「...山手線ゲーム!!夏と言えば?」

そう言って、杏ちゃんは2回手を叩いた



 黒猫は夢を見る 8



作戦会議のスタートから躓いたことに気づいた様子の杏ちゃんは、突拍子もないひとことで静寂を破った。

れいくんは向けられる期待の眼差しにひとまず「海水浴」と応えると、杏ちゃんは嬉しそうにうんうんと頷いて、また手を叩いた。

「虫とり!」

「花火」

「夏祭り!」

「プール」

「えっと、スイカ割り!」

「かき氷」

「素麺!」

「ラムネ」

「...冷房の効いた部屋でごろごろ」

「肝試し」

「うー、夏休みの宿題」

「盆踊り」

「あ、ラジオ体操!」

「ビアガーデン」


「...あーっ、もう思いつかないよー!
というか、れいくんはビアガーデンなんていっちゃダメだからね!ネコがお酒飲めるのか知らないけどたぶんダメ!!」

捲し立てるように告げられたれいくんは、困ったように小さくにゃぁ、と鳴いた。



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