5万打記念企画 No.052
次の日。
昼休みに紀伊梨に貸したCDの在り処を訪ねようとB組を訪れると、紀伊梨は井谷と青羽一緒に雑誌を見て、何事かきゃいきゃいはしゃいでいた。
「ん?あ!紫希ぴょん!千百合っち!ちょーど良かった、来て来て!」
「?何ですか?」
ここで何ですか?と言って何の気負いもなくテクテク近づいていく紫希を、千百合はいつも凄いなあと思う。自分なんか、何か面倒事じゃないだろうなとか思ってつい怠いと思ってしまうのに。
「えーとまず、飼うなら犬より猫派だ!」
「・・・心理テスト、的な事ですか?」
紫希が尋ねると、井谷と青羽はちょっと微妙な返事をした。
「心理・・・まあちょっと違うけど。」
「取りあえずまあ、答えてあげて?」
「ええと、じゃあ・・・いいえ。」
「いーえね!いーえ・・・しょっぱい物より甘い物が好きだ!」
「はい。」
「私服だとスカートをよく履く!」
「はい。」
「お花を貰うと嬉しい!」
「はい。」
「あ、これだ!」
「だよねー、春日さん絶対このタイプだと思った。」
「?」
「よしゃ、次千百合っち!飼うならーーー」
「猫。」
なんでといって、楽そうだから。
散歩を自分でやってくれるかどうか、この差は大きい。
「長袖が好きである!」
「ああ、まあ。はい。」
「ピンクやオレンジより、青や紫の方が好きだ!」
「はい。」
「朝型か夜型かと言われると?」
「あー・・・・夜かな。」
「これか。」
「これもやっぱりって感じー!」
「何なの?」
千百合が聞くと、紀伊梨は今度は雑誌をこっちに広げて見せてくれた。
「じゃじゃーん!性格別のお勧めファッションとメイクしんだーん!です!」
「ああ、そういう・・・」
「春日さんはね、ガーリッシュタイプ。フェミニンでガーリーな貴方は、甘くて可愛いふんわり系コーデがピッタリ!メイクもピンクで整えて、柔らかいオーラの乙女になりましょう、だって。」
「へえ・・・」
「千百合っちはねー!クールタイプだよ!いつもシャープでスマートな女の貴方には、大人っぽいファッションがおすすめ!コンサバで上品にまとめても良いですが、モード系でエッジを効かせるのもよし!メイクもくっきりした色で決めましょう・・・おー!おっとなー!」
大人。
「大人って、何?」
「「「「え?」」」」
「大人っぽいって何をもってして大人なの?」
「何・・・」
「何って言われると・・・・」
「・・・あ!わかった!」
「何が。」
「子供っぽいの反対だよ!」
「は?」
「ああでも、千百合ちゃんがお勧めされているタイプのファッションって、確かに幼ければ幼いほど良さが分かりにくいですよね。」
「そうそう、それそれ!それが言いたかったのー!」
「確かに、コンサバとかモード系が好きなちっちゃい女の子って居るの?って感じだし・・・」
「成程ねー、ひいては趣味が大人っぽいって事になるのかな。」
「ははあ・・・・」
(子供から遠い。って事か。子供らしくないから、じゃあそれは大人っぽいって事になる・・・何かちょっと、消去法的な感じもするけど。)
でも確かに、自分の思う周りにいる大人っぽい人は、子供だったらまずしないような振る舞いをしている。そして、それをもってして大人だなあと思っている気が、千百合自身している。
「そう考えると春日さんは正に年相応って感じでー、紀伊梨は子供っぽいよね。」
「わかる。」
「子供っぽい!?どの辺が!?」
「「「いやもう、ほぼ全部。」」」
「えー!」
「あ、あはは・・・」
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