Solicitation:Epilogue 1
こういう時。
一番に音を上げるのは、いつも紀伊梨。
「にゅ・・・」
「紀伊梨ちゃん、眠いですか?」
「うにゅ・・・」
帰りのバス。
散々遊んで、後は帰って休むだけ。
ゆらゆら揺れる車内はクーラー効いていて、とても快適。
「寝てても良いんじゃない。」
「そうだね。このバスは、湘南まで行ってくれるんだろう?」
「そーよ、有難い事にねー。」
どうやらバスの担当者は、ゲーム中に跡部から連絡を受けて、一同が最終的には湘南に帰る事を知ったらしい。
だから帰りは、東京駅から電車ではなくて、もう家のすぐ近くまで行ってくれる。
本当に有難い。色んな意味で。
「明日は又、学校です。休める内に休むのも手でしょう。」
「そうだな。疲労を持ちこしては、学業にも支障が出る確率100%だ。」
「む。そういえば五十嵐、お前は明日の宿題などは、」
「真田。その辺の確認はするだけ無駄じゃき、止めときんしゃい。」
「大体、普段からもやってこねえもん此奴。こんなイベント抱えて、宿題もやれとか、無茶も良い所だろい。」
「というか、俺達も明日の授業の事は確認しないとな。普段日曜日にやってる事が出来てないわけだし。」
そう、明日は月曜日。
散々遊んでめいいっぱい動いて、月曜日を迎えたら又学校だ。
朝練して、授業受けて、部活して。
その繰り返しだけど、一日一日違う繰り返し。
それが、楽しくて楽しくて。
いつも明日は楽しみだ。
「取り敢えず、お前らは朝練、寝坊すんなよw」
「馬鹿にするな。するわけがなかろう、これしきの事で。」
「ねえ。今何人か目逸らししなかった?」
「ふふっ。大丈夫だよ。眠いと思うのは仕方がないけれど、遅刻はなんだかんだする人は居ないさ。」
「ああ。「遅刻は」な。居眠りは、する確率のある者が居るが。」
「プリッ。」
「おーい、五十嵐。寝るんだったら、後ろで寝ろい。横になれるからよ。」
「うにゅ・・・」
「しょうがねえなー、運んでやるか。ジャッカルが。」
「おい、俺かよ!」
「・・・・・・」
「柳生君?どうかしましたか?」
「いえ・・・賑やかだなあと思いまして。いつもこうですか?」
「ええ、そうですね。これが何時もの雰囲気です。」
柳生が今迄属していたのは、ゴルフ部。それから生徒会。
柳生本人の性格も相まって、今迄所謂「騒がしい友人」は周りにあまり居なかった。
「良いですよね、楽しい感じで。」
ごく自然にそう問いかけてくる紫希。
「・・・そうですね。」
そうやって返してしまう辺り、柳生は年貢の納め時を感じた。
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