5万打記念企画 No.050





「はあ・・・・」

翌日、思うようにグラスを使えなかった可憐はがっかりモードで学校に来た。

いつもの朝練、いつもの片付け。
気分は晴れないけど天気は晴れてる。

「タオルどうぞ・・・」
「おおきに・・・どないしたん。調子悪いん?」
「ううん・・・ちょっと昨日、残念な事があって・・・」

可憐はつい、ダラダラと落ち込んでる理由を話してしまった。
ああ、あんまりこういう愚痴っぽいことは言いたくなかったのに。まして、関係のない忍足に。

「それで、昨日は結局普通にサイダーを入れて飲んだんだけど・・・」
「・・・・・・」
「別に、それでも綺麗だから良いんだけどっ!でも、一度こう、夢が膨らんじゃってというか・・・」
「結局、蝋燭は買えてないんやな?」
「えっ?うん。買う前にお母さんに止められちゃったし・・・」
「・・・・・・・」
「忍足君っ?」
「ん?ああ。何でも。」
「そうっ?」
「それより、呼ばれてんで。」
「えっ?ああっ!今行きますっ!」

束の間グラスの事も忘れて、可憐は走った。




そしてその日の放課後。
部室に行くと、忍足は天井を見上げて無言だった。

「・・・・・・」
「・・・な、何やってるの忍足君っ?」
「ああ、可憐ちゃん。丁度良かったわ、今連絡しよう思うてたところやねん。」
「?なあにっ?」
「明日、今朝言うてたグラス持って来れるやろか。」
「へっ?」

持ってこれるか。明日。グラスを。
いや、そりゃあ可能だけど。

「出来るけど、どうして・・・」
「やってみよかと思て。」
「何を?」
「グラスキャンドル。」

忍足は、本気なのかと思うような事を偶にいつもの顔で言う。

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