帰宅後、綾瀬は自室でPCのモニターを見ていた。
見ていたのはあの日、複数人の有志が投稿したPlaymakerのデュエル動画をつなぎ合わせたもの。
葵の言っていた通り、聞き覚えのないカードを使っており、データの竜巻の中に飛び込んでいく場面も確認することが出来た。
(これがデータの竜巻…)
「うん。ちょっと調べてみるね」
そう言って、綾瀬はもう一つのモニターを見る。
Playmakerがおこなっていたデュエルについて調べると様々な情報が出てきた。
データのの竜巻はデータストームという名前で、昔LINLKVRAINSに吹いていた風だということ。
そして、サーフボードに乗っておこなわれたのはスピードデュエルという形式のデュエルという事だった。
「マスタールールのデュエルとはちょっとルールが違うみたい」
(へぇ…って事は、スピードデュエルもデータストームも昔はあったシステムだったと)
「そうみたい。で、いつの間にかそのシステムはなくなってしまった、という話みたいだけど」
(消えたシステムをPlaymaker又はハノイの騎士がもう一度復活させたわけなんだ)
「…そういう事になるね」
(…)
「斗亜?」
(消えたシステムをわざわざ復活させるなんて、何があったのかなって)
「それだよね…SOLテクノロジー社が復活に関わっているなんて無いと思うし」
綾瀬は体を伸ばす。
SOLテクノロジー社がプログラムを見つけるためのスキャンをおこなったという噂。
ハノイの騎士の攻撃。
Playmakerの登場と、復活したシステム。
繋がりそうで繋がらない情報に謎は深まるばかりだった。
(……ね)
「斗亜、何か言った?」
(ん?別に何も~)
「そう?」
(うん。本当に謎だな~って)
「そうだね。でも、こんなシステムLINKVARAINSにあったなんてね。体感的にどうなってるんだろ…」
(あ~あ。また始まった-)
「不思議な所ばかりだけど、これシステム的には楽しそうじゃない?ボードにだけ乗ってみたいな」
(他のVRでそういうゲームある気がするけどね…わざわざLINKVRAINSでやる必要ないでしょ?)
「そうだけどさ、もし新しく登録しなくても今のアカウントでできたらお得じゃない?」
(元々LINKVARAINSはそういうゲームじゃないでしょ!…まぁ、綾瀬はデュエルあんまり強くないからすぐにおわりそうだけど)
「えー…でも、否定できない」
(ふふん)
「ドヤ顔しない」
(私の顔わかるの?)
「…雰囲気!」
(あ、はい…)
会話を繰り広げながら綾瀬は更に情報がないか調べていった。
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