5万打記念企画 No.058
「おー!おー!すごーい!」
「・・・おい黒崎千百合、これは何だ?」
「え、中国茶らしくっていったら手軽なのこれかなって。」
「何が手軽だ何が!」
真田の叫びに、幸村が声をあげて笑った。
紀伊梨と真田は、翌日学校の教室でなんと。
中国の衣装を着ていた。
「チャイナドレスじゃないだけマシと思えよ。」
「当たり前だろう!もしドレスなど用意されても、俺は絶対にそんなものは使わん!」
「あははは!でも弦一郎、よく似合ってるよ?男物の中国衣装なんて、そういえばマジマジと見ないな。」
「凄いでしょwお礼を言ってくれても良いのよw」
「なっちんすごーい!ありがとー!」
「どこから持ってきたんですか・・・?」
「え、近所の貸衣装屋さんw」
千百合が思いついたのはシンプルな話。
中国茶なら中国イメージ押せば良いんじゃね。それだけ。
棗なら多分衣装の当てくらいあると踏んだのだが、どんぴしゃりだった。
紀伊梨は大喜びだが、勿論真田は憤懣やるかたない。やり方の是非はさておき、千百合が半分面白がっているのがよく伝わるからだ。
「着替えてくるーーーおい、離せ!何だ!」
「良いじゃんこのままで居ようよー!烏龍茶っぽいんだしー!」
「こんなものが烏龍茶らしいわけがあるか!」
「いや、そうでもないと思うよ。」
「・・・何?」
「確かにそのままだったらただの中国人ごっこだけれど、例えば実際に茶器を持ったりすれば大分様になるんじゃないかな。」
「元々、CMが似合うとかそういう話だったみたいですし、イメージは大事ですよね。」
「ああ、なるほど。絵面的にどうかって結構重要ポイントなわけね。」
「・・・そう、なのか?そういうものか?」
これで揺らぐ辺りが真田の生真面目過ぎて逆にちょっとアレなところである。
詭弁に騙されやすい。非常に。
「おー!やったやった、これで烏龍茶に近づいたお!」
「うん・・・ただね。」
「およ?」
「お茶のイメージとは近くなるけれど、烏龍茶っぽいと言うよりは・・・」
「あー、わかる。あれっぽい。「ジャスミンティー。」」
ぶっちゃけ、烏龍茶は厳密には中国茶という分類でも、日本に馴染みすぎていてもう感覚的には中国茶でも何でもないような所がある。
こうして雰囲気がっちり作って中国茶!と言われると、ジャスミンティーとかコテコテのエキゾチックなお茶のイメージが先行してしまって、烏龍茶アピールという意味ではかき消されてしまいがち。
「そう言うと思ってだねw」
「お!何か烏龍茶っぽくなる秘密兵器が!?」
「や、じゃなくて造花のジャスミン飾りを多めに借りてきたのw」
「そっち!?」
「どうしてこっちなんですか・・・」
「いや逆にあると良いかなってw」
「・・・・・」
千百合はそのジャスミンの造花を、腕を伸ばして自分から遠くして眺めた。
そして目だけで真田と見比べ。
「似合わね。」
「やかましいわ!そもそも当たり前だろう、男が花等似合う方が珍しいのだ!」
「え、現状知り合いに違和感なさそうな奴多いけど。」
「あ、あはは・・・」
「ふふふ!まあそうだよね、花は基本的に女の子の方が絵になるもので・・・あ、千百合少しこっちを向いて。」
「え、何。何々何。」
「・・・よし。うん、可愛いよ。良く似合ってる。」
「・・・紫希、私の頭どうなってる?」
「あ、千百合っちかわいー!ゆっきー、紀伊梨ちゃんもやって!」
「駄目だよ、自分でやってくれ。」
「ていうかお前のがこういうの得意でしょw」
「おい!烏龍茶の話はどこへ行ったのだ!」
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