(は~イマドキの子が読む雑誌ってなかなか難しいね)
「(今時って…一応斗亜もイマドキの子でしょ)」
(そうなんだけど、元々の趣味趣向が綾瀬だからかな~イマイチ理解出来ない!)
「(それ私と関係あるの!?)」
昼休み、綾瀬は斗亜と会話をしつつ、ティーン雑誌を読んでいた。
元々綾瀬はそのような雑誌を読むタイプではないが、「高校生にもなったし、少しは読んでみたほうが良いのかな」と思い興味本位で購入した。
だが、洋服の流行などについては追いつけたものの、基本的な身だしなみ位しかしてこなかった綾瀬にとってメイクやもう少し踏み込んだスキンケアと言ったものはあまり追いつける話題ではなかった。
(だってメイクなんて綾瀬殆どしないし、そんな時間有るなら絶対パソコンに回すじゃん?)
「(それは、そもそもメイクなんて事知らなかっただけで…)」
(ほんとに?)
「(多分…あれ?)」
雑誌のページを捲った綾瀬の手が止まった。
(どうかした?)
「(ティーン雑誌にも載るんだ…Playmaker)」
雑誌には2ページに渡ってPlaymakerの特集が組まれていた。
(え~もう数週間前の話だし、しかもこんな雑誌に載る話題じゃないでしょ)
「(そうは思うんだけど…)」
LINKVRAINSの襲撃事件から早数週間。
Playmakerの話題は留まることを知らなかった。
テレビ番組でも週に数回は彼についての特集が組まれたり、LINKVRAINSでは彼のなりすましのアバターが現れるなどの事態となった。
(Playmaker人気凄いね…)
「(もはや勢いがすごすぎて追いつく事もできないよ)」
(…追いつこうとしてたっけ?)
「(まぁ、少しは皆と話せる話題とかはね…?)」
(へぇ~)
特集を読むと、PlaymakerやLINKVARAINSについての簡単な説明などが書かれていたが、どれも綾瀬が既に知っているものだった。
流石に女子高生が読む雑誌で詳しい話が書かれる事のほうが珍しいだろう。
軽く眺めたので綾瀬がページをめくろうとした時、
「あれ、それPlaymakerの記事じゃん?」
声のした方を向くと、そこには男子生徒が立っていた。
「あ、島君…だよね?」
「そうそう!水守さん名前覚えてくれたんだな!」
彼は島直樹、綾瀬のクラスメイトである。
水守は男子生徒とはあまり話したことがなかったが、彼はフレンドリーな性格なのか、何度か話しかけられたことがあった。
「何度か話しかけてもらったから覚えたよ。えっと、この雑誌の事だっけ?」
「それそれ、Playmakerの特集っぽかったから気になってさ」
「へ~、でもこれティーン雑誌なんだよね」
「まじか!そんなところにまでPlaymakerの話がいってるのか…」
「…島君Playmakerの事知ってるの?」
「知ってるも何もファンだぜ!あのLINKVRAINSでの事件の前から知ってて、カッコイイなって思ってたんだ」
「そうなんだ。というか、Playmakerって最近突然出てきた人じゃないんだ」
「まぁ、ハノイの騎士との事件の前まではほ噂話みたいな感じだったけどな…でも、こうして出てきて俺はすごく嬉しいんだ!」
そう言って嬉しそうな表情を浮かべる島。
彼は本当にPlaymakerのファンだった。
「んでも、女子向け雑誌でも特集か…LINKVRAINSの人口増えるんじゃないか?」
「島君はLINKVRAINSやってるの?」
「いや、あんな凄いデュエリストばっかりいる所に行けないって!」
「そっか…」
「水守さんLINKVRAINS知ってるみたいだけど、デュエルしてるのか?」
「軽くだけどやってるよ。LINKVRAINSはデュエルを観戦してる感じかな」
「へぇ~。じゃあさ…」
この後、島からどのデュエリストのファンなのかと言った質問や、最近あったLINKVRAINSでのデュエルの話など色々聞かれることとなった。
島の勢いに負けて、次の授業のチャイムまで話を切ることができなかったが、いつもは話さない人と会話をしたのはとても新鮮だと感じた綾瀬だった。
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