5万打記念企画 No.050

「・・・・・」
『はい、もしもし?』
「あっ、もしもし紫希ちゃんっ?今大丈夫っ?」
『はい。大丈夫ですよ。』
「良かったっ!あのね、ちょっと相談に乗ってほしいことがあって、」

結局悩んだ末に、可憐は友達を頼る事にした。
とは言っても、今日は久しぶりの長いフリータイムだから、テニス部員に電話はちょっと気が引けて、神奈川の友人達の方にかけてみたのだが。

「・・・・っていうわけなんだけど、紫希ちゃんだったら何を入れるっ?」
『私だったら、アロマキャンドルでしょうか。』
「えっ?」
『実際に今、似たようなのを持っているんです。ちょっと待ってくださいね、写真を・・・はい。』

紫希の送ってきた写真は、可愛らしいピンク色のガラスの器だった。
モザイク模様になっていて、濃いピンクや薄いピンクのガラスが色とりどりに嵌っていて、中には火の消えているキャンドルがある。

『これを、夜なんかに部屋の電気を消して、ちらちら揺れるのを見て楽しむんです。良い香りもしますよ。結構明るいですし・・・とは言っても、何か作業が出来るほどじゃないですけど。』
「ううんっ!ううんっ!凄いよ紫希ちゃん、お洒落だよっ!私、思いつかなかったなあ・・・」
『わ、私じゃなくてこれが綺麗なだけで・・・ええと!話を戻しますけれど、ラメがあるのならその部分が影になって、面白い模様になると思いますよ。』
「うん、綺麗だと思うっ!あ、でも蝋燭とかってどこで買えば・・・」
『アロマが無くても良いのなら、百円均一に売っていますよ。火を点ける時も、そのくらいの深さならチャッカマンで安全に点火出来ますし。』
「わああ・・・うんっ!有難う、そうするっ!」



まだ時間はあるし、早速買いに行こうと階下に降りると、母が夕飯の支度をしていた。

「あれ?可憐、どこかに行くの?」
「うんっ!ちょっと出てくるっ!蝋燭買いに行くのっ!」
「蝋燭?」
「うんっ!あのね、紫希ちゃんに教えて貰ったんだっ。グラスの中にね、蝋燭を入れてーーー」
「駄目!」
「えっ?」

可憐は進みかけた足を止めた。

「駄目だよ、駄目駄目!部屋の中で火なんて、お母さんは許可しません!あんまりこういう事は言いたくないけど、可憐はドジなんだから、もし火を点けたまま倒しちゃったりしたらどうするの!?」
「・・・・・!」

確かに。
言われてみればそうだ。

「それに、可憐最近は部活が忙しくてよく寝落ちちゃうでしょ?もし消さないでうっかり眠っちゃったりしたら、大事故だよ!」
「・・・・・・」
「分かった?お母さんも本当は良いよって言ってあげたいけど、駄目だよ。どうしてもやりたいなら、電子キャンドルとかにしておいて。」
「・・・・はい。」

ぐうの音も出ないで、可憐はyesの返事をした。

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