Rare holiday 1
「今度の日曜日、お買い物に行きましょう、可憐ちゃん!」
「・・・え?」
ガシ!と両手を握り締め、こっちを見つめてくる網代。
「な、何っ!?どうしたの急にっ!?」
「急じゃないわ!私はずっとタイミングを見計らっていたのよ、お買い物に行くタイミングを!」
「な、何を買うのっ?」
「勿論、夏に欠かせないものよ♪水着とゆ・か・た!」
水着と。
浴衣。
「そっかあ・・・確かにもう去年のは小さいかもっ。」
「でしょ?でしょ?それでなくてももう中学生なんだし、ちょっと大人っぽいのが欲しいわよね♪それで、お祭りとか行きましょうよ!」
「お祭りかあ・・・」
「勿論忙しいけれど、全然休みがないわけじゃあないわ。他所の部活の子とかは兎も角、同じ部活だったら皆で遊びに行けると思うのよね!でも、いざ遊ぶときになって浴衣も水着も気に入ったのを選べてなかった、なんてテンション下がるじゃない?部長様が何とかしてくれるとかそういう事じゃなくて、気合の問題として!」
「う、ううんっ?そっか・・・そうなの、かなっ?」
可憐はここまでファッションにかける情熱はないが。
ただまあ、それはそれとして女の子として浴衣や水着を買いに行く、というのはとても魅力的な事である。着る予定が有るなら尚更。
「行ける?なら決まりね!待ち合わせは9時に駅で良いかしら?何か行きたいブランドは?」
「お任せしますっ!分かりませんっ!」
興味無いわけじゃないけれど、ブランドとか言われてもここ行きたいとか言えない。出てこない。そこまで拘りがあるわけじゃない。
すっかり網代先生にお任せしますモードの可憐に、網代は了解のウインクを飛ばした。
「じゃ、差し当たっての行き先は付き合ってもらっちゃうわね?」
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