extra.4 グダグダ童話パロディ
昔々あるところに黒刃と紅羽と言う仲の良い兄妹がおりました。
「ひぃ、ふぅ、みぃ……っち、今月の小遣い少なすぎだろ、あの継母。紅羽、さっさと金持ちのボンボンでもオッサンでも引っ掛けてきなさい。」
「何このどうしようもない始まり方!!」
兄妹物語
「兄者ァ!分かってる?!コレ童話パロですよ、童話パロ!!ヘンゼルとグレーテル!!」
「知ってますよ、そんなの。私は只、金が欲しいだけの無垢なる賢い少年役です。」
「激しく前半いらねェっ!!」
え、えーっと……、最初からぶっ飛んだ事になってますが…ある日黒刃と紅羽は継母に連れられて、森へ野苺を摘みに行く事になりました。
あ、因みにナレーションは俺、山崎退で御送りします。
「おーい、糞餓鬼共ー。森にテメェ等捨てに行くぜィ。さっさと仕度しやがれってんでィ。」
「沖田さんんんんんんっ!!!それ言っちゃ駄目ですよねっ?!子供、普通ついていきませんよねっ?!!」
「その前に沖田くんが継母役ですか?欺瞞だなぁ。」
「やめろォォォォォ!!役とか言うなァァァァァ!!物語をこれ以上崩壊させないでくれェェェェェ!!」
「煩ェなァ、紅羽。ンな事言ってたら話が進まねぇじゃねェですかィ。ほら、このパン持ってさっさと行きますぜ。」
「継母さん、パンなんかの消耗品嫌です。現金にして下さい。」
「兄者ァァァァァァァァァァ!!!」
そ、そんな訳で、黒刃と紅羽は捨てに行かれるとも知らず、継母に森の奥へと連れていかれたのでした……って知ってるよね、コレ……。
*****
「いいですかィ、家にはもう食いモンがねぇからテメェ等をココに置いてきやす。後で迎えに来るって言っときやすが、絶対戻ってきやせんので此処で野苺でも何でも摘んでて下せェ。間違っても俺の後についてきたり、家に帰ってこようとか思うんじゃねぇぞ。」
「誰があんな襤褸屋に帰ろうだなんて思うもんですか。私は上手い事紅羽を使って金持ちの家に転がり込みます。」
「もうどうにでもなれ……」
こ、こうして黒刃と紅羽継母が迎えに来ることを信じ、2人で野苺や木の実を集め始めました。
「どっかに小銭かなんか落ちてないですかねぇ…。」
「兄者……、せめてナレーションが言った事は表現してあげましょうよ……」
「何言ってるんですか、野苺や木の実なんか採ったって1円にもなりませんよ。腹の足しにもなりません。私は無駄なエネルギーを使いたくないのです。」
「………じゃあもう御菓子の家を探すステップに行きますか。」
「めんどくさいですねぇ…」
ちょ、待って待って!!
まだ明るいからそのステップに行っちゃ駄目ですって!!夜になってから探しに行くんですよ!!
「良いじゃないですか、山崎くん。細かい事気にしないで。パロディですからさっさと夜にできるでしょう?」
まぁ…そういうことなら出来なくないですが……
「山崎さん!!騙されちゃダメですよ!!この人さっさとギャラが欲しいだけですからっ!!」
「嫌だなぁ、紅羽。そうしてくれるならちゃんと芝居しますよぉ。」
「う、嘘臭ェ……」
じゃあ取り敢えず夜にしますね。
えーっと、継母に言われた通り、野苺や木の実を摘んでいた2人でしたが、何時まで経っても継母は迎えに来ず、夜が更けていったのでした。
「ああ。暗くなってきたのに、お継母様はまだ迎えに来てくれない。あたしたち、捨てられてしまったのかしら。」(棒読み)
「大丈夫だよ、紅羽。お兄ちゃんがついているからね。さぁ、帰り道を探そう。」(棒読み)
全然演技駄目じゃないですか、2人共っ!!、
「仕方無いじゃないですか。慣れてないんですから。」
「台詞覚えてただけでも良しとして下さいよ。」
はぁ、もう何か疲れてきたよ、俺……。
「疲れても良いですが早く話を進めて下さいよ、山崎さん。」
……はいはい。
こうして兄妹は帰り道を探し始めたのでした。
「暗いよー。怖いよー。」(棒読み)
「泣かないんだ、紅羽。きっともうすぐ家に着くからね。」(棒読み)
い、居たたまれない……!!!
何この演技力の無さ!
「放っといて下さい!つーか山崎さん、ナレーション!!」
あ、そうだそうだ!
えーっと、暫く歩くと、森の中の開けた場所に家が見えてきました。
「ああっ。見てごらん、紅羽っ。家があるよ。今夜は彼処に泊めてもらおう。」(棒読み)
「あ。待って、お兄さん。」(棒読み)
……。
家を目指して、2人は駆け出しました。そして、その家の前に来て、2人は吃驚です。
「まぁ、凄い。御菓子の家だわ。」(棒読み)
「っち。…………どうせなら此れでもかって位に成金をアピールした金ぴかの家が良かったですね。」
「空気を読めェェェェェェェ!!!いきなり素を出すな!!台本通り喋ったあたしがアホみたいじゃん!!」
「御菓子の家なんぞに興味はありません。さぁ、さっさと家に帰りましょう、紅羽。」
そう言って、黒刃は踵を返し、2人は無事家に帰れました………って違ァァァァァァァァう!!!
黒刃さん、駄目ですよ!!戻って来て下さい!!
「えー……」
「もう良いじゃないですか山崎さん。」
鷹居さんまでっ?!!
ああ、もう分かりました!!御菓子の家じゃなければいいんですね?!変えますよ!!魔女役にも言われてましたからっ!!
「「魔女役?」」
──TAKE2
「暗いよー。怖いよー。」(棒読み)
「泣かないんだ、紅羽。きっともうすぐ家に着くからね。」(棒読み)
暫く歩くと、森の中の開けた場所に家が見えてきました。
「ああっ。見てごらん、紅羽っ。家があるよ。今夜は彼処に泊めてもらおう。」(棒読み)
「あ。待って、お兄さん。」(棒読み)
家を目指して、2人は駆け出しました。そして、その家の前に来て、2人は吃驚です。
「………え?何これ?」
「………何ですかねぇ…」
何と2人が目指して来た家は壁も屋根も窓も柱も扉も全部マヨネーズで出来ていました。
「待てェェェェェェェい!!こんな家に人が住めるかァァァァァ!!!」
仕方無いじゃないですか!!だってこうしろって魔女役がっ!!
「ふむ……マヨネーズ………!!…御覧、紅羽!中に灯りが点いてる!!誰か住んでるみたいだ!!」
「ちょ、兄者っ?!此のまま演技続行すんのっ?!!てか、棒読みじゃないっ?!!」
「良いから黙って着いてきなさい!!」
「え、ちょ、待っ…!!」
黒刃は紅羽の手を引き、その不思議な家へと向かいっていきます。
「御免下さーい!!土方さーん、土方さーん!!居るのは分かってますよ、ひーじーかーたーさーんっ!!!」
「固有名詞を連呼するなっ!!」
黒刃が触りたくないので扉はノックせず、入口で叫んでいると、マヨネーズでベタベタになった扉が開きました。
べちゃ、
「誰だ。こんな時間に。」
「……べちゃ、って戸の開く音じゃなくね?」
駄目だよ鷹居さん、突っ込んじゃ!!
えーっと、扉が開いて出てきたのは、全身黒尽の如何にも怪しげな青年でした。
「オイ、山崎。如何にも怪しげってどーゆー事だ。シバくぞ。」
いや、副長、違いますよ。副長自体じゃなくて御話の設定上…てか、ナレーションに突っ込んじゃ駄目ですってば!!
「あぁ?山崎のクセに生言ってんじゃねぇぞ、コラ。」
「まぁまぁ、土方さん。それは置いといて……、夜分遅くに申し訳ありません。実は森で迷ってしまい、出来れば一晩泊めて頂けないでしょうか…?」
「演技続けんのかよ……」
「一晩泊めろだァ?ふざけんじゃねーよ。此の家(と書いてマヨネーズと読む)は俺ンだ。誰にも渡しゃしねェ。」
「……いらねーよ。」
「あ?鷹居、今、何つった?」
「誰も取りませんよこんなもの。」
「テメェ…マヨネーズを馬鹿にすんのか……」
「まぁまぁ、土方さんっ!…無礼なのは百も承知ではありますが、何卒!」
「尚も演技し続けんのか、兄者よ…」
「ああ、もうこの際妹だけで良いです!!私は外で寝ますから!!御邪魔致しませんのでごゆっくりどうぞ!!」
「何をっ?!!」
「紅羽っ!!そんな野暮な事は聞くもんじゃありません!!では御兄さん!!不束者ですがどうぞ良しなに!!」
「オイィィィィィィィィィィィィ!!!何を良しなにすんだよ!!アンタまた変な事考えてるだろっ?!!」
「滅相もない!!誰がマヨネーズプレイなんて考えるもんですか!!」
「自白してんじゃねーか!!もう、土方さんも何とか言ってやって下さいよ、この変態に!!」
「……マヨネーズプレイ、か……。」
「考えるなァァァァァァァァァァ!!!」
兄妹物語
「御望み通り、あたしが土方さんと兄者にマヨプレイして差し上げますよ……!」
「……え?ちょ、……」
「お、落ち着きなさい紅羽っ!!」
「黄色い物体まみれになりやがれェェェェェェェ!!!」
「うぉあァァァァァァァァァァァ!!?」
「わ、私、関係無あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
こうして魔女と兄を倒した紅羽は1人で家に帰ったとさ。
めでたしめでたし……
「「めでたくねェェェェェェ!!!」」
終わればいいよ…。