・・これは。」
「ちょっと、眩しい。」
「ああ、申し訳ありません。失礼しました。」
柳生が進んでいた先、ふと先を照らした時に見つかったのは、胡坐をかいてぼうっと座る千百合の姿だった。
「しかし、黒崎さんはこんな所で、ライトも点けず何を?」
「休んでた。ライト無いし。」
「・・・紛失されたのですか?」
「ううん。ただ、私持ってない。」
という事は、敢えて手放しているという事である。
「成程。それで動くに動けず、此処に止まって居たと。」
「そ。まあちょっとは動いたけど、面倒だし。」
「確かに、ライト無しでは此処で身動きは取れないでしょう。危険ですし、動かない方が賢明かもしれませんね。」
「ね。こんな状態で動けとか、無茶も良いとこよ。」
だから、此処に居る。
確かにそれはそれで動くよりは安全だろう。
が。
「・・・ところで、黒崎さん。」
「ん?」
「ずっと其処に、そうして座っておられるつもりで?」
「だって怠いもん。ライトも無いし。」
「しかし、どんなギミックがあるか分かりません。忽ちは問題なくとも、ずっと一所に止まって居ると言うのも危険では?」
こう暗いと、何かが起こっても我が身に降りかかるまで気づききれないのである。
だから、動かないから安全だと決め打ちするのも無理がある。
一番安全なのは、やっぱり。
「ライトがあるのが何よりだけど、無いもん。しょうがないじゃん。」
「そうでしょうね、其処に結論が落ち着くでしょう。」
こうまで暗いと、ライト無しというのは言うなれば目隠し状態の様なものなのだ。
動くよりはじっとしているのが安全だが、より安全なのは目隠しを取る事。
柳生は溜息を吐いた。
「仕方がないでしょうね。」
「?」
「私と行きましょう、黒崎さん。」
千百合はちょっと目を見開いた。
「マジか。良いの。」
「本当はしない方が良いのでしょうが、此処で放置すると勝負云々の前に、怪我したのしないのという話に発展しかねませんからね。勝ちたいのは山々ですが、私としても、敵味方関係なく負傷者が出るのは本意ではありませんので。」
千百合が意図的にライトを所持していない。
その事から考えると、自分がこうして千百合を助ける事も、Aチームの想定内の様な気がする。
転じて相手の良いように扱われている気もするが、もう仕方がない。
この状況で千百合を見捨てられない。紳士の名折れだ。
「サンキュ。まあせめて邪魔はしないようにするし。」
「それはどうも。そう言って下さるだけでも、少しは気が休まります。では、行きましょうか。」
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