「ふぁあ・・・」
自宅に戻り、杏はソファーへと倒れ込む。
黒猫は家に入るや否や杏の腕から離れて歩き回り、部屋のなかをうろうろと確認しているようだった。
杏はそんな猫を横目に、ちょっと休憩、と目を閉じた。
黒猫は夢を見る 2
「杏ちゃん、はじめまして」
トントン、と膝を叩かれたような気がして目を開けるが、目の前には先程の黒猫。
猫が喋った...?と杏は首を傾げるが、すぐに思い直す。
そっかぁ、黒猫ちゃん夢に出てきたのか。
「はじめまして、黒猫ちゃん。あなたのお名前は?」
私が返事をすると、目の前の黒猫ちゃんは目を見開き十分にパチパチと瞬きをしたあと、にこりと笑った(ような気がした)。
「僕の名前は、れい、だよ」
「れいくんかぁ、男の子なんだね」
「うん」
あ、れいくんって可愛いかも。
目が覚めてあの猫が男の子だったら、名前はれいくんにしよう。
「ねぇ、れいくん。欲しいものとか、ある?」
れいくんは、しばらく考える素振りを見せると、とんでもないことを言い始めた。
「杏ちゃん、あのパソコン僕も触っていい?」
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