5万打記念企画 No.051
「ってわけで、ニオニオのじゃないですかっ!」
「いの一番に俺の所に来るっちゅうのは、どういう基準なんじゃ。」
もっと他に幾らでも当てがあるだろうに何故。
屋上で捕まえられた仁王はそう思うが、柳生は涼しい顔。
「学校に縁遠い・・・ああ、関係のない物を持ち込むことにかけては、お得意でしょう?」
「お前さんもまめじゃな。」
「?まめ?わかんないけど、ニオニオどーお?知ってるー?」
「貸してみんしゃい。」
仁王はマッチ箱を手に取って、眺めたり中を開けたりした。
「・・・マッチの種類からわからんかと思うとったが、普通のマッチじゃな。」
「ええ、それは私も考えましたが。これといって他に特徴がないんです、マッチ以外の物が入っているわけでもありませんし。」
「まあ何にせよ、俺のでもなければ持ち主を知っとるわけでもないぜよ。ほれ。」
「知らないかー・・・ほい。」
「五十嵐さん、少し。」
「お?」
「・・・仁王君、こういう事は辞めなさいと何度言わせるんです。」
「プリッ。」
柳生は一本混じっていた、プラスチックの偽物マッチを弾き出した。
「ってわけで、なっちん知りませんか!」
「知らないねえw」
紀伊梨と柳生は、仁王の次に学校で遊びそうな人物・・・棗の所を訪れていた。
「そうでしたか。黒崎君の物である可能性は、非常に高いと踏んでいたのですが。」
「俺ってそういうイメージなのwうけるわw」
「いや正直、俺もそういうイメージが・・・」
「桑原お前までw」
「桑ちゃんはどお?知らにゃい?」
「残念だけどな。」
「そっかー。」
「いや、しかしこれ良いねかっこいいねw良い趣味しているわ、誰のか知らんけどw」
「ええ、私も同意け・・・そう思います。」
「ごめんね苦労をかけてw」
「いえいえ。」
「?でもこれかっこ良いよねー!」
「確かに、ちょっと武骨なかっこよさだよな。女子のものっていう可能性は低いんじゃないか?」
「えーそっかなー?女子が持ってても良い気がするけどなー?」
「悪いとは言いませんが、やはりどちらかというと男性向きのデザインでしょう。用途としても。」
「用途・・・ああ、はいはいw」
「ようと?」
棗は、柳生が喫煙を推測している事を察した。
女性だって喫煙はするが、中学生が非行に走って喫煙するならやはり男子の方が想像しやすい。
「まあ確かに、そもそもこれの持ち主は、マッチ学校に持って来てどうすんのって話ではあるねw」
「えー、使うんでしょ?」
「だから何によw」
「えーとお、うーんと・・・あ!わかった、魔法のマッチなんだよ!」
「「「魔法のマッチ?」」」
「そー!きっとさ、シュッってして火が点いたら、その間だけ良い夢が見られるんだよ!」
「マッチ売りの少女かw」
「えー!だって他に思いつかないもーん!」
「火か・・・火を学校で使う場面・・・」
そんなもんないだろ。
と言ってしまうと思考が止まってしまうので、一同は敢えて言わない。
「やはり、一番に思いつくのはアルコールランプですが。」
「それ理科の実験でしょwまさかmyマッチでランプ点ける拘りの人とか居るわけもなしw」
「ごみを燃やす、とか・・・いや、ないな。する理由がないもんな。」
「あ!たき火は!?たき火だたき火だ落ち葉たきー♪って、あれ?落ち葉?」
「今6月だぞw」
「花火・・・いえ、無理がありますね。」
「え、なんで?花火かもよ?」
「湿気るでしょう、この気候だと。」
「まあな。外に出たくなくなる季節だよな。」
桑原が外に目を向け、他3人もなんとなくそれに倣う。
ああ、どんよりしてる。今にも振り出しそう。
こんな日は、無理して外へ行くより、部屋の中でお菓子でもつまみながら楽しい時間を過ごしていたい。
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